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今読みたい選挙や国会がテーマの小説3選+α

こんにちは。
告示からあっという間に、衆議院議員総選挙が迫った週末。そうだこれもご縁だ!と今週は国会や政治・選挙を扱った小説を読んでみました。読めば自分とは少し遠い話のように感じていた世界が、登場人物の生きた会話や心を通じてぐっと身近に感じました。みなさまの選書の参考になれば幸いです。


今読みたい3冊はこちら

赤と黒が印象的な3冊


『女の国会』新川帆立/著  


「これはほんとに新川さんにしか書けない」と最後のページを読み終えた時に、思わず声を出してつぶやきました。国会の“お嬢”の死後をめぐる ある謎からはじまる物語。抜群の切れ味で進むストーリーを圧巻のミステリで締めくくる手腕。新川帆立さんの作品は、こんなにも読んでいてスッキリするもんだと今回も気付かされました。鮮やかな赤バックの装丁も物語にぴったりハマっていて、“強さ”とは何かを考えた今お気に入りの一冊です。

電子書籍あり


『金庫番の娘』伊兼源太郎/著


政治の世界に財務秘書として生きることを選んだ藤木花織。物語を通して感じたのは「じゃあ私が変える」という とてつもないパワーでした。このパワーと民間から政界に飛び込む姿、さらに一つ一つ仕事を知っていく様子が読者として理解しやすく彼女の立場で非常に興味を持って一気に読むことができました。これから新しい環境に飛び込む方にもおすすめの一冊です。

文庫化、電子書籍あり

『総理の夫―First Gentleman』原田マハ/著


話題になった今年の総裁選。
いまだ誕生していない女性の総理大臣。この作品の中で相馬凛子は42歳でその頂きに立ち、夫はファーストジェントルマンとなりました。映画化もされ、ご存知の方も多いかと思います。原田マハさんの「本日はお日柄もよく」を読んでいたので嬉しいポイントがありました。こんな人がいたらいいな!と思えるのは、原田マハさんの文章から伝わる“熱量”がそこにあるからかもしれません。

文庫化、電子書籍あり



+αは 国会をキーワードに探して出会ったミセス・ハリスシリーズ

ミセス・ハリスシリース
1980年代の作品

今回、立ち寄ったいつもの図書館ではじめて国会をテーマに小説を蔵書検索してみました。するとヒットしたのが『ミセス・ハリス国会へ行く』です。

このタイトルどこかで見たことが…とさらに検索したら思い出しました。映画です!クリスチャンディオールのドレスをいつか着てみたいと主人公が夢見る物語。あの『ミセス・ハリス、パリへ行く』のミセス・ハリスさんだ。

シリーズの本を借りる際に、この映画のDVDも貸出一覧にあったのでこの機会にと一緒に借りて観ました。当時の厳しい現実を生きながら、私はこうありたいと夢を諦めない彼女。チャーミングでとことん前向きなその姿に、いくつになっても夢を持つことは大切だと教わり、鑑賞した翌日からわたしの見える世界がぱっと明るく変わった気がしています。

元は1981年11月刊行の『ハリスおばさん国会へ行く』が、現代向けに新たに出版された『ミセス・ハリス国会へ行く』。彼女が持ち前の明るさと熱さを活かして『あんたも私も楽しく生きなきゃ』のスローガンで演説をする様子にワクワクと勇気をもらいました。





選挙や国会がテーマの作品に触れて、気づいたことがあります。


ボクシングの映画を観たら、映画館を出た自分が強くなったように感じると聞いたことがあります。それと同じように今回の作品はどれも読めば、勇気や強さといった余韻をくれるものでした。そして信念を持って果敢に行動した主人公たちのように、お陰でいつもより少し胸を張って立つことができました。

メソメソしていたらその時間がもったいないと笑顔で出勤した今週。あらためてパワーをくれた彼女たちに言いたいです。


「ありがとう!」




お読みいただきありがとうございました。


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sakura
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