「不思議な薬箱を開く時」
こんにちは!
「不思議な薬箱を開く時」です。
医薬品業界は、まさに激戦の時代です。
人命がビジネスになるという、
あまり、響きのよくないイメージですが、
それがないと、私たちは、
痛みや苦しみから逃げられないわけです。
では、今日も、お薬箱を開けてみましょう。
お薬番号・33
「風のように早く走ることができる薬」
このお薬は、ローマ時代にあったものです。
石板に残された記録によれば、
戦争の伝令用にと、開発されていたようですが、
聖なる競技会であるオリンピックに使用するという、
現代のドーピングにつながるような不祥事が重なり、
開発も服用も禁止されたということです。
ローマ時代の医療は、
エジプトやバビロニアなどからの影響も、
強く受けていたようですね。
地中海沿岸地方では、
多種多様な薬種が輸入されていました。
医者や、薬剤師でなくとも、
不思議なお薬を開発していたのですね。
風のように早く走ることができる。
たしかに、戦場の伝令役には、
とても有用であったと思われます。
敵に追われても、逃げ切れるでしょうし、
戦況をいち早く伝えることもできます。
しかし、オリンピックで使おうなんて、
神々の怒りを買うこと間違いなしですね。
現代も古代も、ドーピングはいけません。
では、調剤料をご紹介しましょう。
「風のように早く走ることができる薬」処方
ホースラディッシュ・・・・・・・20g
サッサフラスの花・・・・・・・・10g
オリーブの搾り汁・・・・・・・・10㏄
ヘンプ・・・・・・・・・・・・・20g
ワフーの煎じ汁・・・・・・・・・10㏄
ギレアドバルサムの蕾・・・・・・5個
馬の蹄の粉末・・・・・・・・・・5g
諸注意
ワフーの煎じ汁を混ぜる時には、
「ワフー!」と七回叫ぶことを忘れないようにしましょう。
サッサフラスの花は、嫌悪する人間が近づくと、
枯れるという変わった性質を持っていますから、
あきらめずに、枯れない花を探してください。
ヘンプは、よく乾かして使用しましょう。
間違えても、吸引しないように。
備考欄
早く走ることができる薬なんて、
運動会前の子供たちなら、
絶対に欲しい所ですかね。
私もそうでした。
駆けっこが早いのは、
ある意味、ヒーロー的存在になれますよね。
しかし、かなり足に無理が来ることも確かです。
早く走ることができるかどうかは、
日頃の鍛え方にもよりますからね。
まったく鍛えていない足に、
過度の無理をさせてしまえば、
結末は見えていますよね。
昔の人は、車や自転車なんてないですから、
自分の足で歩いて、自然と鍛えられていましたから、
まあ、ある程度は、大丈夫であったかもしれませんが。
現代人だとどうでしょうか?
筋肉も骨も、ぐだぐだになってしまいそうですね。
このお薬の服用は、
それなりに足の筋肉などを鍛えてからにした方が、
後遺症に苦しまずに済みそうですね。
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