未来猫

第一章 笹川夏樹

 私の名前は、みらいという。百年ほど前に名付けられた。だから、人に出会うたびにそう名乗っている。だが、正直に言うと、みらいというこの名前を気に入っているわけではない。おそらくは、私にこれ以上適している名前はないと思われる。どこぞの猫と違って、一生を名無しのまま終えるのは嫌だ。自分で自分の命名をできるほど、偉いとは思わない。名前を授けてくれた彼女には感謝している。それでも、だ。それでも、もっと別の名前を付けてくれたら良かったのに、と考えることは少なくない。
「お前は、変な猫だよな」自分の名前に対する不満をつらつら話していると、私の隣で歩く笹川夏樹は言った。隣と言っても、目線の高さはだいぶ違うのだが。「猫がしゃべるってだけでも変なのに、名前に不満を持つなんて、まるで人間みたいだ」
 人間みたいだと言われるのは慣れている。しかし、人間というのは、自分の名前に不満を持つ生き物なのだろうか。必ずしもそうではない気がする。だから、それを根拠に人間みたいだと言われるのは少々違和感を覚える。
その疑問を夏樹にぶつけた。すると、夏樹は煙草の煙と共に答えを吐き出した。
「そりゃあ、考え方が逆だぜ、みらい。人間が名前に不満を持つんじゃない、名前に不満を持つような生き物が人間しかいないんだ。名前に不満というか、関心を持つってことが人間以外はしないんじゃないか。犬にばかって名前を付けても気にしないだろうが」
「犬とは話すことができないし、ばかと名付けられた猫には出会ったことがないから、本当に気にしているかどうかなんて分からないが、夏樹の言うことにもたまには一理あるかもしれない」
「だろ? たまにはってのが余計だけどな」
 だとすると、と私は考える。甚だ不本意だが、名前に関心を持っているという点でも、私と夏樹は似ているということになる。関心の方向は、まるで逆だけれども。
 出会ってまだ一ヶ月にもならないが、夏樹が自分の名前が好きだということはよく分かった。この男はそもそも、夏が好きなのだ。まさに今夏真っ盛りであるが、私はこの季節が嫌いだ。あの入道雲というものは、なかなかに見応えがあって悪くない。しかし、この暑さはだめだ。夏樹はそれがいいと言う。理解に苦しむ。
また、中学生の頃だったかに同姓同名の友人がいたそうだが、その友人は「夏木」という字だった。たかが、「き」という漢字がより難しい方であったからという理由で、夏樹は優越感に浸っていたそうだ。そして、名前を気に入る最大の理由は、妻の名前が春香であり、名前に季節を表す字が入っているという共通点があるからだ。初デートのときにそのことに気付いた話は、酔うたびに話してくるので、すっかり覚えてしまった。
 高校生の娘もいるそうだが、まだ会ったことはない。奥さんにも会ったことがない。数年前から、別居しているそうだ。私は、こんなだらしない男と離婚しない奥さんの我慢強さに敬服する。ある日、夏樹が家に帰ってくると、二人とも、家を出た後だったらしい。その原因は、私たちが今現在向かっている場所にある。カジノである。もちろん、非合法だ。

