男らしさとおっさん
人の男らしさアピールとか自慢話を聞いているとなぜかおっさんぽさが出てくる感じがする。
人の話を聞いているときもいろんなことに気が散る僕としてはそれが気になって仕方がない。
今回はそんなことを考えるきっかけになった、岡山での料理修行から帰ってきた先輩と再会した時の話。
ハーレで京都の夜を走る
もう寝ようかと思っていた時、急にLINEの通知がなる。
見慣れない連絡先。プロフィール画像を見てもよくわからない。
「すみません、どなたでしたっけ?」
誰かもよくわからないので、そう送った。
「○○やで!」
あー。中学校の時の、剣道の先輩ね。
なになに、今からドライブにいこうと。今何時だと思ってんだ。
と思いつつも、数年ぶりだから。
自宅近くにあるローソンで待っていると、爆音が近づいてくる。
ハーレだ。
そう、アーノルド・シュワルツェネッガーとジョンコナーが乗ってた、あれ。
さらにその先輩は100キロオーバーの大艦巨砲主義。
ハーレもその巨漢で真っ二つに割れてしまいそうだ。
まさか、ジョンコナーの座席に自分が座るときが来るとは。
ちょうど、そのころ桜の季節だったので、円山公園に行ってもらった。
京都生まれ京都育ちなのに円山公園の桜は見に行ったことがなかった。案外、観光地に行かないのは京都あるある。
バイク野郎との出会い
先輩は勉強をしなさ過ぎて、京都の底辺高校さえも行けなかった。
だから、普通の高校なんかに行くか!自分の好きな料理を極めてやる!といことで、岡山まで料理修行に行ってしまった。
うーん、この行動力はすごい。
僕は高校進学して、そのまま大学に行ったので、まったくどんな世界かも皆目想像がつかない。
その先輩は、ガタイはでかいものの、心優しく、人見知りで、おどおどしているのが印象的だった。
それは先輩として頼りないということができるかもしれないけれど、そんな先輩には親近感を抱いていた。
岡山での料理修行は、料理の腕を磨いただけでなく、それ以上に、ハーレとの出会いが大きかったらしい。
先輩にとってはおどおどしたり、周りからバカにされているのがコンプレックスだったようで、岡山のバイク野郎とハーレと出会ったことで、着実に自信をつけていったようだった。
しかし、その先輩から聞く話はどうも陳腐な話が多かった。
例えば、昨日、北山あたりのJKとやったとか。
「そのJKではいけなかったので、罵声を浴びせてやったぜ!」
ハーレで俺はこんな道を爆走してやったぜ
ハーレはさておき、人権意識が欠如した先輩を見ているとかわいそうに感じた。
俺はあの時から変わった。男らしくなった。
と先輩は言うけれど、僕からすれば、何にも変わっちゃいない。
ただ、あの時の先輩からプラスα、おっさん臭さが加わっただけ。
どんな人になるか
バイク野郎に囲まれた生活は先輩に大きな影響を与えたんだと思う。
やっぱり、人はどんな環境にいるかで、どんな人間になるかが少なからず影響すると思う。
特に僕自身は周りの環境に影響されやすい。
だから、精神衛生上、よくないものがあるとそこから離れるように心がけている。
そうしないと、自分にも影響が出てくる。
そんなことをおっさんぽさがプンプンと匂う話を聞いていると考えてしまう。