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ストレッチポールと妊婦

妊婦でもストレッチポールに乗りたい

昨年から愛用している「ストレッチポール」。自宅に加えて実家にも買って置いている。
これに乗って手を広げるなどの簡単な動きをするだけで肩甲骨や腰、股関節がほぐれ、身体のゆがみを矯正し、動きやすくする優れものだ。

しかしこのストレッチポール、公式では妊婦は使ってはいけないことになっているのだ。

Q 妊娠中の使用はだめですか?
A 原則的には禁止です。マタニティ指導のコアコンディショニングトレーナーのもとご利用になっていただいているケースはございます。
引用元 : http://stretchpole.com/faq/

妊婦というのはお腹が重くなるにつれて、つい腰が沿った姿勢になってしまって腰が痛むし、動きにくいのでなんだかいつも身体が固まっている。

こういうときこそ頼りにしたいのがストレッチポールではないだろうか。

わたしはなんとしても妊娠中もストレッチポールを使い続けたいと思い、できるだけ安全策をとった上で実際に使っている。

今回は同じ思いをしているストレッチポール愛用者かつ妊婦(ターゲットが狭い)に向けてそのための準備を記録したい。

コンディショニングトレーナーに相談だ

まずやったことはわたしのストレッチポールの師匠、コンディショニングトレーナーのNさん(仮名)に電話で相談することだった。

上記の引用にもある通り、自己判断で使うのは危険かもしれないが、専門家に指導を受けた上なら安全に使えるだろうと考えた。

ストレッチポールは大きさが2種類あって身体に合ったものを選ばなくてはいけないし、効果的に使うにはその人特有の身体の歪みや身体の使い方のクセに合わせたトレーニング方法の指導が必要になる。そういったときに頼りになるのがストレッチポールの使い方を指導する資格を持ったコンディショニングトレーナーと呼ばれる方たちだ。このサイトから全国のトレーナーさんを検索することができる。

わたしの場合はパーソナルトレーニングを受けるために行ったジムでたまたまストレッチポールとコンディショニングトレーナーのNさんに出会うことができた。

さっそくNさんに「妊娠したのだけど継続してストレッチポールを使いたいので指導を受けたいのですが・・」と恐る恐る相談。

Nさんの回答は「ストレッチポールは原則妊婦さんは使用できないことになっているのですが、お医者さんの許可があって、こちらで身体の状態を診させてもらった上でしたら、使ってもらえると思います。」

という前向きなものだった。そんなわけで、Nさんの指導を受ける前にかかりつけの産科の先生に許可をもらうことにした。

お医者さんに相談だ

ところでストレッチポールというのはどれぐらいの認知度なのだろうか。産科の先生はストレッチポールのことなど知らないかもしれない。

念の為スマホでいつでもストレッチポールの動画を映せるようにして、妊婦健診へ挑んだ。

里帰り前に通っていた世田谷区の先生はさっぱりした体育会系で、余計なことは言わずテキパキ進めるタイプだったので(そのおかげで毎回トータル30分くらいで健診が終わるので、働きながら通うには好都合だった。)聞きたいことがあるときは事前にまとめておき、最後にサッと話題を切り出すようにしていた。

わたし「あの、運動はどの程度してもいいでしょうか。」
先生「ヨガやストレッチ、あとはウォーキングくらいにしましょうか。」
わたし「ストレッチポールは使ってもいいでしょうか。(スマホに手をかけつつ)」
先生「いいですよ。」

あっさり許可がおりた。それに先生はストレッチポールを知っているらしい。
※注 この時点で妊娠6ヶ月の安定期、かつ特にトラブルのない妊婦だったせいもあると思います。

いざトレーニング

ちょうど緊急事態宣言開けで電車に乗っての外出は2ヶ月ぶりくらいだったと思う。意気揚々とNさんの待つジムへ向かった。

まずはいつも通り、身体の状態のヒアリングを受ける。
数日前、朝起きたとたん股関節が痛んで立つのも座るのも辛かったこと、足がつりやすくなったことや腰の定常的な痛みなどをここぞとばかりに相談。これは多くの他の妊婦さんにも当てはまる症状だと思う(ママリ調べ)。

するとNさんは棚から骨格模型まで持ってきてなぜ妊婦がそのような状態になるのか、骨盤と足の骨と筋肉の接続について切々と10分くらいにわたり解説。(こういうところ、通常のジムのトレーナーさんと違うんだろうなと思う。)

ようするに「妊娠すると出産に向けて骨盤がゆるむ。すると股関節も緩む上に増えた体重で足には負担増で痛むことがある。さらに活動量も減るので血流が悪くなり足がつる。」ということだった。(だいぶ端折ってます。)

これを安全に解消するには軽い動きで足をほぐし、むくみをとり、血流をよくすることが重要だという。

そこで我らがストレッチポールである。

そのとき教わった動きは以下の通りだ。

・足首をストレッチポールに乗せて左右に振る
・ふくらはぎをストレッチポールに乗せて揺らす
・太もものつけ根をストレッチポールに乗せてヒザを外に開くように動かす

以下の動画が近い。

なんとなく腰中心の運動になるかと思っていたので意外だった。この動きを毎日おこなうようになってから、股関節が痛むことも足がつることもなくなったし、腰のだるさもリセットできている。

妊婦がストレッチポールに乗るためにやるべきことまとめ

1.かかりつけの産婦人科医に許可を得る
2.ストレッチポールの専門家(コンディショニングトレーナー)に診てもらう
3.自分の状態に合ったストレッチポールの使い方を教わる

まとめると、必要なことはこの3点になりそうだ。たった一人でも同じ境遇の妊婦さんが安全にストレッチポールを使えるようになったとしたら、とても嬉しい。

ただ、これには後日談がある。
その後も運動して筋力アップしたいというわたしの意思は強くなるばかりで、ストレッチポールはもちろん、自分なりにヨガやらスクワット、ウォーキングを継続していたところ、妊娠後期の8ヶ月目にしていきなり「切迫早産なりかけ」と診断され自宅安静を言い渡されることになる。

これがストレッチポールが原因ともそうでないとも言い切れない。切迫というのは実のところ何が原因なのかよくわからないのだ。ちなみに家族の間ではなんとなく流行りに乗って飲んでいた「ラズベリーリーフティー」が怪しいということになっている。(これも根拠はない)

幸い自宅安静と薬の服用で症状は改善したものの、妊娠中というのは改めて、身体にとって異常事態なんだなと感じるできごとになった。

妊娠中の運動についてはくれぐれも健診をきちんと受け、自己判断のしすぎには注意するようにしたい。

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