 私が、不覚にも夏樹に助けられた日も、確かカジノの帰りであった。その日、私は、腹ぺこで行き倒れてしまったのだ。一人で暮らしていたのは彼女と出会う前で、そのあとはずっと彼女と共に暮らしてきたわけで、私の鼠を捕る能力が低下していたのは、仕方がないことだ。それから、ごみを漁るなんてことは、当然私のプライドが許さない。だから、ごみ捨て場を縄張りとする猫に負けて、飯にありつけなかったわけでは決してない。
 雨まで降りだして、ここまでか、と思った。こんな路地裏で、雨に濡れながら死ぬのは、嫌だ。
「ん、なんか変な色の猫が死んでるな」
まだ死んではいない、と顔を上げる。中年男が一人、私を覗き込んでいた。その日、夏樹はカジノで勝ちまくり、可哀そうな猫一匹くらい助けてやるか、という気になったらしい。かなり酔っていて、上機嫌だったせいもあるかもしれない。意識朦朧としていた私は呻くばかりで、何を話しかけられたか覚えていない。
 翌日、夏樹のアパートで目が覚めた私は、とりあえず、礼を言う。すると、夏樹は驚いた。
「しゃべる猫なんて、まだいたのか。珍しいな。ピンク色だし。なんだって、あんなところで行き倒れていたんだ?」
 夏樹が驚くのも無理はないだろう。私のような魔法生物は現代にはほとんどいない。私は簡単に事情を説明した。
「私は、人を探しているのだ。ある魔女と暮らしていたのだけれど、ある日彼女がいなくなってしまったのだ。旅は慣れていないもので、食料確保がうまくいかず、空腹で倒れてしまったというわけだ」
「ん? 魔女だとか魔法使いだのは、百年くらい前に絶滅したんじゃなかったか。生き残りってやつか? 歴史は苦手だったからなぁ、よくからん。どうなんだ?」
 私が生まれるずっと前の出来事だ。私も詳しくは知らない。世界大戦があったらしい。魔法やら魔術やらが文化の主軸であった大国が敗北し、もともと数の少なかった魔法使いや魔女は世界各地へと散り散りとなり、迫害を受け、数を減らしていき、およそ百年前絶滅した、と言われている。
「申し訳ないが、詳しく語ることはできない」
 別に事情を隠さなければいけない理由などなかった。しかし、洗濯物、煙草の吸殻、コンビニの弁当容器という、三つの山を見つけて、信用における男にはいまいち思えなかった。夏樹は納得したような、していないような曖昧な表情をした後、こんなことを言った。
「もしかして、俺とお前は似てるのか」
 聞くと、夏樹は妻と娘に出ていかれたらしい。「お前も、女に捨てられたってことだな」まさか、夏樹と同じだとは思いたくない。反論しようとしたが、私を嫌いになった彼女を想像して、怖くなった。
 私がしばらく黙っていると、夏樹が口を開いた。
「ところで、お前、助けた恩は返してくれるのか?」
 突然、何を言うのだ。私は、こんなところはすぐに出ていくつもりだった。決して居心地のいい場所とは言えなかった。それなのに、こんなときに彼女の言葉を思い出す。「未来、受けた恩はちゃんと返さなくちゃだめなんだよ、その人がどんなに嫌な人でもね」どんな状況で言われた言葉なのかは、思い出せない。ただ、私は、この男に最低限の恩は返さなければと思った。
「そうしようと思う。ただ、私は大したことはできない」
「でも、人間の言葉を話せるってことは、あれだろ。お前は魔法生物に属するんだろ。なんか、魔法が使えるってことだろ」
「魔法と呼べるほど立派なものではないが、私は未来を見ることができる」私はなぜ、正直に答えてしまったのだろう。このときこそ、未来を見ておくべきだった、と思う。
「お前、未来が分かるのか」やや興奮気味に夏樹は言う。
「未来が分かるというより、見えるんだ。それに、自在に見えるわけでもない。見たいときに見えないこともあれば、見たくないときに見えてしまうこともある。人間の未来など、最後は死ぬだけなのだから、知ってもどうしようもないだろう」
「いや、それ、俺はすごく知りたいかもしれない……」夏樹は、顔を輝かせた。私はまさか、ギャンブルの不正を手伝わされるとは思いもしなかった。

