左京ゆり/sakyoyuri

物語が好きです。小説家になりたい。 小説:https://mypage.syosetu.com/2158306/

左京ゆり/sakyoyuri

物語が好きです。小説家になりたい。 小説:https://mypage.syosetu.com/2158306/

最近の記事

「晋江文学城」の使い方

本日、中国のWeb小説サイト「晋江文学城」で、墨香銅臭さんの『魔道祖師』『人渣反派自救系統』のロックが外れました。 自分の備忘録も兼ねて、使い方を簡単に書いておきます。 ⚫︎登録の仕方 この春に『天官賜福』を読むために登録した際、こちらのサイトを参考にさせていただきました。 とても分かりやすかったです(ありがとうございます🙏🏼) ⚫︎価格 私はWebで登録後、iPhoneのアプリでチャージしました。 以下の金額はご参考までに。 108元/6480点/2200円 20

    • 晋江文学城のMXTXさんに動きが…! 『魔道祖師』 691364字 → 691111字(10/12更新) 『人渣反派自救系統』 432692字 → 432198字(10/11更新) TLでファンの方々が呟かれているように鎖が外れる日も近いかもしれない。うわあああああ嬉しい…!

      • 晋江文学城で『天官賜福』が再公開されたので、以下のnoteを追記しました。よければご覧ください(^^) https://note.com/sakyo_yuri/n/ndc9603e94dfe

        • 鏡花先生という幻想

          泉鏡花とは明治から昭和初期にかけての文豪だ。 とりわけ、幻想文学の書き手として著名である。 私はWeb小説サイトのプロフィールで、泉鏡花を「創作の羅針盤」の一人として挙げている。しかし先述の作品――『高野聖』など、いわゆる泉鏡花の代表作ともいえる幻想文学には、さほど影響を受けていない。私が強く惹かれるものは『外科室』『海神別荘』『夜叉ヶ池』など、初期の「観念小説」といわれる作品や、幻想文学でもその傾向があるものが多い。そのため、鏡花作品を愛好する方々と比べて「自分は少数派な

          小説公募振り返り・2023

          師走になったので、今年の公募を振り返ります。 本日、オレンジ文庫の短編小説新人賞(コバ短)に応募しました。今回で4作目。1作目で【もう一歩の作品】に入って「ひゃっほーい!」と調子に乗って、送った次作はあえなく選外。今年の年明けに送った3作目は「どんな結果が出ても受け止めます」と大見得を切ったものの、これまた選外。からの4作目です。ドキドキです。自分でももう結果が分からない……! 1作目は、爽やか青春もので「書きたい!」と思った作品でした。2作目は、不得手なあやかしもので何

          小説公募振り返り・2023

          あなたのことを、つれづれに No.8

          No. 8 BÖ もしもあなたの隣にBÖがいたら。コンビニのレジで、信号待ちで、コインパーキングで、BÖを目にしたあなたは芸能人だろうか、と思うかもしれない。「イケメン」という言葉に触れたとき、私はいつも最初にBÖのことが頭に浮かぶ。山手線のホームにいても、夜の四条河原町にいても、BÖはいつでも人目を惹いた。  縁あってBÖと出会ったのは、十数年前のことだ。仕事の研修でおよそ一ヶ月間、東京で暮らしたことがある。そこで共同生活を送った仲間のひとりがBÖだった。当時、BÖはまだ

          あなたのことを、つれづれに No.8

          あなたのことを、つれづれに No.7

          No.7 わっきん これまでの人生で、一番遠い土地と二番目に遠い土地を訪れたとき、どちらも隣にわっきんがいた。  南半球の島国・ニュージーランドを訪れたのは、高校生のときだ。学校のホームステイプログラムには友人のわっきんも参加して、初めての海外旅行だった私は心強く感じていた。私の滞在先(読書好きで廊下にまで本が溢れた夫婦)とわっきんの滞在先(ひとり暮らしの老婦人)はさほど離れておらず、わっきんを訪ねると、老婦人はにこにこと私のぶんも昼食のサンドウィッチを拵えてくれた。  二

          あなたのことを、つれづれに No.7

          あなたのことを、つれづれに No.6

          No.6 やぎさんの家 地下鉄を終点で降りて長い長い階段を上がると、右手に比叡山がそびえ立つ。  片側二車線の見通しのいい道路の両端には、同じように広々とした歩道が伸びている。コンビニ、某有名なファーストフードのお店にファミリーレストラン。私立高校のグラウンドでは、少年たちのかけ声が跳ねあがる。そんな大通りからひと筋それると、ゆっくりと時間が流れているような住宅街があり、ところどころに田んぼの緑や畑の土が点在している。やぎさんの家はそんな町の一角にあった。  築年数の古いア

          あなたのことを、つれづれに No.6

          あなたのことを、つれづれに No.5

          No.5 サトコさんたち 私たちの秘密をこっそりお伝えしたいと思う。実は私たち、SDDの仲間なのだ。  二十代半ば頃、路地裏の小さなレストランで少しだけ働いたことがあった。サトコさんは以前から店の常連で仕事帰りによく夕食をとりに来てくれた。学生の多い土地柄からか、その店にはサトコさんをはじめ同年代のお客さんがよく訪れた。毎夜顔を合わせるうちにお客さん同士が友人のように仲良くなって、その話の輪に加わることも仕事の楽しみの一つだった。  サトコさんはまだ慣れない私に自分から話題

