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生徒さんに知っておいてほしい本・動画
こんにちは、さいりえです。
ふだんのレッスンでは、本当に山ほどの角度からレッスンします。
・曲の分析、楽譜の読み方
・曲の背景
・作曲家、時代の特徴
・弾きにくいところの練習方法
・からだの使い方
・音の聴き方、響かせ方
・曲にこめられた感情の話
・「雰囲気」とか「空気感」みたいな話
・鍵盤のこのポイントをこんなふうに…という細かい話
・リズムの実践
・理論、ソルフェージュ的な話
・理論を演奏に生かしていく過程
・ほかの楽器の話
・演奏家の演奏の話
・毎回のレッスン計画、近い本番までの話
・数年先の目標、将来の話
・質問力や思考力とかコミュニケーション的なこととか
・人生経験とか
・ふだんの生活とか
・どうすれば殻を破れるか遊べるかというアイディアとか
・勉強とか
…
…
ひとまず知っておいてほしいこと(知識編)
— さいりえ / 崔 理英 ( Piano ) (@smomopiano) March 23, 2021
✓ざっくり音楽史
✓作曲家のこと(まずは弾いている曲の)
✓基本的な理論(音程、調性、和音、形式等)
✓ピアノのこと、体のこと
入り口〜その先くらいまでは知ってもらいたい。
そして深めていくと私も知らないこと多々なので継続的に勉強=楽しい📗🎶
こんなの、たった1時間、長くても3時間程度のレッスンで、どれだけできるの?って話ですよね。
優先順位や順序をつけつつ、バランス良くやっていくしかありません。
美しく魅力的な音楽!
かつ
できるだけ長期的な目で、将来バランス良く考えて自分で音楽を築いて奏でていけるように…!
というのが最大の理念ではあります。
ただレッスンには、どうしても時間の制約があります。
できるだけさまざまな視点からレッスンしていきますが、知識や経験をご自身で補ってもらったら、よりスムーズに進む!ということも多々あります。
そこで、生徒さんにこれはぜひ知っておいてほしい、ということをまとめました。
万人の方にピンとくるかどうかは、わかりません。
でも、私のレッスンを受けている生徒さんにとっては、「あぁ、レッスンでやっていたことはこういうことだったのか」「これを知っておくと作品や演奏についての理解が深まる!」と思ってもらえそうなことを探しました。
もともと
— さいりえ / 崔 理英 ( Piano ) (@smomopiano) March 15, 2021
💡自分の生徒さんにレッスンで伝えたいことや自分自身のメモをブログで発信
↓
📣ネットを通して反応、共感してくれる人が増えて、活動を広げる
だったけど、いま一周まわって、また自分の生徒さんに伝えたいことをまとめたいフェーズに入っています。
基本は狭く深く、から始まってる。 pic.twitter.com/roOkPUkywG
それと、皆さん忙しいので、20冊も30冊も片っ端から分厚い本を読みなさいというのも非現実的ですので、
できるだけ読みやすい本…つまり
・分厚すぎない
・ことばづかいが難解でないもの
・私自身が所有していて、中身を確認した本
を選びました。一部、動画もあります!
こんな人向けです
・小学校高学年〜高2くらい(一応の想定。それ以外の方でももちろんOK)
・ピアノ大好き、もっとうまくなりたい!
・ピアノのレパートリーは広く経験してきているが、周辺知識はちょっと自信ないかも…
〜ちょっとご案内〜
レッスンnoteの「おためしマガジン」を作りました!こちらもどうぞ。
↓↓↓ では始めます!
楽器の話
<楽器の歴史がわかる本>
楽器の歴史を知って演奏することは大切ですよね。
・チェンバロの音や奏法をイメージして、バッハを弾く。
・楽器の発展の歴史を知って、ベートーヴェンのソナタを弾く。
・ショパンが弾いていたピアノを知って、タッチやペダリングを考える。
どれも、本当に深く知ろうと思うと大変なことですが、それでも「0か1か」の違いは大きいです。少しでも知っていることが大切です。
こちらの「すぐわかる!4コマピアノ音楽史 ピアノの誕生~古典派編」は、ピアノ以前の鍵盤楽器から、今のグランドピアノに至るまで、どのような歴史を経て発展してきたのかが、マンガと文章でわかりやすく書かれています。
「基礎知識」「入り口」としてオススメです。
<としチャンネル>
もう、このチャンネルを紹介したくてこのnoteを書いたと言っても過言ではないです。
調律師さんが作成されているYouTubeチャンネル。
私のレッスンでも
・鍵盤のポイントの場所
・鍵盤のポイントへのアプローチのあれこれ
・打鍵のスピード
・腕のしなり
などの話をしますが、それが「なぜ?」なのか、楽器側の視点から理解できると思います。
絶対見てください!
