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筆者の言うとおり、これは全人類に有効だと頷くユーモアあふれる“特別支援教育の本”に出会った話。


こんにちは。

今週は楽しみにしていた平熱先生の本を読むことができました。タイトルは『「ここ塗ってね」と画用紙を指差したわたしの指を丁寧に塗りたくってくれる特別支援学校って最高じゃない?』です。はい。最高のタイトルです。

この本には、特別支援学校で日々子どもたちに関わっている平熱先生の101の言葉が収録されています。さらにXのポストに入りきらない解説も知れて楽しく読める一冊です。毎日学校で子どもたちと一緒にいる私のような支援者や子育て中の親にも響く納得の言葉ばかり。先生がおっしゃる通り、この話は全人類にも当てはまり有効だ!と分かる今おすすめの一冊です。

平熱先生の最新本
『「ここ塗ってね」と画用紙を指差したわたしの指を
丁寧に塗りたくってくれる特別支援学校って最高じゃない?』



「べき」をほぐす。それなのよ ほんとうに。


この本を読んで一番今の私の心に「それなのよ、ほんとうに」とヒットしたのは、P.76の「べき」のはなしです。以下引用させていただきます。

特別支援学校には「こうある“べき”」の強い子どもが多い。

ドアは「閉まっている“べき”」だし、リモコンは「ここにある“べき”」が常にドアを閉めたりリモコンを揃えたりする行動につながる。

そして「べき」が崩れたらパニックの原因にもなっちゃう。
だから「べき」をほぐすのもわたしたちの大事な仕事。

「ここ塗ってね」と画用紙を指差したわたしの指を丁寧に塗りたくってくれる特別支援学校って最高じゃない?/平熱 より


これは大人の私たちにも言えるのですが、みんな こうすべきというものと折り合いをつけて生きています。子どもたちは、日々こうあるべきなのに!と思っていることと現実に起こっていることが違って困ることがしばしば見受けられます。娘も幼い頃はこう書かなくちゃいけないと、一見綺麗に書けている書き取りの漢字を何度もゴシゴシ消しゴムで消して書き直したり、ランドセルに教科書を入れる順番にマイルールがあり、何度も教材を入れ直すなどいつも眉間に皺をよせていました。

それぞれの「べき」が子どもたちが教室で過ごす上での見えないハードルになっている場合、学校ではそれを減らす支援を考えています。例えば教室に入ることが不安だったり困っている場合、きっとたくさんあるその原因は「べき」が減ると変わってくるかも知れないから。私は支援者として子どもたちの困った気持ちやその原因を探して、毛糸の玉をモコモコほぐすように少しずつ困りごとを解すことを考えています。


特別支援教育はみんなに有効。


一貫して筆者の平熱先生が伝えられている通り、上記のようなオーダーメイドの支援や教育はみんなに有効なのだ!と実感しています。

大きな文字や見やすいフォントはみんなが読みやすい。図や絵があるとどんな言語の方も理解できる。困ったとき誰かに聞くSOSは自分で出せる方がいい。これから先の予定は分かりやすくしておくと安心する。など特別支援教育は当たり前にみんなが持っている困り事を、きっと減らしてくれるんだと思います。今回はそれを再確認する読書となりました。


気軽に楽しく読めるから、もし機会がありましたら全人類のみなさんも是非読んでみてください。



お読みいただきありがとうございました。




 








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sakura
いつもありがとうございます。

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