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養育費を差し押さえるまでの手順と注意点

養育費を差し押さえるまでの手順

養育費を差し押さえするまでの手順を考えてみます。

養育費を差し押さえるまでの手順
①必要書類を揃える
②裁判所に強制執行の申立をする
③強制執行の命令が出る
④取立を行う
⑤取立完了届けを裁判所に提出する

差し押さえをするといっても、自分の判断ではできません。

相手の財産を差し押さえするので、裁判所からの命令が必要だからです。

そこで進めていく手順なのですが、先ずは必要書類を揃えます。

養育費を差し押さえるまでの手順①
必要書類を揃える

まずは

・自分と相手の住所等を記載した当事者目録
・相手の勤務先請雨書などを記載した資格証明書
・相手への債権情報などを記載した請求債権目録
・相手の債権などを記載している差し押さえ債権目録
・債務名義
・速達証明

これらの書類を集めてください。

養育費を差し押さえるまでの手順②・③
裁判所に強制執行の申立をする・強制執行の命令が出る

書類が揃ったら相手の現住所を管轄する家庭裁判所に申立をします。

申立をして提出する書類に不備がなければ、裁判所で差し押さえの許可が出ます。

この許可が出てから1週間が経過すると、取立ができるのです。

養育費を差し押さえるまでの手順④
取立を行う

ただし取立については自分で行わないといけません。

一般的に養育費の差し押さえでは、相手の給料を差し押さえします。

この場合は裁判所から相手の会社に対して連絡がいくため、相手の会社に連絡を入れて交渉する必要があるのです。

交渉といっても差し押さえ相当額を、毎月相手の職場から指定口座に振込してもらうのを決めるだけになります。

養育費を差し押さえるまでの手順⑤
取立完了届けを裁判所に提出する

養育費が無事に振込されたら、その旨を裁判所に対して伝えます。

この時に提出するのが取立完了届けです。

いずれの手順も、専門的な知識のない個人が行うとなるとなかなか難易度が高いことが分かります。

養育費を差し押さえる際の注意点

養育費の差し押さえをする時には幾つか注意する点があります。

・裁判所が行うのは差し押さえの認可を出すだけ
・給料の差し押さえをしても全額は無理
・相手の現住所を管轄とする裁判所に申立をするので遠隔地に住んでいると不便

裁判所が行うのは差し押さえの認可を出すだけ

差し押さえの認可が出ると、裁判所が取立まで行ってくれると勘違いをしている人も多いでしょう。

ですが実際には裁判所が行うのは認可を出すだけなので、取立については自分で行う必要があります。

弁護士に相談をしていれば、この点も一任できるでしょう。

給料の差し押さえをしても全額は無理

元配偶者のお給料を差し押さえをするのが、養育費では一般的な方法です。

不払いの分だけではなく、支払い期限まで差し押さえができるため確実性が高いのです。

ただし相手の給料の全額は差し押さえできません。

相手にも生活がありますし、税金など支払わないといけない分があるからです。

そのため一般的には給料の半分が上限だと考えてください。

相手の現住所を管轄とする裁判所に申立をするので遠隔地に住んでいると不便

最後の注意点なのですが、相手の現住所を管轄する裁判所に対して申立をしないといけない点があります。

自分の家から近い裁判所で申立をすればいいのではと考える人もいますが、そうではありません。

あくまでも相手の住所を管轄する裁判所に申立をしないといけないのですが、元配偶者が遠隔地に住んでいる場合は大変なことになります。

そうした場合は申立をする裁判所の近くに事務所がある弁護士に依頼するといいです。

離婚問題や養育費問題に強い弁護士は、日本各地に居ますのでどこで申立をするのかで弁護士選びも考慮するといいでしょう。

全国対応している事務所でもOKです!


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