2024.5.18(土)の日経歌壇(穂村弘選)に俺の短歌が掲載された
2024.5.18(土)の日本経済新聞の短歌投稿欄である日経歌壇(穂村弘選)に俺の短歌が掲載されたので、紹介したい。日経歌壇に掲載されたのは約2カ月半ぶりである。ペンネームは、石井啄也。これだ❗
この作品は、「転院」したという部分は事実で、その時「我が家が見え」たという部分はフィクションである。
4年半前の冬のある日に、俺は車道を徒歩で渡っているときに車にはねられた。意識不明で救急車で運ばれてICUに入った。意識が戻ったときは、ICUの天井が見えてて「何で俺はここにいるんだろう」と思ったが、やがて「ああ、そういえば仕事帰りに道路を渡ってたな」と思い出した。
そんな俺の顔を医者がのぞきこんで「君はスーパーマンか?」と言った。その時は意味がわからなかったが顔面血だらけなのに検査の結果、頭は
内出血も骨折もなく医者が驚いていたらしい。
ただ、足を骨折してたので入院となった。総合病院なので、長くいることはできず、1カ月くらいたったときに別の病院に転院することになった。まだ、骨折が治ってなくて松葉杖なしでは歩くことが出来ず、関羽が迎えにきてくれて車で移動することになった。
その時に少しだけ我が家を見てみたいな、と思ったが距離的に少し離れていて結局見えなかった。ただ、早く怪我を治して帰りたいという思いが強くて、その気持ちを表現するために下の句は「我が家が見えてすぐ消えてった」にした。
高校生のときに学校から電車でかえっているとき、寝過ごして気づくと降りるべき駅を過ぎていたことがある。次の駅に向かっている電車の車窓から、一瞬だけ(たぶん一秒くらい)見えた我が家の光景が今でも忘れられなくて、短歌をつくっているときにその光景を思い出したのだ。
選者に、心から感謝したい。