【#096_研究メモ】番頭が果たす役割・機能とは何か?~青野(2011) 番頭の研究-ナンバー2・参謀とは違う日本型補佐役の条件 からの学び vol.01
先日ご紹介した楢崎(2016)の中で、番頭の役割や果たすことが期待される機能を説明する上で、青野(初版 1991、新版 2011)が引用されていました。
青野(2011)では、「番頭」という役割が成立した江戸初期から、現代に至るまでの歴史的な経緯についても触れつつ、現代の企業において期待される番頭の役割・機能、その実例について丁寧に整理されています。
学術的な研究書ではないのですが、経済記者だった青野さんの豊富なご経験から紡がれた現場感のある記述になっています。
本書の中で、「番頭」の定義にあたるものとしては、下記のように表現されていました。
取締役会の役員として、トップを補佐するというのは理解しやすいですが、「トップの楯となって泥をかぶるまでのいわば忠臣的な役割」というのは、よほどのコミットメントが、トップにも組織にもないと、実行できないのかなとも思います。
また、「番頭」を機能別に分類すると、5つのタイプになるそうです。
一人ですべての機能を担うというわけではなく、機能分担したり、時には複数の機能を一人の人が持ったりしながら、トップの補佐役としての役割を果たしていくことが重要とのことでした。
確かに、こういった機能を担う人材が複数名、組織の中に居てくれると、事業運営は一気に楽になるかなと思います。
大番頭が、次世代経営者の育成にあたるという記述も重要だと思いました。
現在の企業、特にファミリービジネスにおいて、どれくらいこの”番頭”的な役割の方がいるのか、引き続き、感度を高めながら、情報収集にあたっていきたいと思います。
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