三島由紀夫を巡る旅
三島由紀夫の本は読んだことが無く昨年没後50年とNHKスペシャルをみて三島由紀夫を巡るー徳岡孝夫・ドナルド・キーン著
私は恥ずかしながら三島由紀夫の本は一冊も読んだことが有りません。読んだとは言えるか解りませんが「仮面の告白」でした
主人公の園子と喫茶店で話しているのにも関わらず、真向いの二の腕に薔薇の刺青の男性に興味が湧いて園子を送った後に直ぐに、
薔薇の刺青の男性を見に行き、男性は席を立ちいなく・・、このくらいのことしか三島の本は読まず、小説家としての三島由紀夫に触れて見たく
三島由紀夫を巡る旅を読みましたが、まだまだ理解するのには程遠いですが・・徳岡孝夫(毎日新聞記者)さんが三島の豊饒の海(4部作)のゆかりの地に旅をしようと偶然にキーンさんが京都に来て居る事を知りキーンさんと出会い、個人的に三島とは親しく三島の側面を聴けるのでは・・・
ドナルド・キーンさんは三島から檄文を受け取った人の一人でした。
本の中身はこのような目次に分かれています。
*天人五衰」の尼寺
*回想記の三輪明神
*旧志賀直哉邸
*あのひとの「仮面」とは
*アジャンタの合歓
*落胆のニューヨークで
*垣間見た痛い痛しさ
*むしろ鏡花に
*美作くへ吹き抜ける風
*くらい手紙
*津和野ㇲトイシズム
*松江督見
*与兵衛の殺意
このように三島の本の中からゆかりの地からキーンさんの三島との思い出と片岡さんの、三島への取材から書かれています。
その中で「五人五衰」のなかで帯解地蔵がでてき、「帯解」といえば「春の雪」清顕と聡子のラブシーンです。この箇所が、この本を読んで良かった思いました
本文から。「清顕はどうゃつて女の帯を解くのかも知らなかった。頑なお太鼓がゆびに逆らった。そこをやみくもに解かうすると、聡子の手が後ろに向かってきて、清顕の手の動きに強く抗しょうとしながら、微妙に助けた。二人の指は帯のまわりで煩瑣に絡み合ひ、やがて帯止めが、解かれると、帯は低い鳴音を走らせて急激に前へ弾けた」
解かれた帯が低い鳴温を走らせて、が、帯が渦のの中に入るような感じがしました
昔テレビで吉永小百合さんと、市川海老蔵さんとの共演を見た事が有り「春の雪」をよんでみたくなり、本の中で豊穣の海では「春の雪」が書きたいが為に他の3部は付価のようだとも、言われてます。
三島は日本では自分の本に誰も書評を書いてくれる人がいなくなって
ドナルド・キーンさんに「豊穣の海」を翻訳をお願いしていたそうで
世界の中で一人でも自分の本を読んでくれる人が・・と、
ここの箇所にとても小説家三島の寂しさを感じました。
慣れ無い本の説明がまだまだ出来ず、沢山何回を読んで見たのですが
最後まで読んで頂き有難うございます。
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