「自分で考えろ」と「勝手に判断するな」の正解を探す
会社員として判断が難しいと感じることのひとつに「報告・相談の判断」があります。
もう少し詳しく状況を説明すると、自分で仕事を進めていって何か課題が生じた時に、それを上司に相談する内容やタイミングの判断は難しいということです。
相談する内容とタイミングによっては「そんなことは自分で考えろ」と言われるかもしれないし、自分で考えて進めていたら「勝手に判断するな」と言われてしまうこともあります。
結果次第と言われればそれまでですが、この境目については、今もどちらが正解なのかわからないままで、結局のところ「正解がない」が正解なのだと思います。
当たり前のことですが、組織によって文化は異なります。A社で当然だったことをB社で無意識にしていると、怒られてしまうのです。
僕は20代の時にIT業界でエンジニアをしていたので、自分で調べて勉強する姿勢が常に求められていました。また、コツコツと努力するよりも「めんどくさい」と感じた作業には疑問を持ち、一括で終えるなり自動化するなり、工夫して改善することが良しとされていました。
今は別の業界にいるので、そういった考え方よりも、教わったことを正しく実行し、「めんどくさい」と感じた作業も誠実に漏れることなく実行することが良しとされています。
異なる業界に転職をした場合は、その業界で良しとされる文化に合わせて働く必要があります。会社員も「郷に入っては郷に従え」の精神で、状況にあわせて働き方を自由自在に変化させて生きていくわけです。
先述の通り、結局のところ「正解がない」が正解なのだから、ある程度割り切って「この組織はこれが良しとされるのか」と俯瞰的に判断し、やるべきことを淡々とやることが最も成果が出るのかもしれません。
そういえば、あのドラッカーも「なされるべきことを考えることが大切である。何をしたいかではない」と言っていました。
自己実現や自分に合う仕事を探し続けても、なかなか理想を手に入れることができないことも多いでしょうが、その組織に求められていることを淡々とやっていれば良いのだと思います。
夢のない話かもしれないが、現実はそんなものです。あまり夢は見ずに今日も粛々と働こう。