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将来の居住地について考える
時々、卒業後はどうするのか、フィンランドに永住することは考えないのか訊かれることがあります。
住宅街を散歩をしながらヨエンスーの平屋に住む想像をするとすごく幸せな気分になりますが、食事と本、好きなアーティストや作家のイベントが行われていることを考えると日本にいないことが悔しく感じるときもあります。
未来の想像は好きなので、こうして暇つぶしに考えを巡らせますが、空想しすぎて段々「現在」に集中できなくなるので、最近はなるべくしない方向でいこうと思っています。
高校生時代もよくわかりもしない未来を想像して不安になって、不要なストレスを感じていましたが、当時を振り返ると、未来は「今」を積み重ねた結果でしかなく、心配しても仕方がないということがよくわかりました。当時中学2年生だったJAZZバンドのメンバーに「心配事の9割は起こらないらしいですよ〜」と言われたのを思い出します。
本、それも本屋や図書館という空間を含めた紙の本が好きな私にとって、どうしても最終的には日本に戻らなくてはならないような気がしてしまいます。
英語も流暢とは程遠く、フィンランド語ができない身でフィンランドに居ると、食事にしても職にしても、出掛ける場所にしても遊び方にしても選択肢が少なく、改めて日本の選択肢の多さに気付かされます。
一方で「選択」することにもストレスがかかるので、その少なさが私にとって居心地の良さにも繋がっています。また、その少ない選択肢のうちの1つがちょうど自分にフィットしていたりもします。
日本でずっとモヤモヤしていたことが、フィンランドに来てスーッと解決したという経験がたくさんあります。自分や他人に対して素直になることが自然にでき、顔つきも随分穏やかになったとも思います。
だから、むしろフィンランド語と英語が日本語と同じレベルで読めるようにまで語学力を引き上げて、フィンランドの図書館や本屋で日本に居る時と同じくらいの楽しみ方ができるようになれば良いのかもしれません。
本屋に行くたびに日本の文庫本のありがたみを感じますが(フィンランドの新品の本は高い)、私がフィンランドの本屋で日常的に本が買えるようになるくらい富豪になれば良いのかもしれません。
思いがけず「フィンランド語と英語をもっと勉強する。(そして本の富豪になる)」というモチベーションができました。
初めの問いにはまだまだ答えることはできないし(渡航して半年も経っていない)、どうなるか全くわかりませんが、これからもその時目の前にあることだけに真っ直ぐ向き合っていこうと思います。
せっかちすぎて、早く時が過ぎて欲しいと気持ちが先走ってしまうので、もうちょっと落ち着きたいです。(関係ありそうでないですが、アニメや映画を観ながら、結末をWikipediaで検索してしまう系です。)