スペシャルティーコーヒー関連の書籍をまとめました 2
前回はコーヒ関連の書籍を紹介しましたが、今回はコーヒー以外の分野からスペシャルティコーヒー業界で活躍したい方向けに、役立ちそうな書籍を紹介していきます。
*有料設定になってますが無料で最後まで読めます。
気が向いた方は投げ銭代わりに。
-ワイン-
ワインの香り: 日本のワインアロマホイール&アロマカードで分かる!
東原 和成 , 佐々木 佳津子, 渡辺 直樹, 鹿取 みゆき,その他
ワインの特徴的なフレーバーをアロマカードというものを使って勉強できる画期的な本です。
12枚のカードにはそれぞれ匂いの科学物質が付着しており、いろいろな組み合わせで嗅ぐことにより、ワインに感じ取れるフレーバーを再現できるというものです。
匂いを感じる仕組み、生理学の基礎なども簡単に説明されています。
https://www.amazon.co.jp/dp/4770900732/
I Taste Red: The Science of Tasting Win
Jamie Goode
有名なワインジャーナリストジェイミーグットによる本です。
どのような仕組みでワインの味を感じているのか、ということを生理学や心理学などの観点から説明しています。
これらの知見はワインだけに限らず必要な知識だと思いますので全ての飲食関係の方は読んでおいて損はないと思います。
https://www.amazon.co.jp/dp/0520292243/
https://www.amazon.co.jp/dp/4767823951/
Beyond Flavour: The Indispensable Handbook to Blind Wine Tasting
Nick Jackson MW
ソムリエがブラインドテイスティングで産地や品種を特定するために必要な各種ワインの特徴などがメインの内容ですが、前半部分の酸の構造に関するセクションは味覚イメージを捉える上で役に立つ内容です。
kindle unlimitedのメンバーはタダで読めますのでもしメンバーならばオススメ。
https://www.amazon.co.jp//dp/B083HLY275/
-味覚、嗅覚-
Flavour: A User's Guide to Our Most Neglected Sense
Bob Holmes
風味というものの多様性、複雑さについて書かれた本です。
人間の五感それぞがどのように風味認知に影響を与えているか、など専門知識のない人にも読みやすいようにまとまった本だと思います。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01ICK4GUO/
https://www.amazon.co.jp/dp/4562054824/
Tasty: The Art and Science of What We Eat
John McQuaid
こちらも味覚、風味等に関する本ですが、味覚、美味しさというものを人類学的な観点から書かれています。
https://www.amazon.co.jp/dp/1451685017/
https://www.amazon.co.jp/dp/4309253458/
脳のなかの匂い地図
森 憲作
近年解明されてきた、嗅覚に関する科学的メカニズムについて書かれた本です。
科学的な内容ですが新書で量も少ないのでさらりと読めるかと思います。
https://www.amazon.co.jp/dp/4569776507/
-認知科学-
Gastrophysics:The New Science of Eating
Charles Spence
ガストロノミー界隈とのコラボレーションでも有名な科学者チャールズ・スペンスの著書。
食事における認知体験は味覚だけではなく五感全てを使っているということ。
ファインダイニングなどを始め、料理の味だけでなく体験自体をデザインするということに関して、いろいろな実例の紹介と共に書かれています。
https://www.amazon.co.jp/dp/0241977746/
https://www.amazon.co.jp/dp/4041054702/
Neurogastronomy: How the Brain Creates Flavor and Why It Matters Gordon M. Shepherd
脳科学とガストロノミーを掛け合わせたニューロガストロミーという造語の提唱者ゴードン・シェファードの著書。
風味の認知を脳科学の観点から説明しています。
人間が持つ多様な感覚器官からの情報がどうのようにして風味の認知を生み出すのかということを説明しています。
https://www.amazon.co.jp/dp/0231159102/
https://www.amazon.co.jp/dp/4772695400/
味わいの認知科学: 舌の先から脳の向こうまで
日下部裕子、 和田有史
食べ物を味わうということに関して心理学・生理学・脳科学などの知見を元に詳しく書かれています。
食に関する科学的知見から食品産業のマーケティングに関わる部分まで紹介されています。ややお堅い印象も。
https://www.amazon.co.jp/dp/432619944X/
-ホスピタリティー-
