伝統から学ぶ、感動価値の創り方
なぜ、能舞台には松が描かれているのでしょうか？
なぜ、日本では緑色を「青」と言うのでしょうか？
なぜ、日本には雨に関する言葉が400以上もあるのでしょうか？
なぜ、舞妓さんのだらりの帯には家紋が付いているのでしょうか？
なぜ、横綱の化粧回には紙垂(しで)が付いているのでしょうか？
なぜ、お正月の門松は左右非対称なのでしょうか？
人間が行うことにはどんなものにも必ず意味と理由があります。
先人達が行ったことを、ただ「あの時代はそうだった」「あの頃から始まった」「当時の流行だった」「そうするのが慣わし」「それがしきたり」「そういうものだ」で、片付けてしまうことが多すぎますね。
専門家と称する人達にもそれで片付けてしまう人が多いです。
せっかく世界で最も伝統文化が永く継承されている日本に生まれて、その「なぜ」を知ろうとしないのは勿体無いのです。
なぜならば、その理由にこそ日本人にとってとても大切な意味があり、「思想」「哲学」「美意識」が込められているからです。
日本人の素晴らしいところは「込める」ことと「読み解く」ことに大きな意味を見出したことです。
現代の義務教育ではAIができることを子供達に学ばせています。
しかし本当に人として学ぶべきことは、先人達が長い年月をかけて培ってきた、「思想、哲学、思考法、美意識、」そしてそこから導かれる「豊かさの本質」です。
さらに持つべき力は「読み解く力」と「込める力」です。
これはAIにはできません。
一部の人々は人間をAIによって支配しようとしています。
スマホはいわばその命令伝達用の端末です。
真の豊かさとは心の豊かさに他なりません。
現代人の多くは「快楽と快感の連続」を幸せと勘違いしてしまっています。
しかし、時代は物質に豊かさを求める時代から心に豊かさを求める時代へと
変わりつつあります。
日本人が果たすべき使命は大きいのです。
伝統は未来の資源
時代は感動価値を求める時代へと大きく変化しています。
物質に豊かさを求める時代から心に豊かさを求める時代へ
機能（技術）を買う時代
↓
デザインを買う時代
↓
スタイルを買う時代、
↓
コンセプトを買う時代
↓
感動価値を買う時代
最後に皆様に質問です。
なぜ、伊藤若冲は、わざわざ病葉（わくらば）を描いたのでしょうか？
ぜひ伊藤若冲が込めた意味を読み解いてください。
「なぜ」の答えを求め得たその先にこそ感動があるのです。
成願 義夫
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