人生の岐路で迷う。本当にAが正解?
選択肢AとBどちらを選ぶ?
たとえばあなたが、いま人生の岐路に立っているとします。
この先AとBの道に分岐していて、どちらに進むかは自分に決定権があります。
Aの道に進むと、これまでと変わらない日常が続きます。
そこそこ貯金も出来て資産推移も順調に右肩上がり、65歳まで働けば100歳まで年金と運用資産の取り崩しで順風満帆。
Bの道に進むと、これまでの常識が全く通用しない環境で新生活がスタートします。
仕事と収入を失い、支出が3倍に増大、これまで築いてきた資産は100歳どころか2年で底を尽きます。
「あなたはどちらの道を選びますか?」
こう聞かれたら、よほどスリリングな人生を求めている人でない限り、Aを選ぶのではないでしょうか。
私は相談専門のファイナンシャルプランナーとして仕事をしていますが、多くのファイナンシャルプランナーも、一般的には相談者のライフプランをAにするために尽力します。
収入を増やせる可能性を探ったり、支出を減らす助言をしたり、資産運用を取り入れるアドバイスをしたり、あの手この手を尽くして、人の寿命より資金寿命が先に尽きないように知恵を絞るのです。
さて、本題です。
いま私は実際に、この岐路に立っているんですよね。
自分の人生をかけて、どちらをチョイスするか悩みました。
・・・そして、Bの道を選ぶと決めました。
全く合理的でなく、リスクを取りすぎていることは明らかなのですが、そちらの方がどうしても魅力的な道に見えてしまうのです。
生活コストが高いアメリカ西海岸に一家で転居して、大黒柱のオットは無収入に。
何か行動しない限り2年間で一文無しって、自分で書いていて冷や汗モノですが、でもなんか、全く先が予測できない未来っていうのも面白そうかなと(フィーリング・・・)
いや、私もFPなので、今後のキャッシュフローをシミュレーションしてみたり、夫婦でライフプランの擦り合わせをしてみたり、ひと通りやりました。
でも結局、最後は自分の気持ちなんですよね。
人の人生の良し悪しなんて、資産残高だけで比べられるものではないと思うのです。
そもそも、資金を維持するために、やりたいことを諦め、やりたくない仕事を続け、無難に人生をやり過ごすなんて、つまらなくない?
私が生きたいのは「大して辛いこともないけど、そこまで楽しいこともない無難な人生」ではないのだと、このチョイスを考える中で自覚しました。
ピンチが何度も訪れるかもしれないけれど、その反面、ものすごく心躍るような瞬間もある、そんな彩り鮮やかな人生を生きたいと思っています。
自分のリソースを何につぎ込むかが人生を決める
全財産を今後のアウェー生活2年につぎ込むと決めて、我が家は資産の蛇口を全開にし、ジャージャー放水を開始しました。
歴史的円安も手伝って、キャッシュフローはビビるくらいに急降下。
怖いです。
シニア世代が退職後、急にケチくさくなる倹約家になる気持ちがよく理解できます。
でも、自分で選んだBの道だから、やるって決めたらもう振り返らないことにしました。未来のために、今できることがこれなんだと自分に言い聞かせて。
だって本当にそれでよかったかなんて、答え合わせしても過ぎた時間は取り戻せないんだし。決めた道でどうやって花を咲かせるか、それを全力で考えるしかないですよね?
FPこそ色々な人生経験をしよう!
ファイナンシャルプランナーは本当に奥が深い職業だと思います。
理論的にはどう考えてもAの方が正解に見えますが、それを相談者に勧めたところで、私のような価値観を持つ相談者であれば、全く響かない陳腐なアドバイスになってしまうのですから。
逆も然りです。
なので知識はもとより人間力、人生経験の豊かさ、アンテナの高さがモノを言うような職業だと感じます。
そこが楽しくて、やりがいがあります(^^)
今後、私の選んだBの道がどのような未来に繋がっていくのか、ぜひ一緒に見守って頂けたら幸いです。