虎に翼124話(一美)
家裁で…
寅子「あの子 この前 報告書もらった並木美雪さんね」
音羽「ええ そうです」
寅子「階段から 同級生の
男の子を突き落としたのよね」
音羽「そうです 目撃者は
複数人 居るのですが…
彼女は 一貫して
『自分は何もしていない』と否認し続けていて…」
寅子「いつも しっかりとした報告書をありがとう」
音羽「・・・以前お伝えした 『少年法改正について』ですが "自分が全て正しい“と思ってません。
佐田さんの守りたいもの
尊さも わかっています。
ですので……少々出過ぎた
発言でした。申し訳ありません」
寅子「はて… 萎縮したりせずに 思ったことを言ってくれてありがとう」
*ここで「思ったことを言ってくれてありがとう」
“ありがとう"って言える
寅ちゃんってステキ!
この やりとり
音羽も寅ちゃんも
人間力ありますよね
:一美
寅子「さてと 並木美雪さんの資料が もっと読みたいんだけど 後でお願いできるかしら」
音羽「はい。わかりました」
*自分に人間力があると
目の前の相手も
"自分と等しい人間" として
接することができる
上と下
優と劣
の無い世界
:一美
……………
山田 轟 法律事務所
美位子「私の裁判 ずいぶん時間がかかってるけど…
やっぱりダメですかね」
轟「今まで何度も 尊属殺の上告は門前払いされてるからなぁ
(今回)時間がかかってるのは
いい兆候だ」
よね「あせるだろうが
辛抱してくれ」
美位子「違うんです あたし
ここが落ち着くんです」
………………………
昭和46年 冬
星家で…
涼子は 晴れて
司法試験合格
寅子「今日は涼子さまの
お祝いなんだから みんな来れなくて残念だったけど
でも とっってもワクワクするわ 涼子さまが弁護士になる日が来るなんて」
涼子「わたくし司法修習を受けるつもりはございませんの」
寅子&よね「はぁ」
よね「じゃあ何で試験を
受けたんだ」
涼子「強いて言うなら
世の中への わたくしなりの“股間の蹴り上げ方" かしら
わたくしを すぐに『可哀想で不幸な存在』に落とし込もうとする世の中に。
・弁護士になれなかったんじゃない
・ならなかった
この先、弁護士になるも
ならないも"わたくしの手の中にある"」
*素晴らしい‼︎
自分の意思で決めて 動く。
自分の意思から 発動する
:一美
涼子「わたくしが弱音を吐きそうなると いつも"心の よねさん"が叱咤してくださる」
寅子「私も悩んだら"心の
よねさん"に きくことにしようっと」
よね「人を "あの世に居る" みたいに。"心の…" じゃなくて 直接 聞けばいいだろ」
寅子「あらぁ 私たち 直接
聞きに行っていいの?」
あっははは…
寅子「でも そろそろ 時々は
カッコ悪いところや
弱いところも
見せて欲しいわ
私、みたいに」
*すてきな会話だなぁ
:一美
………………………
山田 轟 法律事務所
終電を逃して
朝帰りした よねに…
美位子「ちょうど ご飯にするところです。食べますよね」
よね「美位子 お前がここに居たいなら 最高裁への上告が棄却されても居ればいい。
ただ それが…
私たちの元に来る依頼人の話を盗み聞きするためなら
やめろ!
人を見て安堵したり
自分の身に起きたことと
比較するのは やめろ!
何か 抱えている奴は
どっかしら 生きるために
無理してる。
どうってことないフリをして 誤魔化さないと
やって行けないことがある
*会話 途中 省略
よね「お前の身に起きたこと
お前が可哀想な訳でも…
不幸で、弱い訳でも
決してない!
それだけは わかってくれ」
*自分で まで
自分のことを傷めつけちゃったんじゃ…
あんまりにも
"自分の扱い" が悪過ぎますものね
:一美
…………………
星家で…
寅子「あらっ 朋一 どしたの?」
航一「朋一…」
朋一「・・・裁判官 辞めていいかな…」
航一「朋一 」
朋一「真紀に『離婚して欲しい』って言われてさぁ
『夫や父親の役目から解放してあげる』って…
隣に居て
"何の支えにもなってないことが辛い" って。
お父さんと 寅子さんには
感謝しています。
理想に燃える僕も
異動になった僕も
受け止めてくれた。
家裁で頑張れると
本当に思ってた
『これくらいで負けてたまるか!』って」
航一「朋一…座って話そう」
朋一「僕は…
裁判官に誇りを持って
司法の場を
より良くしたかった
でも…もう……
何のために
どう頑張るのか
わからなくなっちゃって…
ごめんなさい」
航一「何も 間違ってない
謝ることなど
何 一つ無い」
*その通りです
何も 間違ってない
:一美
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