2023.6.3 立川志の輔一門会
【昼の部】
※注:長着というのはいわゆる着物と呼んでいるものです。
●志の大さん:薄い紺色の長着と羽織
お足元の悪い中お運びいただきまして…(え?も晴れてるけど?なんなら暑いけど…)
雨だし遅れちゃいけないってんで、今日は6時に起きて、6時半に家を出たら、到着が7時半で、ずーーーっと待っていたと。でもなにごともなくて良かったという志の大さんは「真田小僧」
●志の太郎さん:薄紫の長着と羽織
志の太郎さんは、愛知県の大府市での「大府の笑学校」の講師で今年で三年目。小学生に落語を教えて、最終的には落語の発表会があるんだそうです。
凄い人気の枠なんですよーって担当の方に聴かされていたもののコロナ禍で初年度はかなり少なかったと…その後も微増微増で…笑うに笑えない笑いにくい数字(;・∀・)でも、ここは笑うところですなんて枕からの「普段の袴」
志の太郎さんは初聴きなんですが、この方は声がいいですねえ。
●志の彦さん:青い長着に白い羽織
とても大胆な配色の和装でサッカーの応援かと思ってしまった。枕は大谷選手の話からの「長短」
ご本人もSNSで言ってましたが、サゲで噛むという(;・∀・)あちゃあ。
せっかくお饅頭の場面での顔芸が面白かったのに…。
で、ここで仲入りかと思いきや、「梅は咲いたか」が流れる…仲入り辞めたのかな~と思いながら志の輔さん待ち♥
●志の輔さん:若草色の長着と羽織(半衿と帯は柿色)
弟子が八人居て、昼に出る予定の志の麿が都合が悪くなって、バランスが悪いということで、私が一席やることになりました。師匠師匠と言われていても弟子の人数合わせで一席やるようなもんなんですよ。そんなたいしたものじゃない。
えーと大はなにやったかな。ああそうだ「真田小僧」次の志の太郎が「普段の袴」、志の彦が「長短」いずれも古典落語の名作と言われるものです。
名作に聞こえたかどうかはわかりませんが。
日本にはあらかじめの精神があるんですよからの「ハナコ」
~仲入り~
●志の輔さん:黒の紋付きに縞の袴
藤井聡太さんが名人獲得からの2日目という忙しい日にお越しくださり、ありがとうございます。
攻めの大谷、守りの藤井。
彼さえいれば、北朝鮮からミサイルが飛んできても大丈夫かもしれない。(夜の部では次の首相は彼でいいになってた)
今日は私が弟子の代わりに一席やるということをあらかじめ伝えておかなくて、申し訳なかった。
出る予定だった、志の麿は元気です。都合が悪くて来れませんでしたが、元気にやっています。
もし今日麿を見に来た人がいたら、現金書留でも送ってやってください。
さっき聴いたんですが、ここは来年3月でリニューアルで一旦閉館となるようですな。
二席目に上がる前に聴いて驚きましたよ。
どこをリニューアルすればいいのかわからないですが、行政の箱ものは作った時に壊す時期を決めるので仕方ないですなーと改修したあとにこの会があるのかわからないが、一旦はこの会も終了となります。
「八五郎出世」
ここで30年近く独演会を昼夜公演でやって、7年位前から一門会でやらせてもらって、なんで昼夜なんてしんどいことしているんですかね。
一門会なんて師匠が楽するのに、弟子はみんな一席ずつなのに、私は昼夜でねえ。
昔は昼の部が夜の部のリハーサルみたいなものでしたが、ここ数年は昼の部で疲れているので、よくぞ昼の部を選んでくださいました。
【夜の部】
●志のぽんさん:薄桃色の長着に青緑の羽織
修行時代に他の寄席で前座の修行もされたことがあるという枕からの「黄金の大黒」
志のぽんさんは町田の独演会の開口一番以来ですが…昼の部のトリが志の輔さんなので、出順的にねえ…(;・∀・)
