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🇹🇼月世界からの珍道中

台湾の月世界という場所へ行った事を書きました。

こんな場所です。

実物の方がずっと不思議な感じがしますが…


山肌

ところで私、風景印というものが好きでして。

風景印とは、言うならば郵便局ごとにある、その局ならではの特別な消印の事です。
前にも何度か書いています。ご参考までに↓

台湾にもたっくさんの風景印があります。
検索して見つけた月世界の風景印、とても欲しくなりまして。

台湾郵便局公式HPから
開始年が91年になっていますがこれは民国暦で、西暦だと2002年です

台湾でホストして下さっているHさんと一緒に月世界のインフォメーションデスクで該当する郵便局の聞いたところ、バイクで五分程真っ直ぐ走ると右側にある、との事。早速彼女のバイクの後ろに乗せてもらい、いざ出発!

ところが…行けども行けども郵便局らしきものが見当たりません。
田寮という地域なのですが、そうこうしているうちに別の地域に入ってしまいました。

Hさんが道を歩いてる人に聞いても郵便局の場所がはっきりしません。
申し訳ないなぁと思い、諦めても良い旨伝えたのですが、親切なHさんはもう少し走ってみよう、と。頭が下がります。

しばらく走っていると郵便局が。明らかに目指している田寮郵便局ではありませんが、入って場所を聞いてみる事に。

局員の方に聞くと、やはりかなり戻るとの事。
グーグルマップで見ながら行けば、と至極真っ当な事を言われましたが、グーグル先生がグルグル🌀先生になってしまっていて使い物にならないから聞いている、と説明。

目立つ建物など聞いたり、最後には局員の方がアナログに白紙にペンで地図を書き出し始めたら、そこに全く面識のない親切な台湾女子登場。
やり取りしましたが、結局近くまで彼女がバイクで先導して下さることに。
いつも思うのですが台湾の方の親切心には本当に頭が下がります。

台湾女子の後に続いてバイクで戻る事7、8分。そして横の道に入り…
分岐点で「この真ん中の道をずっと行くと右手にあるから」と教えて下さり、何の見返りも求めずに去っていきました。

日本のお菓子の一つでも携行していればよかった、と後悔。

意外な所で親切を受ける事が多いので、いつも台湾旅行時には日本のちょっとした小物やお菓子を数多く持って来ているのですが、生憎スーツケースの中で。その親切な台湾女子に御礼を言い、いい事がたくさんあるように願って別れました。

そして2、3分走行した右手に…
ありました!目指していた田寮郵局が。

小さくてかわいらしい郵便局🏣

局員の方にHさんがこれまでの顛末を話しながら、押印して頂いた風景印がこちら。

これの他に日付の入った印も別に押印されます

日本だと絶対に切手部分に消印がかかるようにするはずなんですが、台湾はゆるいです。局にもよるんでしょうが、

好きな所に押していいよ

と言われました。
…まぁ、スタンプですからねぇ。

その後に局員さんが切手とかなり離して押印して下さったものを見たら、単なる現地のスタンプに見えてしまうなど↓
風景印好きな方の為に何枚か国内用の葉書を購入して押してもらいましたが、やっぱり切手部分の上から押してもらえばよかったかな。

単なるスタンプに見えてしまいますよね💦

その日は美濃滞在最終日で、次の日が台北への移動日。
本当は他に油紙傘や花布のお店も行ってみたかったのですが、もう時間はもちろん、炎天下の中でずっとバイクで走り続けて下さったHさんの体力も限界だと思ったので、「帰りましょう」と私。

真っ直ぐ帰るつもりだったのですが、

私が子供の頃よく遊んでいた所、もう何十年も行ってなかったんだけど、連れてってあげる。行こう!

と再びバイクを走らせ…

遠くに見える月世界

陽が暮れ始め、少しづつ肌に当たる風が心地よく感じ始めた頃

きれいなせせらぎ

綺麗な河辺に到着。

子供の頃はこの河はもっと深くて、魚を釣ったりジャングルを探検したりしていたそう。

本当にジャングルな感じでした

河辺の石に座り、途中の露天で買った饅を食べ。
帰るのかな、と思っていたら

行った事無いけど、バイクだし先まで走らせてみよう!

とHさん。なんだかとっても楽しそうです。
全く面倒に思っていない様子。なのでお任せすることに。

観光名所巡りももちろん悪くは無いけれど、こんな旅が大好きです。

途中犬の鳴き声に「野犬?」と慌てて引き返したり
「この先はプライベートな農園かも」と道をそれたり。
勾配でガタガタするバイクの振動にわけもなく大声で笑ったり。

うわーとっても楽しい!このワクワク感、最高!

そう思った時に何故か不意に熱いものがこみあげてきました。

23歳の時の毎日泣いてばかりいた私に教えてあげたい。
世の中には楽しい事がいっぱいあるんだよって。
歳をとるのをそんなに恐れなくても良いんだよって。
自分の心地よい居場所は色んな所にあるんだよって。

だんだんと、景色が滲んで見えました。

他の人から見たら、名所というほどの名所に行ったわけでも無く、時間を無駄に使ってしまい、予定していたお店にも行かずに終わった旅はなんだか中途半端に思えるかもしれないですが、私にとっては本当に忘れられない一日になりました。

今まで私のためによくして下さった全ての方へ
ありがとう

さみみは幸せ者です。

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