音楽史、作曲家の話
次に音楽史や作曲家の話。
入り口としては、
・大まかな西洋音楽史
・自分が弾いている曲を書いた作曲家のこと
を知ることから始めましょう。
〈すぐわかる!4コマ西洋音楽史〉
先ほど紹介したピアノ音楽史の本と同じシリーズです。
生徒さんに薦める前にちゃんと読もうと買い足したシリーズ、面白い!
— さいりえ / 崔 理英 ( Piano ) (@smomopiano) March 23, 2021
とくに1巻は紀元前からバロック初期まで。
宗教、哲学、神話、歴史と共に音楽が発展したことがマンガと文章で読みやすくまとめられています。
バロックより前って音高や音大でもなかなか頭に入りづらかったけどこれは楽しい😊 pic.twitter.com/gMgE21qHUh
この本でなくても、本屋さんや楽譜やさんにいろいろ並んでいますので、読みやすそうなお気に入りの本を探して買ってみてもかまいません。
バロック以前〜バロック〜古典〜ロマン〜近現代まで(この分類に入らないものも含めて)を、ざっくり追いかけていきましょう。
〈作曲家の伝記〉
各作曲家に関しても、たくさんの本が出ています。
分厚くて文字がたくさんのものもあります。
読書が好きな方はしっかりした本を読むのも良いでしょう。自伝を出している作曲家もいます。
ひとまずここでオススメしておきたいのは、ひのまどかさんの伝記シリーズ。
ひのまどかさんの作曲家伝記シリーズが良いと聞いて。実家が書店のパートナーが少年時代から読んでいたらしく、持ってきてもらいました。
— さいりえ / 崔 理英 ( Piano ) (@smomopiano) April 16, 2021
現在は美しいイラスト表紙のシリーズ(画像3)がヤマハから出ていますね。このリブリオ出版の各伝記を元に増補改訂されたものだそうです。
どれから読もうかな🥳 pic.twitter.com/SzcP6TTLqI
近年は、増補改訂版が出ているようです。
伝記以外にも、エピソードや作曲の背景が詳しく書かれている本がたくさんありますので、じっくり取り組む曲のときは特にいろんな本を読み込んでいくと演奏にかならず役立ちます。
こういう本は、高価なので貸し出したりしていますが、本当に勉強になります。
上のシューマンのリンクは定価よりも高いので、もし購入される場合は出版社の公式サイトなどからどうぞ!(こちら)
※表紙や情報を確認しやすいためAmazonのリンクを載せています。
体、奏法の話
からだのこと
音楽家必携の書として、「音楽家ならだれでも知っておきたいからだのこと」があり、とくにピアノを弾く人なら「ピアニストならだれでも知っておきたいからだのこと」は一家に1冊おいておきたい本です。
ただ、上記の「ピアニストなら…」は、専門用語が多く、初めて読む方にはややとっつきにくいかもしれません(人によるかもしれませんが)。
そこで、上記の本を監訳された小野ひとみさんが書かれた「ピアノと友だちになる50の方法 からだの使い方」という本をご紹介します。
実際にピアノを弾くときのからだの使い方のポイントが、読みやすくコンパクトにまとまっています。
まずは、こちらの本が読みやすいかなと思います!
