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虎に翼118話(重遠の孫)

四月
寅子「最高裁人事局の会議で行われたとされる発言をご紹介させてください。非公式だと信じたいですが
どうぞ心のご準備

『女性は資質的に
裁判官としての適格に欠ける』

『理由その1。
生理休暇や出産休暇を
取るために男性の裁判官に
仕事がしわ寄せされる。
理由その2。
性犯罪や暴力事件また
体力的に厳しい現場検証に
不向きである。
理由その3。
支部長として男性の部下を
一人で掌握することができない
理由その4。
公安事件の…』

皆さんの意見を集約して
最高裁に要望書を提出したい
と思っています」

(「差別」と「区別•差異」の違いを
よく考えなければならない)

   ・・・・・

朋一「じゃあお父さんは
裁判官は文句も言わず
働けっていうんだね?」

朋一「勤務評定に反対した
東京の教員たちが
有給休暇を使って
闘争へ参加してほしいと
ほかの教員たちに呼びかけて
その行為が違法だと
起訴されたんだ。
公務員法で争議行為は
禁止
されてるんだ」

寅子「でも最高裁は
無罪判決を出した。
教員が争議をする権利
保障されている ってね」

朋一「そう それなのにだよ?
同じ日に出た最高裁判決で
仙台の裁判所職員が
日米安保反対の集会を開いたことに対しては有罪判決
確定した。
おかしいだろ?
同じ公務員なのに、この差は?」

航一「裁判官は政治的に
偏ってはいけない

あくまで法の下に
全ての判断をすべき立場に
いるんだよ」

朋一「そうかな?
裁判官だって人間だよ?
何も物申してはいけない
なんておかしいでしょ!」

寅子「うん…多くの人は
変化を過剰に恐れるものよ。
男女平等に近づいたと思うと
ぶり返しが来る。
でもなかなか変わらなくても
声を上げていくことに意義がある」

(そもそもに 無理がある⁈)

   ・・・・・

寒河江幹事長は 裁判制度に関する調査特別委員会の設置を表明。
最近の判決に偏向がある
として党として
最高裁判決を調査し
必要ならば司法人事に意見する
というのです。

桂場「判決に不服があるならば法の定める手続きによって争えばいい。人事介入など言語道断だ!

『裁判所は憲法に従い
不偏不党 中立な立場で
司法の独立を厳守する』」

   ・・・・・

反町寒河江先生に代わり
おわびに参りました。
先生方は心配性なのです。
司法が 法の下に本当に
中立なのかどうか」

最高裁の異例の抗議
委員会の設置は
棚上げになりました。

汐見「これで終わりでは
なさそうですね」

桂場「つけいる隙を
与えねばいいだけだ。
裁判所は自らを律し
秩序を保たねばならん」

(自主規制が曲者。
それを狙った寒河江のアクション)


(反町が持って来た折詰
突き返さずに受け取っていたが、
何が入っているのだろうか?
札束なら幾ら入るだろうか)

   ・・・・・

昭和44年5月。
安田講堂事件の逮捕者のうち
二十歳以上の学生の
裁判が始まった...

(インターナショナル 音痴だな。
歌った事 無いか⁈...)

   ・・・・・

航一「今 のどかが部屋に来ました。
次の木曜日 夕食を食べに
来るそうです。恋人が。

つまり例の話ではないでしょうか? 結婚挨拶では?」

のどかの結婚話に、航一 動揺

   ・・・・・

尊属殺裁判 一審 情状酌量判決。
よね「検察は 必ず控訴する」
よねの言うとおり
すぐさま検察は控訴。

   ・・・・・

「平等」「公平」「中立」・・・などの理念は、「絵に描いた餅」だ。
事象に似せて作った近似。
ニュートン力学が
とても良く出来た近似
であるのに比べれば、
遙かに及ばない。

適応範囲を見極めなれば
理念を振りかざして
「現実」を斬っても
上手く行かない。
驕らず、分相応でないと...

          光

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