lo-fi music
たった今、私は愛用していた音源が詰まったUSBメモリを折り曲げて、クラブから一番近い川に向かって投げた。それはなんというか、私にとっての卒業式みたいなもので、言い方を変えると退学かもしれないけれども。
「よし」私はそう口に出した後、後ろは振り向かずに歩き始めた。
時計はてっぺんを回っていて、帰りの足なんか無いんだけれども、まぁ気合いを入れれば歩いて帰れない事もない。駅前の光が及ばない町の端、この場所でもコンビニはいつだって明るいし、99.99の新譜は最高の気分にしてくれる