べき・・は足元をふらつかせる。
君に知っててほしい。
今君の目の前に広がる世界が、世界なんだ。
君が感じるざらつきや君の鼻腔をつく空気の冷たさ、それが世界なんだ。
君の目に映る緑。
君の手に握る石の尖り。
君の頬に迫ってくる粉雪の舞い。
君の足の指先に残る砂のまとわり。
それが君の世界なんだ。
どうあるべきだとか、どれがフツーだとか、そんなことはすぐに、そして簡単に崩れる。
脆いものなんだよ。
君が君の世界の中心にいて、君がつむぐ物語が君の世界。
だから。
君はそれを確信しなくちゃいけない。
君