          あなたのことを、つれづれに No.5

          あなたのことを、つれづれに No.4

          No.4 沓名先生 市街地から南に下り鴨川にかかる橋のたもとを少し歩いた路地の狭間に東洋医学の学校がある。沓名先生は当時その学校の教員で、私は東洋医学の一科目を教わった。私はマッサージ師の課程を専攻して先生は鍼灸師だったので、実技の講義はなく先生と関わる機会は本来少なかったはずだ。それにもかかわらず先生の顔をよくお見かけしたのは、いつも練習時間になると根気強く(辛抱強く?)学生たちの練習台になってくれたからだろう。  先生の輪郭を思い描こうとすると、とある漫画のゆるくてかわ

          あなたのことを、つれづれに No.4

          あなたのことを、つれづれに No.3

          No.3 もりす「鏡よ鏡、世界で一番かわいい男の子はだぁれ?」  もしもこんな風に問いかけられて、私が魔法の鏡なら「それはもりす」と答えたい。記憶の中のもりすはいつも笑顔で、それは彼が描く絵と同じで太陽みたいな温度を感じさせた。  もりすとの出会いのきっかけは、今ではもう記憶がおぼろげだ。友人が紹介してくれた気もするし、大学祭で初めて言葉を交わしたのかもしれない。だけど、独特のゆったりとした京都弁でにこにこと話す彼を初対面から「かわいいな。こんな男の子もいるんだな」と思った

          あなたのことを、つれづれに No.3

          あなたのことを、つれづれに No.2

          No.2 足立さん 控えめな照明の一室で、そわそわと落ち着かない気持ちで椅子に腰かけた。扉を開けて入ってきたのは、無意識に思い描いていた「ホテルスパのチーフ」を体現したような人だった。外資系ホテルのあん摩マッサージ指圧師の求人で、私の面接担当者が足立さんだった。  当時、東洋と西洋の療法や美容法をコンセプトにしていたスパで、足立さんは鍼灸師として活躍しながらスパ部門チーフとして全体をまとめていた。足立さんを指名するゲストは鍼灸師としての確かな知識と技術に加えて、ホテルスパと

          あなたのことを、つれづれに No.2

          あなたのことを、つれづれに No.1

          No.1 住友さん 京都市街から北に向かい、比叡山を右手に望む大学には、住友さんの研究室がある。研究棟の階段を上って重い扉を開けた先は、本で埋まった壁面と「お~どうしたんや」と、にこにこと学生を迎えてくれる住友さんがいる。  住友さんとは十数年前のAO入学制度で出会い、入学後、AOで知り合った学生たちと自然に住友さんの研究室=住研(すみけん)に集まるようになっていた。知ってる顔も知らない顔も、朝から晩までいつも誰かがそこにいた。住友さんが講義や会議で不在のときも大体研究室の

          あなたのことを、つれづれに No.1

          「宮廷女官チャングムの誓い」を語りたい!

           十数年ぶりに見た、2003年の韓国ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」の感想です。ミン・ジョンホとの恋の行方、愉快なおじさん仲間たちなど、7つのトピックを書きました。 ※ネタバレあります。また「7.追記」には小説のネタバレが多数ありますので、ご注意ください(これから小説も読むつもりの方は、読まれないことを推奨します。逆に読む予定はないけれど内容を知りたい!という方にはオススメです)。 ※この記事は自分のwebサイト(2021.9.20掲載)からの転載です。 1.はじめに

          「宮廷女官チャングムの誓い」を語りたい!

          19世紀関連資料(英国、日本)

          小説執筆時に参考文献として用いた資料です。 英国が舞台の作品が多いため、英国関連の資料が中心ですが、明治期~昭和初期の日本の資料(20世紀半ばまで含む)も今後増えていく予定です。同時代に関心がある方、また創作をされている方の何かのご参考になれば幸いです。 ※著者五十音順・アルファベット順 ※随時更新予定(最終更新日:2023/11/5) (画像:Augustus Edwin Mulready "Fatigued Minstrels" 1883) <英国>●書籍(日本) 海

          19世紀関連資料(英国、日本)

          【3/25追記あり】『天官賜福』簡体字版のススメ -繁体字版との違い、魔翻訳、晋江文学城のことも-

          朗報です!!晋江文学城で『天官賜福』が再公開されました!!というわけで本日(2024/3/25)記事を追記します。 晋江文学城(JJ)とは、2003年に中国で設立された、女性むけのWeb小説投稿サイトです。『天官賜福』は2017-2018年に連載されていましたが、昨日まで非公開となっていました。それが!本日、再び公開されました!!!しかも待ちに待った完全版です!!! では、完全版とはなにか? 結論から言うと、この再公開されたJJ版天官賜福は、簡体字版がベースになっているようで

          【3/25追記あり】『天官賜福』簡体字版のススメ -繁体字版との違い、魔翻訳、晋江文学城のことも-