Setting the Table: The Transforming Power of Hospitality in Business
Danny Meyer
Union Square Cafeや Shake Shackの創業者ダニー・マイヤーの著書。
彼の成功物語を通してホスピタリティとは何かということを書かれています。
ホスピタリティー業界ではよく読まれている本です。
https://www.amazon.co.jp/dp/0060742763/
https://www.amazon.co.jp/dp/4478004897/
Uncommon Service: How to Win by Putting Customers at the Core of Your Business
Frances Frei, Anne Morriss
現在雇用の多くを占めるサービスセクターにおける、戦略、マーケティング等に関する本。
「サービス」とはなんぞやということを、有名企業の実例とともに紹介されている。
残念ながら、飲食店などのケースは含まれていないが、サービスという点において共通する部分も多いかと思います。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00D57LZ72/
https://www.amazon.co.jp/dp/4822249794/
In Search of a New Logic for Marketing: Foundations of Contemporary Theory Christian Gronroos
少し学術的な内容になりますが、既存のモノの販売にフォーカスしたマーケティング理論ではなくサービス業にマッチするような、サービスマーケティング、リレーションシップマーケティングなど「交換価値」から「利用価値」に焦点をあてた新しいマーケティング・ロジックについて論じています。
https://www.amazon.co.jp/dp/0470061294/
https://www.amazon.co.jp/dp/456166212X/
-その他-
わかる!使える!労働基準法
布施 直春
バリスタとして働く方は、特にこの本でなくても良いのですが、労働基準法関連の書籍、新書などのカジュアルな物で良いので1冊読んでおくといざという時に役に立つと思います。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B014R5PRCY/
データ分析の力 因果関係に迫る思考法
伊藤 公一朗
統計学の分野の話ですが、ここで生かすべき知見は因果関係と相関関係の違い、我々がしている検証なるものが本当に意味のあるものなのか考え直すきっかけとなれば良いと思います。
https://www.amazon.co.jp/dp/4334039863/
Priceless: The Myth of Fair Value and How to Take Advantage of It
William Poundstone
いわゆる行動経済学の本。
人はいかに非合理的な判断をしてしまうのかということが書かれています。メニューの値段設定やマーケティングなどの実例が紹介されています。
少し量が多く、実例などの羅列なので途中で飽きてしまうかもしれませんが....
https://www.amazon.co.jp/dp/B004HB1D6S/
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4791765281/
Financial Intelligence:
A Manager's Guide to Knowing What the Numbers Really Mean
Karen Berman
基礎的な会計知識をそれを本職としない方向けに書かれた本です。
近年フリーランスという働き方も増えてきていると思いますが、青色申告の申請などに、複式簿記での記帳、B/S、P/Lなどの作成が要求されますので、何かしら会計の基礎知識(この本でなくても構わない)を身につけておくと良いかもしれません。
簿記2,3級あたりの基礎知識があるだけでも役に立つかもしれません。
https://www.amazon.co.jp/dp/1422144119/
-まとめ-
今回は味覚、味わいに関する書籍を中心にコーヒー以外の分野から紹介しました。
今回紹介したものは日本語訳が出版されているものが多かったので、そのリンクも併記しました。
我々がどのように風味というものを感じているのか、そしていかにして顧客体験をデザインするかということに役に立てていただければと思います。
書籍を購入する予算のない方、もし東京にお住まいであれば広尾にある東京都立中央図書館が非常におすすめです。
上記に挙げた本の多く原書も含め置いてあります。
こちらはレファレンスライブラリーで、本の貸し出しなどは行っていないのですが、200万冊近い蔵書があり、席数も多くあるので1日滞在しても良いかもしれませんね。
あとはもう一つ、こちらも東京ですが、高輪にある味の素食の文化センター内に、食に関する書籍専門の図書館がありますので、こちらも良いと思います。
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