【詩のような日記のような】3月18日

恋人できたことないでしょ
という嫌味が
響かない人もいるだろ

必ず居る
恵比寿のベンチで暮らす
歳をとった女が今日はいない
かわりに鳩が
残された女の荷物の上を歩いている

恐怖は
私たちが適正な距離を保つための
正しい反応

悲しさだけを切り取って
感動の話に仕立て上げる
人間のエゴ

見たくないものは見ない
ご都合社会は
死を遠ざける
私たちが見ているものは
生も死もない
空の物質

私たちは
カフェにいるミニ豚と
スーパーに並ぶ豚肉は
別物だと思っている
それは無意識的に

国際的な賞といえど
偏見まみれ

友達は価値観
会社は契約
恋人は言葉
家族は法律
店は愛想
私たちの関係は脆いから
縛るものがないと

私たちを搾取する
政治家が作る理想郷

幸福の上で
あぐらをかいてる
お前だってそう