子どもが食べなくて
子育ての風景
昔々、近所の家を訪ねたら、ちょうどおかずを一品作ったところだと。
何やら細かいものが色々混ざった・・・これ、何ですか?
「おから」だという。
野菜が嫌いな子どもに何とかして食べさせようと
人参もシイタケも1ミリ角(!)に刻んで
しかも、一つまみ口に入れたら「うっ」というくらいに甘い。
お菓子みたいにうんと甘くしたら食べてくれるから、と。
これ、すでにご飯のおかずじゃないのでは・・・。
そういえば
昔々、また違う近所の人が
「うちの子、野菜が嫌いでなかなか食べないの」と悩んでいた。
「あら、全然食べないの?」
「イモサラダだけは何とか」
「他の野菜は小さく切って混ぜてもより分けちゃうの」
ふーん
というワケで
ここは敢えて攻めてみた♪
ポテトサラダでお皿に小さな山を作って
山にブロッコリーを“ぶすぶす”と刺したのだ。
雪山に緑の大木がニョキニョキ生えているような。
こんなん、つくってみましたー♪と、持って行ってみた。
翌日、どうだったかを聞くと
「ボクは怪獣だぞ♪」と
ブロッコリーの“木”を引き抜いてむしゃむしゃ食べたのだそうで。
結局その子の野菜嫌いは「野菜だからイヤ」だったんだなー。
そしてまた
子どもが小食でナカナカ食べてくれないと悩む人もいた。
そこで一口食べても栄養になるようにと
ハンバーグの上にチーズを乗せてバターで焼いたり
あらゆる食材を「これでもか」とスープに詰め込んだりして
とにかく栄養をとらせようと必死の形相で
何十分もスプーンを手に文字通り子どもを追いかけまわしていた。
そこまでしなくても、お腹が空いたら食べるんじゃない?
と言うと
「いつもいっぱい食べる子のお母さんにはワカラナイ!!」
と怒られてしまった。
えらい、すんまへんどしたな。
結局、アレルギーのこともあって
出しっぱなしだったおやつを時間を決めて出すようにして
野菜中心のあっさりした和食にしてみたら
「がっついて」食べるようになったということで
今度は食べ過ぎを心配するように。
どうやっても心配なのですな。
子どもの好き嫌いは何かのきっかけで無くなることが少なくない。
“問題点”をなるべく小さくするようにと逃げを打つだけでなく
敢えて・攻めてみると上手くいくこともあるのだ。
何かに夢中になってしまうと
足元に穴を掘るようにそこだけしか見えなくなってしまうから
ちょっと、立ち止まって、ちょっと、考えてみて
「・・・と、見せかけて!こっちだ!」と
あえて違う方向から攻めるとイケちゃったりする
こともあるのだ。