地球の歩き方の国内版を活用|日本の解像度をあげる
バックパッカーに長年愛されてきた『地球の歩き方』というガイドブックがあります。
目立つ写真や見出しで読者の目を惹きつけるのではなく、その土地の情報がびっしりと網羅的にわかりやすくまとめられている、実際に旅行した時に本当に役に立つ構成が人気のシリーズです。
僕も海外旅行に行っていた時は必ず『地球の歩き方』を購入し、事前に読んでその国のことを学んでから現地へ行き、現地ではまさにその土地を歩きながら本書に目を通して旅を進めていく、そんな実践の書でもありました。
その『地球の歩き方』が2020年の「東京」を皮切りに国内版を発行し始めており、現在においても刊行数を着実に延ばし重版も続いているようです。
僕も最近になって出張で名古屋を訪れることが増えたので、『地球の歩き方|愛知 2024~2025』を購入してみました。
この一冊を読みながら現地を訪れることで、その土地のことを非常に詳しく知ることができます。
愛知県というと「名古屋めし」ばかりフューチャーされがちですが、県の面積は広大であり、エリアも尾張・知多・三河など複数あり、それぞれに文化が根強く残っている魅力多き土地です。それらの情報が網羅的にわかりやすく掲載されており、(出張は仕事なのでなかなか訪れられていませんが)読むだけで愛知県について詳しくなることができています。
そして、おそらくその土地に住んでいる人がその土地の『地球の歩き方』を読んでも充分に楽しめるのではないかと思っています。東京出身の人が『地球の歩き方東京編』を読んでも楽しめるのではないかということです。
生まれ育っている土地というのは、住んでいる当人にとっては当たり前であることも、外部から見ると非常に興味深いことだということは非常に多くあります。むしろ再発見の宝庫なのではないかと思うのです。
「外部からの視点」というのは、その土地に住んでいる人たちには得ることが難しいもので、その土地の魅力は、じつは案外外から来た人が見つけてくれたりするものです。これは過去に別の記事でも書いていることです。
プロによる「外部からの視点」で書かれた『地球の歩き方』からは非常に多くの知識と体験を得させてもらっています。しばらくは忙しくて海外旅行に行きづらいだけに、国内版が多く発行されるのは嬉しい限りです。
『地球の歩き方』を読みながら現地を旅するような体験を重ねていると、今までふんわりとしか知らなかったその土地が、突然魅力的で自分に関係のある場所に生まれ変わります。
その土地に対する解像度がグッと上がるのです。こうして日本全体の解像度を上げるように暮らしていけば、人生で退屈することなど一向に訪れないのではないかと思うほどです。