 そして、現在に至る。夏の昼下がりである。アスファルトが熱くてたまらない。空は憎らしくなるほどの快晴で、日を遮る雲ひとつない。わざわざこんな時間でなくてもいい気がする。肩に乗せてくれるよう頼んでも、重いからだめだと即答された。肩に乗っても、煙草臭くて快適とは言い難いのだが。
 狭い路地に入り、ようやく少しばかり気温が下がった。この路地の突き当たりにその店はある。こんな場所にあるが、中はそれなりに豪華である。
 中に入ると、今度は逆に冷房が効きすぎていて寒い。具合が悪くなりそうだ。夏樹はまっすぐルーレットの台に向かう。夏樹が最も好きなギャンブルだ。ディーラーが夏樹を見つけると、あからさまに表情を曇らせた。当たり前だ。ここ数週間で、一番のカジノの収入源だった男が、損失源に変わったのだから。
 夏樹は、値踏みするようにルーレットの台とディーラーをじっと見た。本当は値踏みなどする必要などないのである。夏樹は一見すると、ばかのようだが、頭は悪いわけではない。私が事前に見たルーレットの数字は全て覚えてきている。
 赤や黒といった掛け金の低い場所にわざと賭ける。わざと外すこともある。ぴたりと当たって、目立ちすぎないためだ。しかし、最終的に自らが儲かるように賭けて居る。最初の数日はディーラーも気にしなかったようだが、特にここ二、三日は露骨に嫌な顔をするようになった。夏樹がなにかイカサマをしていると勘ぐってはいるようだが、実際には何をしているかは分からない。そのために警告をすることもできず、そのもどかしさで余計に苛立っているようだ。
私はだんだんとこのディーラーが可哀そうに思えてきたので、その日の帰りに夏樹に聞いた。
「いつまで、このイカサマを続ける気なんだ。私もだいぶ疲れてきたんだが」
 そろそろ夏樹のもとを去りたい気持もあった。寝食を確保できるのはうれしいが、ここにいては彼女を探せない。
「今まで負けた分を取り戻すまでだよ。これのせいで、妻と娘は出ていったんだ。せめて、借金を全て帳消しにしてからじゃないと、あいつら呼び戻せないからなぁ」
「ギャンブルで失った金をギャンブルで取り戻すことは正しいことだろうか」
「説教するなよ。あと、一回か二回で終わるさ。そしたら、きっぱり、ギャンブルはやめるつもりだ」
 本当か、疑いたくなる。しかし、金を取り戻してしまえば、私はいなくなっても構わないだろう。つまり、一週間以内には新しい街に彼女を探しに行けるだろう。次はどの街へ行こうか。そんなことを考えながら、夏樹の隣を歩いていると、夏樹が突然足を止めた。
「……秋菜、どうしてこんなところに」
 見ると、目の前に女子高生が仁王立ちをしている。人間の顔の美醜の判断は分からないが、その顔は怒りで歪んでいて、とても迫力がある。端的に言って、恐ろしい。
「お父さん、今、どこから、出てきたの」
「え、あ、えー、あの、ここの路地の先に、飲み屋があって、飲み屋に行ってたんだよ」
 嘘だ。
「嘘でしょ。ギャンブルをやめないと、私もお母さんも戻らないって言ったよね? お父さんは私たちに戻ってきてほしくないんだ。お母さんは甘いから別居で許してるけど、私は離婚したっていいと思ってるんだからね」
 怒涛の勢いで言葉を重ねる。その言葉に夏樹は縮む。
「悪かった。ホントに今回でやめるつもりでさ、借金の分の金を勝ったら、やめるつもりでさ……」
「借金は真面目に働いて返せばいいでしょうが。また負けて、借金増えたら、どうするのよ」
「本当に悪かった。もうしない。カジノなんかに行かない。真面目に働くから」
「どうせ、それも嘘だと思うけど、お母さんに今日のこと話すから」
 最後に思い切り睨んで、その場を去っていた。夏樹はすっかり小さくなっている。
「……今の恐ろしいお嬢さんはもしかして」
「俺の娘の、秋菜っていうんだ」
 さすがの夏樹も声に元気がない。

