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約800件を審査してわかった、みんながプレスリリースで損しがちなポイント

どうも。PR TIMES主催のプレスリリースアワード1次審査で、約800件の審査を終えたばかりの@sakucchiです。まだ目がしぱしぱしています。

一生分を見たんじゃないかってくらい、多くのプレスリリースを読ませていただきましたが、「うわぁ、ここもったいないなあ」と感じたものもかなり多かった印象です。そのポイントについて簡単にご紹介しますので、今後の参考にしていただければ幸いです。


1. タイトルで読ませようとしていない

プレスリリースの大事な届け手としてメディアの記者・編集者の方々がいます。彼らのもとには日々大量のプレスリリースが届いていることを、あまり考慮に入れてないんじゃないかな…と感じるプレスリリースが大量にありました。

メディアのみなさんは、取材やコンテンツ制作に取り組んでいる合間にプレスリリースを読んでいます。1件1件を丁寧に読んでいる時間は正直ありません。

タイトル至上主義を煽りたいわけでもないですが、それにしたってこのタイトルだと流れちゃうよな…と感じるプレスリリースが多すぎました。

その割合は私が審査した約800件中、500件ほどです。約6割がそこで脱落しました。

これは読まれないだろうな…と感じたタイトルには2つの特徴があります。

1. 自社の認知度を考慮に入れていない

XXがXXXを販売開始、XXがXX日よりXXキャンペーンスタートなどのタイトルは非常によく見られました。ただ、これって会社のブランドが強く、かつ、対象となるものに革新性を感じるような場合でないと読んでもらえません。

自社のことを知らない人にも興味を持ってもらうためには何が必要かを見極めたうえで、タイトルを付けてほしいと思います。

2. 何が価値なのかをタイトルに込めていない

上記と関連しますが、「XXを開始」のように、ただの事実だけをコンパクトに伝えるだけでは、それが誰にとってどういう価値をもたらすのかが伝わりません。特に自社の知名度が高くない場合、その価値をタイトルで丁寧に伝えないと、誰にも読まれないまま終わってしまう可能性は高いです。

この2点、リアルな場面を想定するとわかると思います。

急に知らない人から「私、最近XXXっての始めたんですよ!」とだけ言われても、「あなた誰?」「だから何?」ってなりますよね。

「私、XXXをやってて、XXXを目指してるんですが、最近XXXでこういう成果が出まして、XXXという取り組みを始めるんです」くらいは言うじゃないですか。

忙しい相手に対して「あなたは誰なのか」「だから何なのか」をわかりやすくタイトルで表現してほしいな、と思います。

2. 本文が読みにくい

せっかくタイトルの難関を突破して、中身を開いてもらえても、「うわ、読みにくっ…」ってなって、その後の読む気が失せてしまうものも非常に多かったです。

特に以下の2点は本当によく見られました。

1. 改行が少ない

長文を改行も空白行も挿入せず、びっちり書いてあるものも数多く見かけましたが、めちゃくちゃ読みにくいのでもったいないです。

たとえばこういうの↓より、

プレスリリースの大事な届け手としてメディアの記者・編集者の方々がいます。彼らのもとには日々大量のプレスリリースが届いていることを、あまり考慮に入れてないんじゃないかな…と感じるプレスリリースが大量にありました。メディアのみなさんは、取材やコンテンツ制作に取り組んでいる合間で、みなさんのプレスリリースを読んでいます。正直1件1件を丁寧に読んでいる時間はありません。あまりタイトル至上主義を煽りたいわけでもないですが、それにしたってこのタイトルだと流れちゃうよな…と感じるプレスリリースが多すぎました。その割合は私が審査した約800件中、500件ほどです。約6割ほどがそこで脱落しました。これは読まれないだろうな…と感じたタイトルには2つの特徴があります。

