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#子宮

リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十九話 生母と聖母

リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十九話 生母と聖母

生母と聖母

天正十八年、秀吉は最後まで残っていた北条氏との決着をつけるため小田原に向かいました。
後に小田原征伐、といわれた戦いです。
この戦いで秀吉は、難攻不落として名を響かせた小田原城をぐるりと取り囲みました。
北条はこの城に絶対的な自信を持っており、城を死守する考えでした。
これに対し秀吉は、得意の長期戦で兵糧攻めに持っていく作戦でした。
じっくり腰を据え、北条氏が頭を下げるのを待っている

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リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十八話 人は心の拠りどころを求める生き物

リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十八話 人は心の拠りどころを求める生き物

人は心の拠りどころを求める生き物

茶々様の妊娠は、秀吉に喜びと活気を与えました。
秀吉は「よくやったぞ、茶々」の感謝を込め、山城淀城を茶々様に与えました。
この城に茶々様が移って以降、茶々様は世間から淀様と呼ばれるようになりました。
わたしの中では相変わらず、茶々様ですけどね。
口さがない世間は
「愛人に子どもができて、正妻の寧々は肩身が狭かろう」
と言っているようです。

「北政所様、くやしい

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リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十七話 人は案外、自分の強みに気づきません

リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十七話 人は案外、自分の強みに気づきません

人は案外、自分の強みに気づきません

秀吉は望み通り茶々様を、手に入れました。
彼が三十歳も年下の茶々様に望んだものは、自分のDNAを受け継いだ子どもです。
茶々様の中に流れる浅井家と、信長様の織田家の血筋。
そこに自分のDNAを入れた豊臣の跡継ぎを強く望んだのです。
もしお市様を手に入れていたら、お市様に望んだでしょう。けれどその野望は、叶いませんでした。

信長様からいただいた秀勝を跡継ぎにす

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リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十五話 これが欲しいものを受け取る方法

リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十五話 これが欲しいものを受け取る方法

これが欲しいものを受け取る方法

天正十四年九月、秀吉は天皇から豊臣の姓をたまわりました。
十二月には太政大臣となり、ここに豊臣政権が誕生いたしました。
大阪城を居城にした秀吉は、この日本国で最大の権力者となったのです。
妻のわたしは、女性の最高位である「北政所」の称号を与えられました。
わたし達夫婦は、天下人になりました。

が、天下人の秀吉にも、まだ手に入れられないものがありました。
茶々様で

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リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十四話 嫌な女ですか、わたくし?

リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十四話 嫌な女ですか、わたくし?

嫌な女ですか、わたくし?

秀吉は、お市様の自害がとてもショックのようでした。
「寧々、どうしてお市様は死なねばならなかったんだろうなぁ・・・」
ぼんやりした顔でつぶやくのでした。
お市様ロスが秀吉の心を虚ろにしていました。

彼はお市様が北ノ庄城から姫様達と出てこられるのを信じ、心待ちにしていました。
お市様はわたしが裏から手をまわし、柴田様の妻になりました。
その時の秀吉は、とんびに油揚げをさ

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リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十三話 女王への道の始まり

リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十三話 女王への道の始まり

女王への道の始まり

十二月、秀吉は柴田様が雪深い福井の北ノ庄城で動けないことをチャンスと見て、攻撃を開始しました。
秀吉にとって柴田様は目の上のたんこぶでした。
天下統一に向け、取っておかねばならない重石だったのです。
彼にしたら柴田様を討つことは、柴田様の奥方になっているお市様を手に入れる事でもありました。
わたしはその見え見えの下心には、ちょっとムッ!と来ました。けれどニンジンを鼻先にぶら下

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リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十二話 ただ、意識を向ける方向を変えただけ

リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十二話 ただ、意識を向ける方向を変えただけ

ただ、意識を向ける方向を変えただけ

三日間こんこんと眠り続け、この世の果てまでたどり着いたわたしは、前世を思い出しました。
翌日からわたしは身体中の細胞が入れ替わったように元気になり、めきめき回復したのです。まるで新しい自分に生まれ変わったように、女としての欲求はすべて消え去りました。誰に封印されたわけでもなく、自分で封印したわけでもありません。
「抱かれたい、女の悦びを得たい」
そんな肉欲で結

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リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十一話 すべてお前が選んだ、望み通りの設定だ

リーディング小説「美しい子宮~寧々ね~」第十一話 すべてお前が選んだ、望み通りの設定だ

すべてお前が選んだ、望み通りの設定だ

秀吉が帰って来ない部屋で、明け方うつらうつらしてようやく少し眠りにつきました。ところが目覚めは最悪でした。
身体中は燃えるように熱いのに寒気でゾクゾク震えました。関節の節々もひどく痛みます。

裸のまま眠った身体には、何かに噛まれたようなあとがいくつもありました。よほどかゆかったのか、知らず知らずそこをかきむしっていました。
かきむしり過ぎたせいか傷が膿み、

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