みんなで楽しくスロージョギング
コロナ禍に数々の新しい出逢いが始まっている。人生とは平等なものであり、何かをマイナスすると自ずと何かがプラスになる。今年マイナスした分の時間を他の事に充てたら人間関係もその時間と共に上積みし膨らんだ。
今年出逢った人の中に「スロージョギング」を長く続けている人が居て、それまで聞いたことも無かったこの運動が急に身近なものになった。
スロージョギングの特徴を一言で表すと「頑張らない走り方」である。
頑張らずにゆっくり走る。早歩きの人に追い越されるほどの緩いスピード。基本は笑顔、隣の人と会話をしながら走る。顎を引かずに遠くを見て走る。1分走って30秒歩く。などのゆったりとした走り方なので辛くなく、膝や関節にも負担が少なく、楽しく走りながら免疫力を上げられる。脳の活性化、体も軽くなり基礎体力も上がっていくと謳われていた。
今年知り合ったのは「木場公園スロージョギングクラブ」代表の尾崎明紀さん。一般社団法人日本スロージョギング協会の公認クラブで、尾﨑さんは第2・第4土曜は木場公園で走り、第1・第3土曜は代々木公園での指導もしている。
木場公園スロージョギングクラブへのお誘い - kibaparksjc ページ! (jimdofree.com)
早速尾﨑さんと連絡を取り合い、指導者として「スロージョギングはなんぞや」から説明してもらおうと考えた。仲間が10人ほど集まったので、9月に約30分室内での説明会とお試し走行をしてみた。スロージョギングは足の指のつけ根(フォアフット部分)を着地点にして半歩(10~20㎝)ずつ程度前に進める走り方。進度は緩やかだがウォーキングとはっきり違う部分がある。ウォーキングは必ず左右どちらかの足底が地面に着いているがスロージョギングでは両足が空中に浮くタイミングがある、と教わった。その為かスロージョギングはウォーキングの約2倍のカロリーが消費されるらしくダイエットにも効果がありそうだ。
一般的なジョギングだと慣れない人は暫くすると息が上がり始めるがスロージョギングは1分走って30秒歩くという走り方なので長く続けても辛くならない。じんわり汗ばむが心臓や肺には負担が少なく楽しく走れる。
私たちは指導者を中心にぐるりと円を描き音楽に合わせて一方の方向に練習走行をした。左右の足を「フォアフット」を意識して半歩ずつ前に進め、指導者の合図と共に走り、次の合図で歩き、また次の合図で走り、を繰り返す。スピードは1分間に180歩が目安、音楽に乗って一定のリズムで前に進む。音楽を聴きながらなので時間が直ぐに経つ。
直線距離を走る場合はスロージョギング&ターン(行ったり来たり)になるが、その場合は同じ向きを見ながら左右走る方向を変えるのだそうだ。(そうじゃないと目が回るかもしれない) これだとマンションの廊下でもできそうだ。
今回は1列になり走ったが外での本番は2列で会話をしながら走るんだという。10月に近くの公園に集合してみんなで賑やかに走ることになった。
日本スロージョギング協会のサイトよりご紹介
スロージョギングの考案者から
スロージョギングの特徴
有酸素運動と筋力トレーニングを兼ね備えています
いつでも、どこでも、道具も必要なく始めることができます
高い健康効果が得られます
スロージョギングのエネルギー消費量はウォーキングの約2倍なので、
理想の体型を手に入れる為の早道です小分けの運動時間の積み重ねでも効果があります
まずは1日10分程度から始め身体を慣らしましょう。10分は1分を10回でも大丈夫です。
1日30分、週三回が最初の目標です。連続した30分間ではなく、1分を30回や5分を6回と小分けでも同じ効果が得られます。
スロージョギング Q&A
Q.フォアフット着地とは?
