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【名前をつけること】 あなたの音楽観で「ぜったいに、生涯変わらないもの」ってなんですか?

わたしは、「名前をつけること」が苦手だ。

子どもの名前をつけるとき、出生届の提出期限日(出産後14日以内と決まっている)の役所が閉まる1時間半前まで悩んでいた。


音楽や仕事の場でも、そう。

・リサイタルの副題も
・同期の友人講師と8年以上開催しているピアノの発表会の名称も
・パートナーと6年以上組んでいるマリンバ&ピアノ・デュオのデュオ名も
・ブログや運営するSNSのタイトルも

何か「イイ感じのもの」を生み出したかったけど、ピンとくるものがなかなか浮かばないことが多かった。


ホームコンサートに 〈Ricerca〉 と名づけた

2019年7月、パートナーと自宅でホームコンサートシリーズを立ち上げた。

そのときにも、やっぱり名前をつけるという産みの苦しみがあった。

でも、ひとつの答えが浮かんだ。

Ricerca〈リチェルカ〉


Ricerca(リチェルカ)は、イタリア語で探求・探索を意味する単語。

音楽の深さや楽しみをどこまでも探求していきたい、という思いで名づけた。

これがなかなか、気に入っている。


リチェルカ・コンサート。

ミュージックサロン・リチェルカ。

デュオ・リチェルカ(これはまだ使用していないけど)。


絶対に、これを使い続けられるという確信があるから。


名づけることは、顔を描くこと

わたしが小学校から高校時代に習っていた先生が開催されていた発表会の名前は「mimi の会」だった。

可愛らしい語感の〈mimi〉。

mimi は「耳」でもあるらしい。

それを聞いたとき、発表会で先生が大事にされたいことやコンセプトが印象づけられたし、今でも覚えている。


ほかにも、コンサートの名称やグループ名など、他の方が付けられた名前を見ると、

なるほど、この方たちはこういうことを大事に思っているんだな

とわかることがある。


名前は、名づけた人がその対象に対して

・どうありたいのか

・なにを大切にしているのか、していきたいのか

・どんな思いをこめたのか

を、表している。

(子どもの名前は人格が別なので、ちょっと別の話になるが)


ちょっと話はそれるが、大人気漫画の「DEATH NOTE(デスノート)」では、「殺したい相手の顔と名前がわからないと殺せない」というルールがある。

何気なく読んでいたことがあるけれど、これってけっこう説得力があるなぁと、ふと思った。

顔は名前ほどの意味を持つし、名前は顔にもなる


名前をつける前は、まだ白いキャンバスに輪郭を描いたような状態。

名前をつけた瞬間、顔が描かれていく。

名づけることは、顔を描いていくことでもあるんだ


ホームコンサートに「リチェルカ」と名づけることで、音楽を探求していく場所なんだというコンセプトを明確に表し、堂々と自己紹介できるようになった。

コンサートのトークでも毎回、リチェルカの由来はお話している。

そして演奏を聴いていただく。

自分たちの中でも、名前をつかうたびに「音楽を探求していくんだ」と、再確認できる

だいじな、名前。


名づけることは、決意表明すること

コンサートやデュオ名に名前をつけることは、その先を決めてしまうことにもなりえる。

この先、どうなるかわからないのに?
なにが変化するかわからないのに?
いま、いちばん大事だと思うことが、変わるかもしれないのに?


実は、リチェルカのほかにも、いろいろ考えた。

でも、音楽観は年々変わる

180度変わることはないかもしれないけれど、


・こんな音楽に心ひかれる、という感覚も

・こんな演奏してみたい、という思いも

・練習への考え方や実践方法も

・新しいと思うものへの反応も


いまと10年後、20年後とがまったく同じわけがない。

逆に同じならまずい。進化してないってことだから

そう思うと、安易に名前をつけることはとてもこわかった。


でも、

・音楽の深さや面白さ、どこまでも奥にあるものを探求すること
・探求したいと願い行動すること

は、きっと変わらないと言い切れる。


逆に言えば、

〈音楽の深淵を探し求める終わりのない旅を、ずっと続けていきます〉

という決意表明でもあるのだ。


名前は、思うこと・信じること・願うこと

子どもへの名づけは、違う人格に名前をつけることなので、ここまで書いたこととはちょっと話が違う部分もある。

子どもには、自分が心から大切にしたいもの、自分の人生を見つけて生きてもらいたい。

そんな思いもあり、あまりはっきりとした意味が想起される名前はつけなかった。


でも、名前を呼ぶと、呼ぶごとに愛着が強まる

これは心理学でも証明されていることである。

仮に、名前をまったく呼ばずに相手を愛しなさい、信じなさい、願いなさいと言われたら、できるかどうかわからない。


コンサートの名前も、愛着を持ってもらえたらなと思っている。

-Ricerca-リチェルカコンサートは、出演するわたしたちだけが音楽を探求するのではない。

そこに集う人みんなが音楽を探し、見つけ、出会い、また探せる場。

その楽しみがある場にしていきたい。


リチェルカコンサートについて

〜ここからはコンサートPRです〜

京都市北区のホームコンサート「リチェルカコンサート」を月1回開催しています。

(マリンバ&ピアノデュオ・ピアノソロ・マリンバソロ他)

今後のコンサートはこちらです。

【第4回リチェルカコンサート】

リチェルカチラシ4表

【第5回リチェルカコンサート】

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