 アパートに戻り、夏樹はカップラーメンをすすり、私はサバの缶詰をいただく。
「秋菜にはああ言ったけどさ、みらい、お前のおかげで、本当にもう少しなんだ。もう少しで借金がなくなる。あと、もう一度だけ、カジノに行こう」
「それはつまり、わたしにまた、未来を見て欲しいということか」
「そういうことになるな。明日は行くと、また秋菜に見つかりそうな気がするから、明後日にしよう。それから、いつもより、多めにルーレットの目を見てもらっていいか」
「どうして」
「明後日で一気に終わらせるからさ」
「しかし、未来を見ることは自在ではないんだ。特に疲れているときは見たい未来を見れないことが多い。今までは見たい未来を見ることができていたが、次は分からない。もう数日休みたいところだが」
「……そうか。未来を見る魔法も自由じゃないんだな。じゃあ、念には念を入れて、一週間後にしておくか。それなら、大丈夫か」
「おそらく、大丈夫だろう」
 一週間後に夏樹最後のギャンブルを決行することになった。しかし、三日後の深夜、私と夏樹はカジノにいた。

 その日の夜、私は散歩をしていた。猫とは夜行性なので、彼女に合わせて、昼型になってしまった私も、たまには夜に出歩きたくなるのである。いつのまにか、カジノ近くの路地を歩いていることに気づいた。そして、秋菜を見つけた。どうしたのだろうと思い、話しかける。
「君は秋菜だろう? こんなところで何をしている?」
「あれ、猫が喋ってる……。あ、もしかして、魔法の猫?」
 私は人探しの途中に夏樹に命を助けられて、現在、夏樹のアパートに住んでいることを伝える。ただし、夏樹のギャンブルのイカサマに手を貸していることは言わない。私では、あの怒りに対応できない。
「そうだったんだ。あんなお父さんでも、いいことするんだね」
「それで、秋菜はいったいどうして、ここにいるんだ」
「昼間にお父さんがまた来たら、追い払ってくださいって、ここにお願いしに行こうと思ったの。そしたら、今日は夜からしか開かないらしくて、今来たってわけ」
 なかなか度胸のある子だ、と思った。
「しかし、女子高生が一人でカジノに行くのは少々危険ではないだろうか」カジノを運営しているのは、反社会的勢力と呼ばれるものだ。
「でも、こうでもしないと、お父さん、またここに来ちゃうだろうし」
 秋菜は本当は夏樹が好きで、早く家族三人で暮らしたいのではないだろうか。だから、こんな無茶をするのか。
「聞いてくれ、秋菜。このカジノはいつも昼間も開いてるんだ。夜しか開いてないという話はおかしい。どうしても入りたいなら、夏樹を呼んでくるから、少し待っててくれないか」
「……分かった」
 
