いっさい板書をしない授業
こんにちは。Saka.先生です。
もうちょっとで1000人の方がフォローしてくれる… と書いているうちに到達しました!
皆さんありがとうございます。
記念日の記事でも書きましたが、フォローは数増やしのためではないので、皆さんの記事をできる限り読ませていただきますね。
皆さんからのコメント等もぜひお待ちしております。
本日は、いっさい板書をしない授業についてです。
付随するテーマは「 ICT 」です。
皆さんも、ご自身が受けてきた授業について思い浮かべながら読んでくださると嬉しいです。
①SAMRモデルについて
皆さんは、「SAMRモデル」(セイマーモデル)って聞いたことがありますか。
プエンテデューラが提唱したモデルです。
ICT環境によってどのような学習が可能になるかを4つにカテゴライズしたものです。
鉛筆でノートに板書をしていたのがICTに「代替」し、ICTの使用が「拡大」していきます。
ICTで意見を出し合って自身の考えを「変容」させるなど、従来の教育の定義を「再定義」するものだと言います。
ICTの使用によって、教育というものは変わっていきますし、変えていくべきだという考え方です。
②ICTについて
ひとくちに「 ICT 」といっても、様々なものがありますよね。
などなど。他にもあります。
文部科学省が、GIGAスクール構想による1人1台端末環境を整えました。
あるだけで使わないのは、宝の持ち腐れです。
GIGAスクール構想の次のフェーズは、「ICTの日常使い」になります。
私が授業をすると、一部の年配の先生が言っていたことがあります。
「ICTなんて使わなくていい」
「昔ながらの授業がやっぱり一番良かった」
うーん…
それは本当なのでしょうか。
誰のためを思って言っているのでしょうか。
生徒にベクトルが向いているとは思えません。
「変わることは怖い」
これは当たり前だと思います。
また、自分がやってきた授業のスタイルを否定されている気にもなるのかもしれません。
しかし、生徒は時代に合わせて変わってきています。
では、先生も変わっていかなければならないのではないでしょうか。
③高校生に対してはいっさい板書をしない
私は高校生に教えていた年数が一番長いのですが、板書を使って授業をしたことがありません。
いや、厳密に言えば、最初の1年だけやってやめました。
皆さんの学生時代はどうだったでしょうか。
私は国語も英語も免許を持っているのでどちらも教えたことがあるのですが、国語のほうが専門なので、そちらで考えてみます。
おそらくよくあるのは、板書を使ってあらすじをまとめるというものだと思います。
それについては、もちろん否定しません。
生徒からしたら、テスト前にポイントがまとめられているため、勉強しやすいはずです。
しかし、どうもそれでは生徒の思考は動かないでしょう。
生徒が成長するためには、生徒自身の思考が動かないといけないと思うのです。
ですから、板書を使うにせよ、上手にICTと組み合わせたいところです。
例えば、簡単なポイントだけを板書でまとめ、発問はICTを通して考える、など。
授業の中で、何か生徒の思考が動く場面を作りたいです。
私は板書をする時間を短縮し、生徒の思考を動かす時間にしたいので、板書をしていませんでした。
板書をしないからといって、あらすじを追わないわけではありません。
ワークシートを用いて、解説や交流にはパワーポイントやロイロノートを使っていました。
板書は効果的な面もあるのですが、一方で苦手な生徒にとっては苦痛なものです。
「書くのが追いつかなくて、写す前に消されてしまう」
という生徒もいました。
また、黒板は見えにくいという生徒もいます。
だから、私はロイロノートの画面配信を使って、生徒の手元で見えるようにしていました。
そうすると、見えにくいという問題は解決します。
さらに、書くのが追いつかなさそうならスクショを撮ればいいので、これも解決します。
ICTというのはバリアフリーみたいなもので、すべての生徒が快適に授業を受けるためにも有効なものなのです。
自分の意見を書くのが苦手な生徒もいます。
そういう生徒も、ICTであれば意外と書けることがあります。
携帯で打つ感覚と似ていて、言語化がしやすいのだと思います。
言語化の記事でも書きましたが、書かなければなかなか上達はしません。
ロイロノートでは、解答者の名前を非公開で全体共有することもできますし、教員にだけ送ることもできます。
グループワークなんかも、ロイロノートの共有ノートを使えばすぐできちゃいます。
共有ノートは、生徒が書いた内容がリアルタイムでグループのメンバーに反映されるので、グループで協力してひとつのものを仕上げるときや、意見を列挙するときなどに使っていました。
学びに対して意欲的に向かうには、楽しんで取り組めることが大事です。
その延長線上に、深い学びが待っているのだと考えます。
生徒の思考を動かすために、板書はしていませんでした。
④小中学生には板書を織り交ぜてもいい
とはいえ、小学生や中学生はまだ「手で文字を書く」ということも重要な役割を果たすことがあります。
発達段階に合わせて、ICTの使い方も変えていくことが大切です。
小学校にも何度か訪問して授業を見学させていただきましたが、今の児童たちはいとも簡単にICTを使いこなしています。
しっかり模写ができることは大事ですが、それで終わらずにICTを使っていきたいですね。
やはり、小学校・中学校でも、児童・生徒の思考を動かすことが大事なのです。
今の子たちはICTを使いこなすことが比較的容易なわけですから、使わない手はないです。
ただし、思考をするためには準備も必要な発達段階ですので、知識の整理のために板書を用いて、考えの共有にICTを用いていったらいいのかなと思います。
まとめると
ICTは非常に使い勝手がよく、生徒の思考を動かすことができます。
生徒の思考を動かすために、板書をする授業はやめました。
ただし、ICTに振り回されないよう、うまくコントロールして活用していきたいですね。
教育に正解はないので、他にも多様な授業が考えられます。
あくまでこの話はひとつの例として、板書を使う授業であっても思考が働くように工夫できたら良いかなと思います!
決して自己満足で終わらないようにしましょう!
Saka.先生
*一斉授業がよしとされていた時代も長いので、時代の変化に合わせていこう、ということですね…。*