禅の道(21)姿勢づくり「立腰」
「腰を立てる」ことは、禅の実践のみならず、日常生活にも深い影響を与える習慣です。これは単に姿勢を整えることではなく、心身に安定と調和をもたらす重要な姿勢づくりともいえます。
1. 腰を立てる姿勢の意義
腰を立てるとは、骨盤を少し前に傾け、腰が反りすぎない状態を保つことです。この姿勢は、坐禅や読経の際だけでなく、歩行や座位、さらには食事の際にも大切です。背筋が自然に伸び、呼吸が楽に通るため、内臓への負担も軽減され、心の安定にも繋がります。
2. 姿勢が心身に与える効果
腰を立てる姿勢は、次第に無意識に正しい姿勢を保てるようになり、いくつかの重要な心身の効果をもたらします:
安定した呼吸:姿勢が整うと呼吸が深くなり、リラックスした状態が保たれます。特に禅や読経の場面でこの呼吸を意識することは、精神的な集中力を高める助けになります。
身体の歪み改善:反り腰を避けて骨盤を安定させることで、背骨の歪みが少なくなり、肩こりや腰痛の緩和にも繋がります。これは日々の小さな改善が積み重なって、心地よい体の状態が保たれるようになります。
心の安定:姿勢が整うと、気持ちも安定しやすくなります。坐禅の「調身調息調心」(身体・呼吸・心の調和)にあるように、正しい姿勢は心の乱れを少なくし、落ち着きをもたらします。
集中力の向上:腰を立てることで体が安定し、無駄なエネルギーが使われにくくなります。このため、坐禅だけでなく、日々の活動や仕事中の集中力も上がります。
日常の中でこの姿勢を繰り返し意識することが、やがて無意識のレベルで実践できるようになるため、自然に姿勢が整っていきます。これが、心身ともに健やかな「自然体」の一助となるのであります。
大谷選手などの一流選手がバッターボックスに入ったときの姿勢がわかりやすいと思います。頭から腰までがスッとまっすぐに立って、ひざをゆるめて、全身が自然体の見本のようです。大相撲の元横綱稀勢の里(現二所ノ関親方)もそうです。この二人以外にも「腰を立てている」人は一流です。
腹を立てる人は問題外ですが、腰を立てることは大変重要です。お茶の世界では裏千家の千玄室さん(101歳)が有名ですね。百歳を超えた方とはとても思えません。健康志向の面だけではありません。その凛としたお姿は、理想というか、私が目指している「禅」のシンプルな姿であります。
椅子生活にすっかり慣れて、正座(日本座)をしなくなって久しいと思います。腰や膝の痛みに悩んでいるひとのなんと多いことか。胡坐(あぐら)をかいている場合ではありません。一刻もはやくこの「腰を立てる」ことを意識して習慣にすれば、薬やサプリや健康器具に頼らなくてもよくなります。
腰を立てるようにすると抗重力筋が腰から背中や膝に向けて自然に発達します。これは年齢に関係なくヒトが本来もっている機能ですから、実践をつよくお勧めいたします。なにも難しいことではありません。それと冷やさないことですね。熱い風呂にながく浸かっていてはすぐに身体が冷えます。
昨日、友人の知人からの紹介で保護猫活動団体の方とアポをとりました。今月22日(にゃんにゃん)の午後三時に「お見合い」することになりました。現在の体重800グラム、ドライフードも食べれるようになったとか。新生活に向けての準備を急ぎたいと思います。
安楽寺さんからのメッセージ写真です。
「黒猫のタンゴ」や「のらくろ上等兵」といった若い方は知らないイメージで、彼彼女たちをほほえましく感じています。どの子と決めたわけではありませんが、これも「縁」ですから、なんとか前向きに「見染めたい」と思っております。なにしろお見合い次第です。
ご覧いただき有難うございます。
念水庵
AIに黒の子猫ちゃんを描いてもらいました。
いよいよ里親になる!
腰をいれて臨みます。
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