こうしたほうが↓、単位面積あたりの情報量が減って、リズムも生まれるので読みやすくなります。

プレスリリースの大事な届け手としてメディアの記者・編集者の方々がいます。彼らのもとには日々大量のプレスリリースが届いていることを、あまり考慮に入れてないんじゃないかな…と感じるプレスリリースが大量にありました。

メディアのみなさんは、取材やコンテンツ制作に取り組んでいる合間で、みなさんのプレスリリースを読んでいます。正直1件1件を丁寧に読んでいる時間はありません。

あまりタイトル至上主義を煽りたいわけでもないですが、それにしたってこのタイトルだと流れちゃうよな…と感じるプレスリリースが多すぎました。

その割合は私が審査した約800件中、500件ほどです。約6割ほどがそこで脱落しました。

これは読まれないだろうな…と感じたタイトルには2つの特徴があります。

だいたい3〜4行で1回くらいの改行を挿入するだけで、ぐっと読みやすさは上がるので、あまり意識されてなかった方は、明日から試してみてください。

2. メリハリがない

文章をただ羅列しただけのリリースも多かったです。強調したいところを太字にしたり、小見出しなどを活用して情報の区分を作ったり、理解を促す画像を適度に挿入したりするだけで、格段に内容を理解しやすいのにもったいないなあと感じました。

3.ビジュアルにこだわっていない

これ、今回審査していて1番不思議に感じた部分です。

たとえば新製品のリリースなのに、肝心の商品画像が小さいものがあります。たぶん、みなさんが思ってるその何倍も多いです。そこが肝なのに、本当にびっくりします。

その他にも「画像の解像度が荒い」「画面が暗い」「画像内のテキストが小さくて読めない」などなど、あまり読み手のことを考えてるとは思えない作りのものが想像以上に多くありました。割合にして全体の約2割です。

画像が持つ情報量は、テキストに比べて圧倒的に大きいわけですから、ここをうまく使わないのは非常にもったいないです。画像サイズや撮影場所、照明などにこだわって作られたリリースは、やはり伝わってくるものが段違いに違いました。

4.情報の構成を考えていない

読み手がまず知りたいであろうことを真っ先に言わないリリースも結構ありました。

特に「背景」や「想い」が優先されて、肝心の商品のことが後回しになっている、みたいなものが結構散見されます。プレスリリースにはナラティブが大事で、背景や想いをしっかり書く必要があるというのはその通りだと思いますが、その意識があまりにも先行しすぎてるように見えます。

まず今回のリリースにおける要点は何か、最低限知っておいてほしいことは何か。そこを押さえずに背景や想いを言われてもあまりぴんとこないので、まずは何がニュースなのかを先に伝えてほしいと思います。

5.熱意を感じない

これも意外とありました。必要最低限の情報しか載っていなかったり、せっかく小見出しを切っていても「〜〜について」「概要」「〜〜からのコメント」みたいに淡白すぎたりすると、「本当に知ってほしいのかな…誰かから書かされて書いてる感じがするな」という気持ちになってきます。

これまでの4つのポイントの総合力みたいな部分もありますが、「お忙しいかもしれませんが、せめてここだけは見てほしい、知ってほしいんです!」という気持ちがあれば、自ずとタイトル、読みやすさ、ビジュアル、構成にも意識を向けられると思います。

1次審査を終えての学び

今回短い期間で大量のプレスリリースを読んだことは、個人的にも非常に学びになりました。

これ、メディアの人にとっては毎日のことなんですよね。

私のように審査をするわけではないので、忙しい中で丁寧に1件1件見るわけがないよな…と本当に思いました。メディア側のメリットをまずタイトルで提供しないと読むわけがないし、中身を開いても要点がよくわからないと、そこから調べようという気になりません。

プレスリリースもコミュニケーションの1つ。どうやったら相手の心が動くかについて徹底的に考えないと、インターネットの藻屑となって消えていくってことを身をもって実感できたのは貴重な経験でした。次の審査も気合い入れて取り組ませていただきます。

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桜川和樹
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