スペシャルティーコーヒー関連の書籍をまとめました
スペシャルティコーヒー業界でのキャリアを考えている方へ、特に現代のグローバルなスペシャリティーコーヒーの知識や考え方などに興味を持ている方向けに書籍を紹介いたします。
*有料設定になってますが無料で最後まで読めます。
気が向いた方は投げ銭代わりに。
-古典-
Espresso Coffee: Professional Techniques
David C. Schomer
一世代前のバリスタたちはみんな読んでるんではないかというくらい有名な本です。
内容は少々古く現代スペシャリティーの理論体系などができる以前の本ですが、基礎的なことは一通り網羅しています。
日本ではあまり流通しておらず、法外な値段で中古が出回っているくらいなので、あえて買うかと言われれば正直微妙なところですが。
私もバリスタの仕事を始めた時に初めて読んだ本がこれでした。
https://www.amazon.co.jp/dp/0897166159/
田口護のスペシャルティコーヒー大全
田口護
こちらは日本のスペシャルティコーヒーの書籍としては非常に有名で多くの方が読んでいると思います。
現代のグローバルな理論体系とは少し違う日本のコーヒー理論を学ぶには良いと思います。また多くの人が読んでる本を知識として共有しておくこも重要かと思います。
生豆、プロセス、焙煎の基礎などがカバーされています。
https://www.amazon.co.jp/dp/4140332697
Espresso Coffee: The Science of Quality
Andrea Illy /Rinantonio Viani
illy coffee のイリーさんの本。
とても硬派なバイブル的な本です。
生豆や産地に関する事、焙煎、抽出、味覚生理学の基礎など網羅されています。
少し学術書よりの内容で科学的なデータも含めかなり真面目な内容かつ値段も高いので初学者にはすぐに活かせる内容ではないと思いますがより掘り下げたい方に。
https://www.amazon.co.jp/dp/0123703719/
-ちょっと古いけど定番-
The Professional Barista's Handbook: An Expert Guide to Preparing Espresso, Coffee, and Tea/ Everything but Espresso
Scott Rao
スコットラオの定番の本。
コヒーの抽出に関して基礎的なことが書いて有り、教科書的なものがこれしか無かった為多くのバリスタたちが読んでるベストセラーです。。
The professional~がエスプレッソ、Everything but~の方がフィルターについての内容です。
ただ日本では手に入りずらいのと、内容が少し古いものなので後述する電子書籍版Espresso Extraction: Measurement and Masteryをまず読むことをお勧めします。
https://www.scottrao.com/products/professional-baristas-handbook
https://www.scottrao.com/products/everything-but-espresso
SCAのHandbook シリーズ
少し内容が古い箇所もあり最新の情報ではないですが、業界スタンダードとなる内容なので一読の価値はあるかと。
The Coffee Brewer's Handbook
https://store.sca.coffee/collections/books/products/the-coffee-brewers-handbook-digital-version
The Coffee Cupper's Handbook
https://store.sca.coffee/collections/books/products/the-coffee-cuppers-handbook-digital-version
The Water Quality Handbook
https://store.sca.coffee/collections/books-library/products/the-sca-water-quality-handbook
*現在は改訂版になっているようで最新の内容になってるかと思われます。
-現代スペシャルティー-
Espresso Extraction: Measurement and Mastery
Scott Rao
こちらは前述のスコットラオの書籍の内容が少し古くなってきたので、最新の情報、知見などを織り込んだ内容で電子書籍のみで2013年にリリースされましたものです。
現在必要とされるエスプレッソの基本的な知識が網羅されていて、値段も安いので、まずはこちらを買うことをお勧めします。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00F2VCTP6
HOW TO GET THE BEST FROM YOUR COFFEE
Pete Licata
2013WBCチャンピオンピート リカータの本です。
フィルターコーヒーに特化した内容ですが、非常にわかりやすく包括的に書かれています。
こちらも電子書籍で手に入りますので非常にオススメです。
http://www.licatacoffeeconsultants.com/products/ebook-how-to-get-the-best-from-your-coffee
Water for coffee
Maxwell Colonna-Dashwood/Christopher Hendon
水に関する本です。このあたりの知見が広まったのはコーヒー業ではとても重要なイノベーションでした。
ただ読みこなすには科学に基礎知識が必要なのと、日本の現場ではすぐに活かせる内容ではないかもしれないですが(すでに軟水で水質を調整することがほぼない)。
Brewers cupなどの大会に出るような方、品質管理のポジションの方(特に焙煎業)は絶対に理解しておいた方が良い内容でしょう。
https://eustore.sca.coffee/products/book-water-for-coffee
*現在取り扱いがないようです
コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか
旦部幸博
コーヒーオタクで有名な微生物学者の旦部幸博さんの著書です。コーヒーの科学的な解釈などを一般の方向けに分かりやすく書かれた内容ですので読みやすくお勧めです。
https://www.amazon.co.jp/dp/4062579561/
The World Atlas of Coffee
James Hoffmann
2007年WBCチャンピオン/Square Mile のファウンダーJames Hoffmannの著書。コーヒーの百科事典のような本で産地、生産処理に関する情報やコーヒの入れ方など写真付きで紹介されています。
なんとkindle 版は約900円!!!
