ナウルという国の人が肥満だらけなのは何故なのか
「日本人は痩せている」のコラムで、日本人は世界的にみたらものすごく痩せているということを書いたのですが、その中で最も肥満の国は「ナウル」であるとも指摘しました。
うちの会社の経営陣である齊藤くんとこのことについて話をしているときに「なぜナウルは71%もの人が肥満なんでしょうね」と言い出し、しかも行動力のある彼がナウルについてざっと調べてくれました。
私は単に南の島の人はぽっちゃりした人多いんかな、くらいにしか思わなかったのですが、彼が調べてくれた内容が面白かったのでここにまとめたいと思います。
ここに興味をもつとは、アンタも面白いな。
まずナウルはどのような国なのか。正式名称はナウル共和国、オーストラリアの近くにある島国です。
Wkipedeliaから情報を抜粋してみましょう。
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ナウル共和国(ナウルきょうわこく)、通称ナウルは、太平洋南西部に浮かぶ珊瑚礁のナウル島にある共和国で、イギリス連邦加盟国である。国土面積は21km2であり、バチカン市国、モナコ公国に次いで面積が小さい。また人口も、国際連合経済社会局(英語版)人口部の作成した『世界の人口推計 2010年版[2]』によると10,210人であり、バチカン市国、ニウエ、ツバルに次いで人口が少ない。
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一言で言えばナウルは大変小さな国で、さらに人口も少ない南の島国ということです。1万人しかいないわけですから。めっちゃ少ない。
私が生まれた大分県の中津市が8万人くらいしかいないのに、その八分の一くらいしかいないとか過疎の国もいいところじゃないですか。
中津駅前スカスカですよ。
で、どんな国なんだってところでいうと、これもウィキから抜粋します。
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アホウドリを始めとする海鳥の糞の堆積によってできたリン鉱石の採掘によって栄えた。世界で最も高い生活水準を享受し、税金を徴収されずに医療や教育は無料、年金制度(老齢年金ではなくベーシックインカムとして全年齢層に対する給与としての支給)を始めとした手厚い社会福祉を提供していたが、20世紀末に鉱石が枯渇して基本的インフラを維持するのでさえ困難な深刻な経済崩壊が発生しており、オーストラリアやニュージーランドなどの近隣先進国や日本からの援助に依存している
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なんとこの島、海鳥の糞でできた島で、しかもそのおかげで大変豊かな国だったようです。
海鳥の糞って、堆積するとリン鉱石になるんですねぇ・・・。
そのリン鉱石をバンバン採掘して世界中に売りまくっていた頃は、だいぶ羽振りが良かったようです。国民の10%が公務員であとは無職。このリンを売るだけで経済が潤っていたようなので、何もしなくてもお金が入ってくる状態だったのが、資源枯渇で一転して窮地に立たされたということですね。
ウィキでは「深刻な経済崩壊が発生」となっていますが、外務省のナウル情報がかなり生々しいので、これも引用します。
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国家の主要外貨獲得源である燐鉱石がほぼ枯渇し,現在その収入だけでは操業費用すらもまかなえない状況にあるほか,他にナウル経済を支えるめぼしい産業もなく,経済状況はさらに厳しい状態である。国内には自給可能な食糧産業はなく,食糧及び生活物資のほとんどを海外からの輸入に頼っているため,世界的な石油価格上昇の影響を受け,物価も上昇している。通貨は豪ドルを使用しているものの,国営銀行も機能しておらず,経済活動が破綻状態であるため,正確な経済活動の動きは把握できない。
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銀行が機能してないとか、ハンパないな・・・。
一時は日本やアメリカをもしのぐ豊かな国だったのようなのですが、リンが枯渇してからは、もともとが何も産業ないので、ただただ貧乏な国になってしまったようです。
ただ、豊かだった頃の習慣はさっぱり変わっておらず、基本的には「働かない」というスタンスのため、国民の大半が何もせずに周辺諸国からの援助に頼っている(特に近くのオーストラリア)とこと。
そんな状況でなぜ太っている人が多いのか、理由は割と複雑です。原因と思われるものを列記します。
①食の欧米化が進んでいる
②もともとは野菜と魚中心だったので食生活だったので、体質的に太りやすい
③ポリネシアでは肥満は富の象徴とされ、おデブさんのイメージがポジティブ
実は前回ご紹介した世界の肥満度ランキングでは、上位10カ国中、オセアニア地域の島国が8カ国を占めるという暴れっぷり。
ポリネシアのみなさんは、ガタイが大きいんですね。そういえば以前タヒチに行ったことがありますが、みんなデカかったですわ。
ちなみにナウルのみなさん、糖尿病の罹患率が30%を超えるということで、医療費とかも考えると、笑ってられない状況です。
もう一回みんなで運動も兼ねて漁業するのって難しいんですかねぇ・・・・。ダイエットと収入どちらも得られて一挙両得な感じなんですけれど。
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