答のないもの「微笑む人」雑感
若い頃の私は白か黒か、はっきりさせなければ嫌だった。数学ほどではないけれど、国語だって導かれた先に何らかの答が待っていてくれなくちゃ解く気がしないでしょう?
割り切れないものが嫌いだった。
曖昧や不明瞭、漠然、中途半端や妥協、いい加減、そんなものに価値を見出せない自分が居た。
ところが人生も後半戦に差し掛かってくると、このグレーゾーンに魅力を感じ始めるようになった。答が出なくてもいいのかもしれないと思い始めた矢先に出会ったのが、このドラマだった。
原作は貫井徳郎のミステリー「微笑む人」(ちょっと声があれだけど 苦笑)⏬️
松坂桃李演じる有能な銀行マン 仁藤俊実は或る日、「本が置けないから」と言う理由で妻子を殺害してしまう。
その取材を進めるのが、週刊誌の記者である鴨居 晶(尾野真千子)だった。彼の現在と過去を探っていくうちに晶は一つの決論に達して原稿を書く。
しかし、出版間際になって、それを仁藤に見せると
「僕に聞いてくれれば良かったのに、全部違いますよ」
と微笑む。
困り果てた晶の元へ以前から怪しいと思って頼んでいた興信所から夫の不倫の書類が届けられる。
それを見た晶は⋯⋯
松坂桃李の圧倒的な演技力と尾野真千子の記者としての真摯な姿勢、でも妻として家庭人としての狭間に揺れる演技がいい。
衝撃的な結末にもやもやしたものも残るが、
「えっ!?これでお終い?!」
充分に余韻を残す作品。新しいミステリーの形を見た思いだった。ただ、この作品は小説の方がより良いかもしれない。
さて連日、テレビを賑わかせている中居正広とフジテレビの一件。
週刊誌がテレビ局まで脅かす存在になったんだな⋯と割りと冷めた目で観ているのだけど、私の記憶が正しければ「SMAP」解散の時に木村拓哉は悪者扱いを受け、中居正広は英雄のように取り沙汰されたはずだ。能登半島沖地震に3千万円の寄付をしたとか、彼の寄付額は、ここ数年で二億円に上るとか。
英雄が、たった一年で同じ週刊誌によって陥落された。
persiさんも記事に書いていたけど⏬️(決して、この一件だけの事ではないと思う)
SNSが発達した現代、「正義」を振りかざしている人達も明日は我が身だと分かっているのだろうか。
裁判では白か黒をはっきりとさせなければならないが、人間一人を全て黒く塗り潰すのは、如何なものなのだろう。
あ〜、私は彼のファンでもないし、フジテレビを援護するつもりも毛頭ない。
ただグレーに価値を見出し始めたって、だけの話(笑)
まぁ、生きていれば、なんとかなるのじゃないかな。
尊敬するnoterでKindle作家の福島太郎さんが、素敵な企画を上げられた。
是非、参加させて頂きたいんだけど一人で外食が出来ない(泣)この機会に勇気を振り絞ろうかと思っている(笑)
じゃぬーん♪
※persiさん、福島太郎さん、勝手に記事を掲載させて頂きましたm(__)mご迷惑でしたら、削除させて頂きますので、お申し付けくださいね。