「春の光徳小屋」 「日光光徳小屋からのお便り」2015.04
光徳小屋 四代目管理人 堺惠子
「地球温暖化温」と言われている昨今ですが、今シーズンの光徳小屋は、冬の間は晴れの日が少なく、気温が上がらなかったために雪が融けず、3月の雪は9年間で初めての量になりました。 本棟の屋根からの落雪は、1階の屋根まで届き、あたる一面深い雪、雪、雪。
4月に入り春の陽ざしと雨に打たれ、どんどんと雪の嵩は落ちて、樹木の足元から笹が広がり始めました。 しかし、まだまだ雪が終わったわけではなく、4月中は雪の日も何日かあるでしょう。 5月、6月になると夏に向かい、いろは坂~戦場ヶ原は緑に包まれていきます。
さて、6月は山桜会の例会月です。 光徳小屋周辺はミズナラの森、遅い新緑がぼちぼち始まります。 ハルニレはさらに遅い新緑で満を持している頃でしょう。 戦場ヶ原では、一面のワタスゲが白い絨毯を作って、ズミが咲き始めます。 この時期の白い世界は戦場ヶ原の一押しの風景で、これを待っているハイカーやにわか写真家が押し寄せます。
また、奥日光のあちらこちらでは、ツツジが見頃となります。 アカヤシオ、シロヤシオ、トウゴクミツバツツジが順々に山々を彩ります。 小鳥たちの声があちこちから聞こえてくる戦場ヶ原で白い世界に浸るのも、ちょっと足を伸ばしてツツジの世界に埋もれるのも、自然に触れる素晴らしい瞬間です。 光徳小屋周辺の新緑は遅くても、小屋の裏側の湿地にはバイケイソウが一面に広がり、シロバナノヘビイチゴが光徳小屋周りに白い花を咲かせ、春一番のタチツボスミレは敷地内のあちらこちらに群落を作ります。
小鳥たちはもちろん、アナグマやテンにも会えるかもしれません。 春の遅い日光光徳小屋へぜひお出かけください。
山桜通信43号 2015年4月
「「秋から冬の光徳小屋」 「日光光徳小屋からのお便り」2014.05 ②」から
「「十年間の光徳小屋管理人を終えて」 「日光光徳小屋からのお便り」2016.05 ①」へ
#学習院大学 #学習院高等科 #学習院大学山岳部 #学習院高等科山岳部 #学習院山岳部 #学習院山桜会 #山桜会 #大学山岳部 #高校山岳部 #登山 #アウトドアでたのしむ #アウトドア #山であそぶ #山岳部 #山 #自然 #光徳小屋 #学習院光徳小屋 #日光・光徳小屋 #日光光徳小屋 #日光光徳小屋からのお便り #奥日光 #光徳 #nikko #kotoku