子どもの遊びに見るブリコラージュ
子どもは往々にして、大人の期待通りの行動をしないものである。
先日、行った場所にあったペグを木の枠の穴に刺すおもちゃに子どもが夢中になっていたので、早速メルカリで購入。これで思う存分遊びなさい〜と、期待に溢れた目で見つめていたところ、どっこい子どもは全然ペグを枠に刺してくれない。むしろ、試しにとこちらが何本か刺したペグを抜いていく。そのうちに、転がっていたビール瓶に、ペグを入れ始めた。「あれ、その瓶洗ったかな……?」というこちらの思いをよそに、もはや枠など見向きもせず、ひたすらペグを瓶に入れつづけている。茶色の瓶に、赤やら緑やらの木のペグがぎっしりと満たされていく。一本も刺してもらえず、空々しい木の枠と、捨てられる直前に思わぬ使い道を見出され、おもちゃへと昇格したビール瓶。
与えられたものの用途にただ単純に従うのではなく、自分独自のルールを見出してそこにあるものを組み合わせていく。子どもはブリコラージュの天才だ。