●志の春さん:白?の長着と羽織(半衿は緑色)
志の大さん昇進記念公演での枕からの「アナザーラベル」
志の春さんの新作落語は、あーあるあるー、だよねーって感じで面白かった。
●志の八さん:若草色の長着と太目のカラフルな縞の羽織
色物が続きますよ~って、志の春さんの話を絡めつつの…京都に行って、舞妓さんから昔の人の髪型みたーいって言われたとかチヤホヤされて嬉しかったというお話からの「青菜」
志の八さんは下北沢の独演会で聴いているので、お久しぶり感を感じつつ、現代から江戸へのワープ力凄い。この人の落語好きだなーと思いながら堪能。
●晴の輔さん:水色の長着にグレーの羽織
唯一まともな髪型です。前はちょんまげ、その前は赤髪、江戸の落語なのに髪型落語かよっていう…枕からの「水屋の富」
長かった...途中で集中力が切れました。上手いし、面白かったんだけど長いな、まだやるのかなって現実に戻ってしまったのです…残念。終わって面白かったって感想じゃなくて、やっと終わった感の方が上だった…。
~仲入り~
●志の輔さん:黒の紋付きに縞の袴
改修したあとにこの会があるのかわからないが、一旦はこの会も終了となります。
仕事がひとつ減ることへの愚痴じゃないですよ
嬉しさ、楽しさ、悔しさを感じてください。悔しいという思いはずっと心に残ります。
家にいて寝転がってテレビを見ていれば、ザッピングで無料で済むのに、わざわざ電車や車に乗って来てくれて本当にうれしい。生で聴く、感じるということはとても大事なことです。
「八五郎出世」
30分押していたんですよ。誰も短くしない。
話の長さのことは私も言えないですけれど、そんなところ似てもねえ…(ため息)
昼夜一席やると疲れますなー。
こんなことを言っていると談志に叱られるかもしれませんが。(晩年の)談志はまあかなりつらかったんだろうなと、ぎりぎりのところでやっていたんじゃないかと思いますが、ただ談志は本当につらかったのか、ポーズなのかがわかりませんでした。
気力とか気について語る志の輔さん。
気があれば何でもできるのかもしれません。病は気からとか、気という言葉色々なものに入っています。
来年も一か月間PARCOをやることが決まっているのできっとやるでしょう。8月も牡丹灯籠を10日やることが決まっています。
誰に頼まれたわけでもなく、自分で決めたことなんですけどね。じゃあ1年公演って決めたら、できるのか…。
昼夜やって、その間の休憩にインタビュー受けて、一門会なんて師匠が楽するはずなのに、なんでこんなに働かせる。いくつだと思ってんだ!
この会を見て、少しでも嬉しい気とか楽しい気とか悔しかった気持ちでもいいです、なにかしら心に残るものを残せれば幸いです。
【超絶個人の感想です。異論はスルー】
昇進記念公演の時から、うすうすは気がついていたんだけど、志の輔一門の真打でも志の輔さんを超えることが現時点でできている方はいないなあと。
単独で独演会で聴けば、彼らの世界観を楽しめるのかもしれないけれど…トリの志の輔さんを聴いた後では、ごめん忘れちゃうのよー(;・∀・)
会場の空気が志の輔さんに引き寄せられて、翻弄されていくのは…仕方ないのかなあ。
真打陣も上手いんだけどどうしても私は志の輔さん贔屓なので、なんか面白い話してる兄さん達ってなってしまうのよね…。
特に夜公演は4列目のど真ん中だったので、志の輔さんの所作やちょっとした変化がめちゃくちゃ良く見えて感無量でした。ただ淋しくなるような枕は泣くので勘弁して~(><)
そしてこの時のインタビューがこちらでした!
東京03飯塚、立川志の輔に指名され対談 トリオ初単独の地でコントと落語を語る