古屋先生の本
すこし上級の方向けかもしれません(自分で音や体の状態を観察できる方)が、とてもおすすめの本です。
とくに
第6章…ピアニストの省エネ術
第7章 超絶技巧を支える運動技能
が奏法をとらえる上で勉強になります。
オクターブや連打など、技巧的にむずかしいと感じる曲に取り組んでいる方にも、突破口が見つかるかもしれません。
音楽基礎・楽典
まずは以下の点からクリアしたいです。
・全調の固有音がわかる(音階が弾ける)
・全調の基本的な和音・カデンツがわかる/弾ける
・簡単な調判定ができる
・基本的な形式を知る
むずかしい音程の名前がわかるとか、そういうのは後からでもOK。
🔸音楽基礎力をつけるには
— ぴあのぷらすメモ (@pianoplusmemo) January 28, 2021
・各調の固有音や和音を覚える
・基本の和声を学ぶ、体験する
・基本的な形式を知る
🔸いずれも、耳で聴き頭で知り考え、心で感じる
🔸短くシンプルなクラシック曲を自然に感じて弾く→後から理論で裏付けすると身に付きやすい
ブログやnoteでも、いろいろ書いています。
分析や音感、知識はレッスン内でもいつも触れますが、体系的に1から100まで扱う時間がなく、ピアノのレッスンのみですべてを網羅するのは実質不可能です。
やはり専門の音楽教室に通ったり、ピアノとは別に時間枠をとって個人レッスンを受けたりする必要があるでしょう。
私も楽典、ソルフェージュの本は大量に買い込んでいますが、内容、レベル、対象など多岐にわたるので選ぶのが難しいですよね。
ピアノ室1,ピアノ室2, 作業部屋,開けてない段ボール…と楽譜や本がバラバラに保管されているので目録みたいなのを作った方が良い気がしてきました。
— さいりえ / 崔 理英 ( Piano ) (@smomopiano) June 9, 2021
ソルフェージュ関連の本もピアノ室1だけでこれだけ。最近使う機会が減ったけど、すごく良い本たくさんあります! pic.twitter.com/Agu7Xv4edo
最近買った本の中では、この楽典の本が良いなと思いました!
・シンプルで、初級〜中級段階で必要なことがギュッとつまっている
・デザインが見やすい
・問題が豊富
応用編も出ています。応用といっても、終止形や移調楽譜など大切な、かつ難解すぎない内容が入っています。
ほか、各レベル向けのテキストや音高・音大受験に必須のテキストもありますが、ここでは割愛します。
▼音高・音大受験向けソルフェージュ・楽典テキストはこちらで紹介▼
いろんな楽器の音色や響きを知る
上でピアノの歴史について触れましたが、それ以外の楽器について知りましょう。
・歌、合唱
・オルガン、チェンバロなどほかの鍵盤楽器
・弦楽器
・管楽器、打楽器
・民族楽器
・室内楽やオーケストラなど、複数の楽器群の響きや役割
・バレエ、オペラなど舞台芸術
どんどん聴いて&観てください。
どんな感覚になったか
がとても大切です。
その感覚はあなただけのものです。私が教えるものではないですよね。
でも、何を聴いたらいいの…?と迷う方もいるかもしれないですね。
「今の若い人はちゃんとした音源を聴かない」とよく言われますが、何をどう聴けばいいかわからない、と言う人が大半ではないでしょうか?
— さいりえ / 崔 理英 ( Piano ) (@smomopiano) February 17, 2021
・大作曲家から繋がる師弟関係
・この作品ならまず王道はこの人たち
・時代の流れ…
そういう「演奏家史」も伝えたいし客観的にまとめた本があればほしい。
ピアニストの系譜や特徴、ことばについてまとめられた本もあります(Twitterでお世話になっている方が教えてくださいました!)。
よくわからないときは、
まずは著名な演奏家のものを聴いてみる
→そこからいろいろ調べたりたどったりして、お気に入りの音源を見つける
という順番で十分だと思います!
私もそうしてます。
絶対に正解の演奏なんてないですし、選んでいて迷うくらいならどんどん聴き比べていくほうが良いです。
そのうち、お気に入りのピアニストや指揮者が見つかると思います。
おわりに。ピアノを弾くって深くて果てしない世界…!
ここまで、生徒さんにおすすめしたい本をご紹介してきました。
繰り返しですが、こんな方を想定しています。
こんな人向けです
・小学校高学年〜高2くらい(一応の想定。それ以外の方でももちろんOK)
・ピアノ大好き、もっとうまくなりたい!
・ピアノのレパートリーは広く経験してきているが、周辺知識はちょっと自信ないかも…
さらには
・絵画
・文学
・歴史
など…どこまで知っても面白い!
こんなふうに書いていますが、私もまだまだ知識や経験が浅い分野がたくさんあります。
すべてを同時に深く知るなんて無理ですよね。
・広く浅く
・興味があるところ、必要があるところをより深く
・関連のあることを深める
など、少しずつ知っていくと良いのではと思います!
このnoteが何かのお役に立てば幸いです。
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これからもよろしくお願いいたします。
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