日本語訳も出ていてこちらはKENTARO MARUYAMAによる監修です。
https://www.amazon.co.jp//dp/1784724297/
https://www.amazon.co.jp//dp/4863134657/
-焙煎-
The Coffee Roaster's Companion/ Coffee Roasting Best Practices
Scott Rao
定番のスコットラオの焙煎の本です。
基本的に海外で共有されているベーシックな焙煎理論が書かれていて、最近のロースーターは皆読んでるのではないでしょうか?
Coffee Roaster's Companion
は2014発刊ですが今でもスタンダードとなっている焙煎の考え方が、最新のCoffee Roasting Best Practicesの方はより突っ込んだ内容となってます。
https://store.sca.coffee/collections/books-library/products/the-coffee-roasters-companion-by-scott-rao
https://www.scottrao.com/products/coffee-roasting-best-practices
Modulating the Flavor Profile of Coffee
Bob Hoos
コーヒーコンサルタントのロブさんの書籍です。
こちらは焙煎パラメーターの細かい調整で品質がどのように変わってくるのか細かく書かれています。
https://store.sca.coffee/collections/books/products/modulating-the-flavor-profile-of-coffee-by-bob-hoos
-英語の本ばっかじゃん!-
ここまで読んでいただいてお気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、海外の本を中心に紹介させていただきました。
その理由として、好みの問題は別として現代のグローバルなスペシャリティーコーヒーと日本のコーヒとはベースの理論や判断基準などずいぶん違う(ジャパニーズカレーとインドカレーくらい違う。)ことや、技術的な部分に関して日本で出版されてる本は見当たらない為、今回は自分の馴染みのあるグローバルなスペシャルティコーヒーのカテゴリーを中心に紹介させていただきました。
日本のコーヒーに関してはたくさん良い書籍が出ていると思いますが、そちらはあまり詳しくないので。
ただこの手の本は発行部数も一般の書籍に比べると少なく値段が高い本が多く、また送料なども安くないのでまずは電子書籍で買えるものから手をつけるのが良いと思います。
-迷ったらまずはこれ-
バリスタの方でしたらまずはスコットラオのkindle本+pete licataの本の2冊にThe World Atlas of Coffeeのkindle版(スマホだと見にくいかも?)
全部合わせて5,000円以下で買えます。
*Kindle書籍は値段が頻繁に変わることがあります。
これで現代スペシャルティーコーヒーの最低限の知識はカバーできると思います。
さらに予算があればwater for coffe と旦部さんのコーヒの科学を。
*water for coffe が日本で手に入りづらそうなので、SCAのThe Water Quality Handbookでも良いと思いますが、私は改訂版の方を読んでいないので内容がわからないのですが、おそらく旧版にwater for coffe以降定着した内容等が書かれていると予想します
-どうしても英語が読めない方へ-
英語の文章を読むのが苦手な方へアドバイスを一つ
1.電子書籍で購入します
2.文章をコピーします
3.翻訳サイトDeepL にアクセス
https://www.deepl.com/en/translator
4.左の窓に文章貼り付け右窓を日本語に設定します。
5.あとは日本語で読むだけです
DeepLはGoogle翻訳よりも高い精度で翻訳してくれます。
-本当に大事なスキルはコーヒー業界以外から-
この記事ではコーヒー関連の書籍を紹介しましたが、もちろんコーヒー業界以外にも役に立つ知見は多くあります。
特に味覚認知や顧客体験をどうデザインするかなどの問題は、コーヒーの書籍として販売されているものの中から学ぶのは困難ではないかと思います。
次回は他分野の書籍からおすすめのものを紹介していきたいと思います。
*記事は以上で全てになりますので有料エリアは何もありません。
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