1億円あったなら
「何もせんで理由もあれへんのに、いきなりポンと1億円の札束が出てくるんか」
『あはは~そんなのあるわけないよね』
「けどフジさん、道術の達人さんやったら、そないなことできる言うてなかった?」
『たーしかに確かに。師匠の師匠は、1億円じゃないけど実演なさったらしいからさ』
「はぁ~そらまたスゴいやん」
『物品引き寄せの術というんだよ』
「フジさん、出してぇな、わたしに」
『オレにはムリ。代償が耐えられない』
♡♡♡
こんにちは!
フジミドリです☆
─こちら西遊記はフジミドリの別アカウントとして創作裏話をお伝えしております─
今回の【癒や詩絵物語】は【お金】について物語と詩を編み、いつものように朔川揺さんの柴絵で締めました。
♡♡♡
『ある朝、オレはハッと目が覚めたわけ』
「そうやなぁ。朝目覚めんのは当たり前や」
『スビバセン。じゃなくて悟りを得たの』
「ははぁ~ただ目覚めただけやないんやね」
『あると思えばあって、ないと思えばない。そうか。全ては幻想なんだなぁってさ』
「なるほど。けど、それやったらお釈迦はんとかエラい人が言うてきたことやないの」
『たーしかに確かに。でも、実感としてそれがしみじみ深く感じられたというか』
「上っ面の理解と違うんやね。本で読んだ知識とか誰かの話で聞いたとかやなくて」
♡♡♡
この世は、映し出された幻想の世界であり、死後つまり他界してから開かれる次元こそが本当の現実なのだ──
精神世界の言説としてよく語られてきたことですが、このところ物理学や宇宙論でも説明されるようになってきました。
〈この世は仮想現実である〉
とはいえ、私には受験指導で数学や物理を扱ってきた知識しかありません。細かな数式や込み入った理論だと響いてこないのです。
そこで、私が受け入れられる程度で詩と物語を書いてみました。
♡♡♡
「キレイに纏まっとったからな」
『物足りなさそうだったよね』
「つい関西人やからオチいうか」
『最後の一葉みたいとか言った?』
「あれはふと思い浮かべただけや」
『オーヘンリーか。巧い作家だよね』
「まぁオチっちゃオチやけどな」
『画家の爺さん、死んじゃうもん』
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短編小説の名作を思い出しながら、あれこれ考えたのですが、浮かんできませんでした。
今回はこれでいいのかな。
私は基本、揺さんのアドバイスを活かす方向で修正していきます。
別サイトで二人が出逢った頃は、意見の食い違うこともありました。そしてある時、私は気づいたのです。
─オレは認めて貰いたかっただけか─
気づいてからは、感想を頂くと書き換えるよう心掛けています。私だと出てこない発想や直そうと思わない修正だからです。
自分ができないことなら・・
眠る前、自分を超えた存在にお任せします。私は守護の神霊とお呼びしていますが、天使や精霊や創作の女神でも構いません。
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『イラストありがとね~癒されたよ』
「ほな、よかったわ。嬉しいことやで」
『今回はオチが浮かばなかったから』
「それで食べられへんになったんやな」
『柴絵を見てしみじみ感じたの。原価20円の紙切れに振り回される人間って何だろう。渋沢栄一は食べられないもん』
「そうやねぇ。人間世界でお金に縛られて、柴ワンコ見て初心に戻るゆうか、原点回帰やなぁ。赤ちゃんの時は純真や」
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お読み頂きありがとうございます!
次回のフジミドリは10月20日です。こちら西遊記が24日木曜となります。
是非いらして下さい。