ワクワクを作るまち
人は人を楽しませたり、暮らしを豊かにするすべを持っている。
イベントを考えたり、ゲームを作ったり、自然を守ったり、会話をしたり。
子どもから大人まで、たくさんの人がアイデアや特技を詰め込んでいる。
しかし、世の中に出回るものは、ほとんどが大人によって作られる。
最近はネットの普及により、幅広い年代で情報や個性を世の中に表現できるようになった。しかしそれは画面上の世界である。今私たちの過ごす景色の中では、さほど変化はしていない。
コロナが広まり、私の高校では行事のほとんどを行うことが出来なかった。
私はちょうど高校三年生だった。
引退試合、文化祭、体育祭。
私たちがやっと主導して開催できるはずの行事が中止となった。
私たち学生や子供にとって、学校のイベント、行事というのは行事を楽しむというだけでなく行事を運営する貴重な機会でもある。今まで何度か経験してきているからこそ、最後に、苦労してみんなで何かを成し遂げる機会を失ったのは、やっぱり寂しかった。
行事を企画し運営する。
やってみよう、と言うのは簡単である。でも、実際に行うのは本当に大変で、面倒であるからこそ、今まで大人の方が主導となり進めてきたのだろう。
でも、子どもからお年寄りの方まで、たくさんの人が実際の暮らしで自己を表現し、企画を運営できるようになったら、もっとステキな街ができるのではないだろうか。
企画を立てて運営する・自己を表現する。誰かの暮らしを豊かにする。
その方法はいろいろあるが、私にはこんなところが当たり前にあったらいいな、と思うものがある。
誰でもお店を出せる空間
それは子どもから大人まで、いろんな人がお店を持てる空間。
商品は何でもいい。
お菓子、雑貨、お惣菜、折り紙、絵、服
子どもも出せるフリーマーケット。リアルおままごとの様な空間。
いつでもパフォーマンスできるステージ
歌やダンス、楽器を即興で披露できるステージ。
絵や作品を気軽に飾ることのできる展示場。
路上ライブや、駅ピアノ、街角ピアノの様に気軽に立ち寄ってパフォーマンスできる場所。
公民館+公園
公園は公園。公民館は公民館。
ほとんどの場所では別々に分けられているが、一緒にすることで活動の幅が広がるのではないだろうか。
子供たちは公園で遊び、地域のおじいちゃんおばあちゃんが休憩におやつを用意する。そんな風に、もっと交流の幅が広がると思う。
ふと立ち寄った人も祝える結婚式場
結婚式に限らず、誕生日パーティーなどが気軽にできる場所でもいい。
誰かの記念日をおめでとうと言うだけでも、お祝い出来たら、何でもない日が特別な日になる。
あと個人的に、結婚式の様子がとてもきれいなのでいつでも見ていたい。
暮らしたい未来の街
父と久しぶりに出かけた。
その時、父は
「もう百貨店とかお店の需要はなくなってきてるね。全部ネットでそろっちゃう。」
と言っていた。
確かにそうだ。お店に出向かなくても、食べ物も服も日用品も何でも届く。
コロナ期間を通してネット通販の便利さを誰もが経験したはずだ。
社会は変化し、暮らしも変わる。
だからこそ、今までの物をそろえるためのお店という価値観を人とつながる、挑戦する、誰かの挑戦を応援するそんな場所に変わってほしい。
何かに挑戦してみたい。
何から取り掛かればいいかわからない。
やり方がわからない。
趣味の幅を広げたい。
そう思う人は多い。
気軽に挑戦し、人とつながり、楽しませてくれる。
そんなことが当たり前にある街で暮らしたい。