A 足の指の付け根辺りでの着地をフォアフット着地と呼んでいます。
その場足踏みやジャンプをした時に最初に着地するところです。
つま先走りではありません。又、着地後に踵が着いても大丈夫です。
Q.なぜフォアフット着地なんですか
A アキレス腱がバネの役割をして衝撃を和らげ、膝や腰への負担が少ない着地だからです。
Q.ゆっくりなら歩いても同じではないですか?
A スロージョギングは小さなジャンプの連続なので、特に太もも前面(大腿四頭筋)やおしり(大臀筋)を歩く時よりも多く使います。
その為、ウォーキングのような有酸素運動とスクワット運動のような筋力トレーニングを兼ね備えている為、疲れにくい身体づくり、丈夫な足腰づくりに繋がります。
Q.がんばって速く走ったほうがエネルギー消費量は多いですか?
A エネルギー消費量は 「体重」×「移動距離」なので、どんなに早く走っても、ゆっくり走っても消費量は変わりません。
ゆっくり走れば疲れにくいので長く走ることができます。
体重60kgの人が5km走ると、60×5=300kcalが消費したエネルギー量になります。
スロージョギング®とは | 一般社団法人 日本スロージョギング協会 (slowjogging.org) より引用させていただきました。
10月某日、日曜午前9時台。
近くの公園に集合した。尾﨑さんがいちばん早くに集合場所に来ていた。尾﨑さんが昔していたスポーツの指導者はいつも自分たちより先に来て迎えて下さっていたそうで、尾﨑さんは今もその意を継いでいて私たちを迎えてくれた。今日は約1時間のレッスン予定。外は暑くもなく寒くもなく動くと体が温まる最高の陽気だ。
全員が揃ったところで挨拶をし、みんなが円になった。スロージョギングについての話が始まる。スロージョギングは福岡大学スポーツ科学部名誉教授で医学博士の故田中宏暁氏が40年以上にわたり研究されたニコニコペースの運動で、2009年にNHKの番組で紹介され人気が広まったのだそうだ。
先ず「スロージョギング」という名称を聞くとどんな運動かが良く解り、自分もやってみようかと思えた。誰でもでき頑張り過ぎなくて良いんだと言ってくれている名前だと思う。
次にどうしてフォアフットなのかも教わった。足にはつま先と踵とこのフォアフット(足の指のつけ根の部分)があり、フォアフット着地は膝や腰への負担が最も小さい。そういえば人が飛び上がって着地する時にいちばん先に地面に着くのがこの部分だということも聞いた。踵だと弾力性が無いから足が痛くなり傷む。だからスロージョギングをしている時はフォアフットを意識して走るのが良い。
1人で走る時には音楽を聴きながら、誰かと一緒なら話をしながら、笑顔で楽しく走るのがコツ。1分180歩を目安に顎を下げずに先を見ながら走る。1分走って30秒歩き鼓動を戻す。指導者の尾﨑さんの後ろで2列になり各々お隣さんと話をしながら公園の歩道を走った。尾﨑さんの手が挙げると歩き、また手が挙がると走り、というのを20~30分ほど繰り返し私の歩数計は4000歩ほど上がった。
走り終えた後の冷たいお茶が美味しい! 心地良く汗が出ていた。最後にみんながまた円になり柔軟体操をした。スロージョギングは元々準備体操が要らない。最後の柔軟も私たちが部活でやっていたような動かす体操ではなく脚や腕を伸ばす体操だった。体操を終え、私たちの質問に尾﨑さんがひとつずつ答えてくれた。みんなの意見を聞き来月からも月1回のレッスンを続けることが決まった。このレッスンで聞いたことを各自が生活の中で意識し取り入れて暮らすことができればきっと免疫力がアップし健康寿命を延ばすことにも繋がるだろう。今回の尾﨑さんをきっかけで知ったスロージョギンクとの出逢いを大切にし、普段使わない身体部分を動かし自分自身を鍛えていきたい。
年初から始まっているリラックスヨガと今回始まったスロージョギング、無理の無い頻度でみんなで楽しませていただこう。