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文学フリマ東京38初参加の反省会

5月19日、文学フリマに初めて参加した。
人もすごいし熱気もすごいと聞いていたので、設営にもたつかないことをまず第一に考えて、念入りに準備して当日は早めに家を出ることに。

開催時刻までの流れ

出店者入場が10:30からなので遅れないように支度をしていたところ、どうも雨が降りそうだということで1本早く出発。
10:30前に会場に到着し、スムーズに入場、赤いリストバンドを付けて設営開始。
コミケの類は経験しているので、最低限のディスプレイくらいは出来たけれど、周りを見ると幟やポスタースタンドを活用しているブースも多く、ちょっと地味かなと。
とりあえずセブンイレブンのコピー機は神。

試行錯誤しながらも30分ほど余裕が出来たので、トイレを済ませた後にコンビニおにぎりで腹ごしらえを。なにせ12:00~17:00という時間帯ゆえ、お昼をゆっくり食べている暇はなく、ここで食べるしかない。(実際は閑古鳥ブースなのでいつでも食べられたけど・笑)

そうこうしながら開催のアナウンス。この手のイベントでは恒例だけど、大きな拍手が起こってちょっと感動。

1冊目までが長い!

既にかなりの待機列が出来ており、開催宣言と同時に多くの入場者が流れ込んできたものの、出版社ブースや大手サークルから人が集まっていく。
私の両隣は場慣れしたベテランサークルさんで、固定ファンがいるのは勿論、立て板に水のような軽妙なトークで早くも本が売れている。
まあ、焦るよね、売上げゼロも頭をよぎる。
「売る」ことよりも「参加する」ことに意義があるのだから、とにかく場の雰囲気に食らいついて次に繋がる作品を作るためにここに居るのだと言い聞かせた。
とはいえ誰も来ないのは寂しいものだし、こういう焦りは顔や雰囲気に出てしまうので、声掛けをしても去られてしまう。これは販売職をしていた時に嫌というほど味わっている。
こんな時にはどうすればよいか。気分転換これ一択。「買い物行ってます」の札を机に置き、買いたい本をめがけて一般入場者の波に飛び込んだ。
この買い物が功を奏したようで、気持ちをリセットして自分のブースに戻ったところ、お隣さんから「一人訪ねてこられましたよ」と。あー!ごめんなさい!

不思議なもので、そこから本が売れ始めた。まずは最初の1冊、俄然この場が楽しくなってきた。そりゃ頑張って作った本、売れなくても参加できればいいやなんて綺麗ごとは言わない。
(言うことがころころ変わるなこいつ)

文学フリマは実力勝負の世界

コミケとかオンリーイベントの類に出ていた時期がある。詳細は伏せるが。
特に二次創作の場合、お目当てのキャラを取り扱ってさえいれば中身も読まずに買っていく人の割合が少なくない。もちろん大手と呼ばれる書き手は実力あってのことだが、私のような弱小でさえキャラ名だけで黙っていても本が売れるので、虚しさもないではなかった。

そんな経験を踏まえて、何の地盤も持たない初出店。手に取ってもらうこと、お金をいただくことはとても重いと感じた。
サンプル誌を手に取って、納得して買ってくれると本当に有り難く思う。
中にはサンプルをじっくり全部読んで去っていく人もいたけど、それはそれ。
面白いことに、ほぼ全ページ読んでいく人は買わずに去り、数ページ読んでみた人ほどパッと買っていく。
自分だってそうだ。気に入って買った本は最初の数ページで「好き」となるのが常だ。
ならばそんな作品をこれから生み出していくだけだ。

次回への課題

初めて参加してみて、課題や反省点は大いにある。

  • ジャンルについて

今回エントリーしたジャンルは「評論・研究/食文化・料理・グルメ」だったのだが、「ノンフィクション/エッセイ・随筆・体験記」の方がふさわしかったかも知れない。
ガチの食文化研究サークルが並ぶ中、どちらかというとエッセイ寄りの自ブース(食がテーマではあったが)、ちょっと浮いてやしないか?という気がした。恥ずかしながらエントリー後にジャンル変更できることを知らなかったため、次回の12月は間違えないように早めに変更した。

  • 搬入について

新刊の2冊は、事前に自宅に送ってもらい必要な数を会場に持ち込んだ。
キャリーカートに合計50冊弱詰め込んだのだが、これがクッソ重い!!
モノレールの流通センター駅では下りエスカレーターが無く階段必須だったのでちょっと辛い。早めに入稿したのと中身を確かめたかったため自宅発送にしたのだが、次回からはビックサイトに会場が変わるが、新刊は直接搬入にしようと思う。

  • ディスプレイについて

今回は前面にポスターやお品書きを垂らすように貼り付けてみたが、目立つようなポスタースタンドも導入しようと思う。
そして段ボール製のスタンド、ちょっと良さそう。

文学フリマで出会った本

今回出会った素敵な作品たち

あの混雑ぶりと、ワンオペゆえ離席を最小限にしたかったので、事前チェックした全てのブースを回ることは不可能だった。なのでこれでもかなり抑えた買い物だったが、既に数冊読ませていただきとても幸せな気分に浸りつつ刺激を受けている。

私の方といえば、売り上げはトータル15冊ほど。少ないと言われれば返す言葉もないけれど、初参加にしては及第点とした。
もっといろんな人の手に渡ってほしい。そう思ってこれからも作っていく。

note繋がりの皆さま、ありがとうございました!

会場ではnoteで交流した方と実際にお会いする機会があった。
初めてのことで設営はどうしようかと悩んでいたタイミングで、おすすめに出てきた福本カズヤさんの記事。

非常に参考になったばかりでなく、内容紹介を読んで面白かったのでブースにお邪魔させていただいた。作品を読んで「わかる!」と何回膝を叩いたことか(笑)

そして私の記事にコメント&フォローをくださったあーさんのブースにも。

新刊の「南の島、場末のスナックと、透明な海」素敵な作品で貪るように読んでしまった……!
こちらの本も購入いただき感謝💓

そして、noteを始めたばかりの頃からコメント交流させていただいている豆千さんがブースに来てくれて初対面。

豆千さんの記事は美味しいお酒と料理、洗練された文章にいつもうっとり。ご本人も物腰柔らかで丁寧な方。お会いできて本当に光栄でした。

次へ向けて

そんなこんなで初参加の文学フリマも無事終了。
次回への課題もクリアしつつ、次の新刊を目指して楽しく書いていきたい。






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南城さいき
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