私は急いで夏樹を呼んできたが、戻ってきたとき、そこに秋菜はいなかった。夏樹は慌てて、カジノの中に入る。そこには、四人の人間がいた。いつものディーラー、初老の男、黒いスーツを着た男、そして、その男に取り押さえられている秋菜。
「秋菜」
 夏樹は思わず、娘の名前を叫ぶ。
「あ、秋菜を離せ」
 震えながらも、娘を助けようとする。
「待て待て、話には順序ってものがあるだろう、笹川夏樹。私は長谷川というもので、ここのオーナーだ」初老の男がいかにも偉そうに話す。
「オーナー……」
「最近、おかしなイカサマをする男がいると、そこのディーラーから聞いてね。その男は確かに何かをしているようだが、それが何かは分からない。猫を連れていると聞いて、私はもしかしたら、と思ったんだ。私は学生時代、魔法生物学を少しばかりかじったんだが、もしかしたら、魔法を使える猫ではないか。そう推測した。今では魔法生物はとても少ない。見破られにくいイカサマなわけだ」
「そ、それで、秋菜をどうするつもりだ」
「笹川夏樹、君からはだいぶ利益を得たが、最近は損をしている、君の猫のせいで。でもさ、君の娘を売ると、ちょうど、その損害が埋まるんだ」
 その言葉を聞いたが早いか、夏樹は土下座をした。
「お願いします。真面目に働いて、その損害分は必ず返します。ですから、どうか、娘を返してください」
「お父さん……」
「そんなことしても、どうにかなるわけねぇだろ」
 黒いスーツの男が口悪く言い返す。
「今、笹川夏樹と話しているのは、私だ」
 長谷川が黒いスーツの男を睨みつける。
「すみません」
 長谷川が再び、夏樹に視線を戻す。
「さて、私は寛大だから、君にチャンスを与えようか。ルーレットで君が勝ったら、借金は帳消しで娘も無事に帰そう。しかし、負けたら、娘は私の好きなところに売り飛ばそう。笹川夏樹、どうする」
 夏樹は震えている。何と答える気だろうか。
秋菜は心配そうに父親を見ている。長谷川は面白そうにこの状況を眺めている。私はと言えば、夏樹の一歩後ろでこの状況をどうしたものかと思案している。夏樹にルーレットの目を教えたいところだが、イカサマの種はもうばれている。近づいたら、注意されるだろう。夏樹をもう一度見ると、まだ震えているが、何かを決意したかのように顔を上げている。
「あ、あの、長谷川さん」
「答を決めたか、笹川夏樹」
「あの、俺、で、できません」
「……できない、とは?」
「あ、秋菜、娘と約束したんです。もう、ギャンブルはしないって。だ、だから、できません」
「そうか、できないのか」
「他のことだったら、何でもします。お願いします。ギャンブル以外で。どうか、娘を返してください。お願いします」
 夏樹は再び、頭を床に押し付ける。その姿は惨めと言ってもいいかもしれない。その姿を見て、長谷川は笑いだした。長谷川を怒らせただろうと思っていた私は首をかしげる。
「笹川夏樹、もし、この賭けに乗ってきていたら、本当に娘を売り飛ばしていたよ」
「え、どういうことですか」
 いつのまにか、秋菜は解放されている。どうやら、事情を呑み込めていないのは私と夏樹だけらしい。
「君たちが来る前に、秋菜ちゃんに事情を聞いたんだよね。この間、ギャンブルをやめるよう約束したって。どんな状況でもその約束を守れるか試したってわけさ。実を言うとね、君が一人くらい勝ち越したところで、このカジノはなんら損害を受けない。せいぜいディーラーが不快になるだけかな。私はその魔法の猫とやらを見たくて、来ただけなんだが、せっかくだから、君の惨めな姿を見てやろうと思って、こんなことをしたわけさ」
 夏樹は一気に力が抜けて、肩を落とす。そして、小さくつぶやいた。
「よかった、秋菜が無事で」

 見たいと言ってた割に、長谷川は私と二言三言話しただけで解放してくれた。そんなわけで、夏樹と秋菜と静まり返った夜の街を歩いている。
「お父さんの土下座なんて、初めて見た」
「……情けなかっただろ」
「お父さんって、なにげにプライド高いからさ、あんなこと絶対できないと思ってた」
「俺だって、やるときはやるんだよ」
 分かれ道に差し掛かり、秋菜と別れる。送っていこうか、と申し出る夏樹に大丈夫だから、と秋菜は手を振る。なんだか、親子といった感じがする。秋菜をしばらく見送ってから、夏樹が口を開く。
「みらい、お前、もう、街を出るだろ」
「そうだな。もう特に用事はないし」
「女に振り向いて欲しいなら、ときにはプライドなんかかなぐり捨てて、惨めになるのも必要なんだ」
「そうか。有り難い忠告として受け取っておく」
 ほとんど小さくなった秋菜の姿を見ながら、思い出した。「未来、受けた恩はちゃんと返さなくちゃだめなんだよ、その人がどんなに嫌な人でもね」彼女のこの言葉は、確か、家族に対しての言葉だった。


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