【論文メモ】事業承継プロセスの後半において、シェアド・リーダーシップの開発・実践に影響を及ぼす要因は何か?~Cater & Justis(2010) 多世代に渡り存続するファミリー企業における、シェアド・リーダーシップの開発と実践 からの学び vol.03
前回・前々回に続き、Cater & Justis(2010) 多世代に渡り存続するファミリー企業における、シェアド・リーダーシップの開発と実践 からの学びの紹介です。前々回は論文の概要を、前回は提示された命題の内の①~④をご紹介しました。
今回は、⑤~⑧をまとめたいと思います。
④「支配経験の解放の失敗」は、シェアド・リーダーシップという文脈を超えて、どの様なリーダーシップの形をとるにせよ、事業承継全般においても大きな課題の一つだと感じています。
先代が、いかに自分の支配(”経営への執着”)を手放し、次の時代に経営を託すことができるのか? 具体的にどういうアプローチが、有効なのかについて学びを深めていきたいです。
本命題で、Dyck et al.(2002) が、事業承継のプロセスを”リレーのバトンパス”に例えているのが秀逸な表現だなと思いました。引用されている中にはここまで記載されていなかったのですが、バトンパスは、早すぎても、レースを続行できないですし、遅すぎても、大きなタイムロスが発生してしまいます。バトンパスが行える、一定期間に、スピードを落とさず、的確にバトンをトスしていく。そのタイミングを、先代経営者・後継者ともに、”怖れや不安”で見誤らないことが重要なのかなとも思います。
発見事項に加え、方法論についても示唆の多い、読み応えのある論文でした!
Cater博士は、University of Texas at Tylerの所属です。
自分の研究したいテーマとも繋がってくるので、他の論文も含めて、しばらく読み進めてみたいと思います。
#ファミリービジネス
#同族企業
#事業承継
#リーダーシップ
#シェアド・リーダーシップ
#Family Business
#Seccession
#Leadership
#Shared Leadership
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?