kisaki

絵や日記をかいて、日々を過ごしています。 日常で生まれた感情を記録していきたいです。

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最近の記事

勢いで書いたエジプト日記🇪🇬

カイロ空港に着いてからバスターミナルへ向かう途中、黒猫を見かけた。 人に擦り寄りながら歩いており、大層人懐っこい猫に見えた。しかしよく見ると、彼女はかなり痩せ細っていて、擦り寄っていたように見えたのは、ただまっすぐに歩けないぐらいに彼女が弱っていたからだった。 エジプトに到着したばかりの私には何もできない。心配をよそに、バスターミナルへと引き続き向かう。 途中道を間違えたことに気づき、来た道を戻ると、ふと足元に風化した猫の死骸を見つけた。 これは先ほどの猫の行末であり、そして

    • 【詩】7月24日

      夜の胸の高鳴りを 冷凍庫に入れて 明日の6時に解凍したい 無責任な「大丈夫」で薬漬けにして 安心を得ている日々 私が空っぽだということを みんな知っている気がする 焦る 金曜ロードショーでやらない映画を 好きでいたい 後ろの女の ポニーテールが当たってうざい 満員電車 昔好きだった地下アイドルが 響かないな、もう 日々の出来事に リアリティを失いつつある 誰かによく見られたくてやっている行為がありすぎる わたしは あの人が死んだ理由の一つ 罪に問われないけれど

      • 【日記】6月12日

        好きという言葉には それ全てを肯定しなければならないという 拘束力がある それが苦しい つい最近まで機嫌の良かった靴紐が 旅行前日にして また解けるようになった 言葉は人を救うこともできるのに あなたの言葉は 少しずつ彼女の心を殺している 彼女は鳩と会話できるのかもしれないな いいな 大袈裟な多様性が私を苦しめている 私みたいな女がいてもいいはずなのに なにか間違っているような気がして 誰かに愛されないといけないなんて 永遠に埋まらない穴 世界の中心はあたしではな

        • 【詩】5月1日

          小さく芽吹いた銀杏の赤ちゃんをみて 一年の巡りを感じる 自転車を漕ぐサラリーマンを見て 快活な朝に気づく 駅に向かう途中深呼吸をして 空気の暖かさを覚える 春 そうだ、春が来たんだ 私の話にしっかり耳を傾けること それは時に飛躍するし 時に長い間を必要とするけれど それでも ただ確かな相槌を持って 私の言葉を聞いてほしい 年々上昇する気温に 希死念慮が高まる4月 春の訪れ お外で イヤホン越しに電話する人が 私は怖いです おかしいし 気持ち悪いと思う この日々を いつ

          【詩】4月13日

          土に還れない 散った桜の花びらたち コンクリートの上で 風情だと笑う人々に 踏み潰されている 解けた靴紐を ぐちゃぐちゃにして靴に入れ込んで 誤魔化した 朝7時の品川 言葉が止まるのは 私が無知だからだ だから知らねば 私は彼らについて何も知らないけど 大義のために戦った彼らが そこにあった犠牲が 都合のいい理由として使われ 悪者になっていくことが 私は許せない 彼らを持ち上げたのは社会であり 人だ 映像に映る 国のために生きた主役たちは 人生の中で 一体何度 自分の

          【詩】4月13日

          【詩】4月1日

          死ぬ間際のあなたに 意思はあったか 苦しんでいないなら それでいい 幸せな夢の中で眠れたなら なお良い どんな死の形であれど あの時のわたしは 「わたし」としてではなく ただ 女という生き物として 横たえていたのだろうなと思う 映画館で映画を観るという行為は 気絶している感覚に近い 弱さを武器に それを振り回しているあなたは もはや弱者ではないよ どんなに美しくても 尊敬しても 食べれない肉の塊 わたしと同じ なぜ人は 数少ない二足歩行の生物なのに その個性を失うよ

          【詩】4月1日

          【詩】3月25日

          歩く 割れる チリチリと音がする 人が生命を壊してきた音 それにしてはあまりにも軽い音 私たちが生み出したものは 土には還らない 友達と別れ 歩く帰り道 君と電話しながら帰れたら どんなに幸せだろうね 竜かと思えば 深夜を走る 最終電車だったりする 環境破壊を 映えに利用する 図々しさ これら一連の出来事が 自分たちのせいだとわからない 無能さ 光が集まって爆発して 掃いて捨てるほどの命が燃えて それでも尚 わたしたちの命は使い捨てのままだ 経済のためとか 国のた

          【詩】3月25日

          【詩のような日記のような】3月18日

          恋人できたことないでしょ という嫌味が 響かない人もいるだろ 必ず居る 恵比寿のベンチで暮らす 歳をとった女が今日はいない かわりに鳩が 残された女の荷物の上を歩いている 恐怖は 私たちが適正な距離を保つための 正しい反応 悲しさだけを切り取って 感動の話に仕立て上げる 人間のエゴ 見たくないものは見ない ご都合社会は 死を遠ざける 私たちが見ているものは 生も死もない 空の物質 私たちは カフェにいるミニ豚と スーパーに並ぶ豚肉は 別物だと思っている それは無意識

          【詩のような日記のような】3月18日

          【詩のようなもの】3月13日

          死臭が漂う五反田 十字架が見下ろす品川 電車が通るたび、鼓動の音が地下に響く六本木 夢で見た気がする、麻布十番の坂道 祖母の作った卵焼きを もう誰も再現できない あの時の私はあまりにも幼かった 投げ込まれた食パンに群がる鳩 飛び込んだ体に群がる野次馬の人 この澱んだ世界で あなただけが 綺麗な言葉を発している SNSがダメとかいうけれど 私たちの青春は否定されたくないよな 18歳 ネトフリで 映画が見れない私は 映画好きを名乗れないか 私がここで赤信号を渡り切った

          【詩のようなもの】3月13日

          【詩のようなもの】3月2日

          渋谷の街を見て 私の尊敬する映画やエッセイの言葉は 彼らには届かないのだろうな と思う ストレスをかけないように生きて さいご 美味しいお肉になったら 残さず食べてほしい 人が滅べば自然は戻る とすれば 今なおも私たちが生きる意味は何か 車にひかれた同胞を 悲しむ時間もなく 食糧を探す鼠と 兄弟を失い 父をも失い あげく己の体も壊した それでも、残る家族のため 生きる彼との違いは何だろう 私の哲学は いつだって偏っているな 死んだら 綺麗な山か森に埋めてほしい 木漏

          【詩のようなもの】3月2日

          【詩のようなもの】2月26日

          彼のような優しい弱者を 社会が食い物にしている 私は 見て見ぬふりをしている 私の根底にある厭らしさとか汚いものが 他人に見透かされているような感覚がする ふと 自分の幸福が 誰かの不幸によって成り立っているのではないかと思い 苦しくなる 食べ物を残す 君の想像力の乏しさに呆れる 彼らの眠れぬ夜を知ろうともしない 変わらない真実を知り 今までの己の愚かさに恥じる 気付かないよりはマシ 起こったこと 少しでも忘れたくなくて 記録する だから疲れる おかしいと思わな

          【詩のようなもの】2月26日