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📙論語「益者三友、損者三友」と現代社会

教育書の源ともいえる孔子の論語。様々な言葉が載せられています。
その中から「益者三友、損者三友」を今回は取り上げます。

益者三友,損者三友:友直,友諒,友多聞,益矣;友便辟,友善柔,友便佞,損矣。(季氏第十六)

論語:孔子の教えから「友」について

損得で友達を作るわけではありません。ここでは友とすべき人、友とせず距離を取った方がいい人物として取り上げています。

文法などは専門の先生に教わりましょう。

孔子の時代から論語までは400年のずれ

孔子は紀元前552年に生まれ、紀元前479年没。今から約2,500年前の人です。中国春秋時代の思想家。

儒家の始祖と言われます。弟子は3,000人を超えたとも言われています。

孔子の言葉をまとめた『論語』。

この『論語』は、弟子たちが孔子の言葉をまとめた、とされています。ただ、完成されたのは孔子の死後400年。今の時代でも400年前の人の事を書くのは信憑性に欠けます。

「伝言ゲーム」と同じく、本人の考え、伝えたかったものが湾曲されてもおかしくないです。

また、当時の文字も変化します。

例えば、「40歳にして不惑」と言われます。この「惑」の文字、孔子の時代には「心」の文字が無い。すなわち「不惑」は迷わない事ではないのでは?とされています。

様々なご先祖たちの編纂を通り400年、現在まで伝わる「論語」ですが、意味解釈に若干の誤差が出るのは当然です。

意味を考える

益者三友,損者三友:友直,友諒,友多聞,益矣;友便辟,友善柔,友便佞,損矣。

「益」は自分を育てられる、共に成長できる相手という事でしょう。
「損」は離れるべきひと、距離を保った方が良い相手。

お近づきになりたい人

直…素直な人、剛直な人

諒…誠実な人、裏表ない人

多聞…物知りな人、情報に早い人

避けた方が良い人

便辟…媚びへつらう人

善柔…裏表のある人、外見は良いが腹の内は分からない不誠実

便佞…口先が達者なひと

これから下部は一定期間の後、有料記事になります。
こちらでも公開しています:https://sairyu-sensei.com/ekisya/

現代社会:友を求めるなら自分から

さて、ここからは私の解釈です。

友達とした方が良い、ということは言い換えれば「自分自身がそうでなければならない」という事と言えます。

また、避けるべきとしては損者三友の「媚びへつらい」「不誠実」「口先だけ」という事でしょう。

人が集まる人になる

人が集まる、というのはその人の信用や徳にも連なってきます。
不誠実な人にはなかなか人が寄ってきません。

逆に誠実で素直、頼りになる人には自然と人が寄ってきます。そしてそのような人は情報も多く持つようになります。(ここでいう情報とは機密情報等ではなく、知り合いや他の頼りになる人という意味)

オンラインでのつながりでも紹介はできる

世界的規模の感染症で、生活様式は大きく変わりました。友達100人作れる環境であった学校も、リモート。

そして社会に出れば上下・損得のない「真の友」を作るのは至難の業。退職した時に友人がいない寂しい老後も社会問題になる程です。

その中にあって、SNSは「つながり」をつくれる環境がそろっています。出会いのきっかけは距離が無視できます。そして気になれば「オフ会」等で実際の飲み会に発展、友達ができます。

ネットでも「不誠実」「上に媚び諂い、弱者へ攻撃」この様な人は同類が集まるにしろ、やはり近寄らない方が良い人となります。

日々の行いから変えていく

益者三友の「誠実さ」や「素直」というのはなかなかすぐに得ることができません。また「多聞」も時間がかかります。

ただ、これらは基準があるのではなく「日々の積み重ね」になります。多くのSNSではその人の履歴が簡単に閲覧できます。

自分にあった人なのか、自分と同じ興味があるのであればやはり「友」として近くなるのではないでしょうか。

noteをはじめとしたSNSでいえば、『誠実さ』や『素直』は「丁寧に返信」がキーワードになりそうです。もちろん炎上商法等は無視しましょう。

そして『多聞』。多くの記事に接し、情報吸収と情報発信。自分から情報発信することで、自分の存在があらわされます。

地位のある人ほど注意

日本はまだ「肩書」に左右されてしまいます。また、その肩書が信用度の一つになるのも一つ。

小さな会社でも「社長・CEO・取締役」などという肩書があれば信用度は増してしまいます。しかしながら不誠実な人、嘘が多い、情報の共有をしない人が多いのも事実。

現に、公の場で虚偽説明し、誠実に働いていた人を苦しめるリーダーも。

この記事を読んでいる方も、部下や後輩がいるならやはり「誠実」「素直」を心がける必要があるでしょう。

秘密事項は「言えないこともある」や、むしろその情報に近づかないのも処世術の一つです。

まとめ

論語から益者三友、損者三友について、意味と現代社会について書かせていただきました。この言葉には自分が友を欲しいならどういう性格にしなければならないか、という事も含まれそうです。誠実、素直、多聞。SNSを使って人が集まる人になりましょう。

参考Note記事

論語の一節と中島みゆきさんの一節を合わせた優しい感じを受ける、はるのふみさんの記事

ママ友と子供たち、仲の良いチームワークが目に浮かびます。雪丸0209さんの記事。
それにしても、目は怒っている、目が起こっている、目で怒っている…コワ


私の以前の記事。論語の一節から「友」について

この記事も「note大学Study部」「note大学教育子育て部」9月企画に参加


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