アイデアをカタチにする難しさ
めしドラマを見ながらごはんを食べていると夫に嫌がられます。
こんにちは、嫁です。
今回は、書店のフェアの話をしようと思います。
というのも、素敵なフェアに出会ったから。単純ですね。
Amazonもいいけど本屋もね、ってことで本屋のフェアについてちょっと話してみました。
◇◇◇
嫁 やあ、いいフェアが最近はたくさんあります。といっても、特に注目しているのは東京の伊野尾書店の「出版社の人が選んだ『あまり売れてないけど面白い本』フェア」と岩手のさわや書店フェザン店の「帯1グランプリ~帯だけで本を買う~」が話題です。伊野尾書店だけ行きましたがいいですね。置いてあるフェアのリーフレットが激アツで、この訴求力がすごい。店内で読んだらまず手ぶらでは帰れないでしょうね。
夫 ほお、語るねえ。
嫁 ちなみに伊野尾書店の文庫の棚の隣の、本や書店に関する本の棚が好きです。このフェア関係なしに棚を見るだけでも行く価値があると思いますよ。
夫 行けるといいなあ。あとさわや書店の帯のフェアも考えたよね。
嫁 いや本当に。選書してカバーかけて看板つくって並べて、って結構手間もかかるだろうから、思いついてもなかなか実現できないよね。
夫 そうねー。俺もむかし考えたフェアがあったけど実現できなかったな。っていうかどうすればいいかわからなかった。
嫁 というと?
夫 お客さんに選書してもらう、っていうフェア。選ぶんでもいいし、コメントつけるんでもいいし、とにかくお客さん主体の。
嫁 おお、それ私も考えたことある!!だってお客さんの方が詳しいことだって大いにあるし、立場関係なしに本が好きならみんなでやっちゃおうよ、って思ったことある。ま、私も考えただけだけど。
夫 実現させるのがなあ。こういうアイデア勝負の企画は一人じゃできないからね。誰かに相談して「それ売れるの?」とか言われちゃったらもうモチベーションなくなっちゃう。
嫁 そうなんだよね。賛同してくれる人が二人くらいいて、三人になるだけでもだいぶ違う。それだけで内容も詰められるし、作業的にも負担が少ない。そして上手くいけば雪だるま式に協力者が増えれば最高ってことで。あとは何よりみんなでやる方が楽しいもんね。
夫 ただお店によってはなかなかチャレンジとか挑戦とかしづらい環境もあるからなあ。時間も人も足りなくて。まあこの時代はお店守るだけで精一杯だから仕方ないけど。
嫁 そうそう、もう本読む時間と体力すら奪われがちですよ。だからこそ、こういういいフェアがあったら積極的に応援したいですね。
夫 そうですね。行こう、そして買おう。
◇◇◇
非常に個人的ですが、ジュンク堂池袋本店でみた本谷有希子のフェアがたまりませんでした。
若いころ『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』のラストにむせるほど衝撃を受けて、あとはもう転げ落ちるように(?)夢中で読みあさっていたことがあります。
人間って面倒くさくて孤独で情けなくてどうしようもない。そんな奴らのビリビリした摩擦がとても心地良いのでした。
こじらせてる人やこじらせた経験のある人は、本谷有希子を読んで傷に塩を塗り込みましょう。そして少し救われよう。
写真にはないけど『江利子と絶対』もいいぞ。