専門家の予想を覆せ。
■HSBCのベトナムGDP成長率予想。
・最近のニュース、「香港上海銀行(HSBC)は2024、2025年ベトナムのGDP成長率予想いずれも+6.5%、インフレ率予想も+3.6%、+3.0%で据置いた」。
・HSBCは「ベトナムは台風3号ヤギ(日本の台風11号)による甚大な被害を被ったものの、この一時的損失を相殺するだけの経済成長の余地があるとしてGDP成長率予想を据置いた」。
■PMIは5ヶ月連続50超え。
・なお、ベトナム経済への主要なリスクについてHSBCは「台風の被害に加えて世界のエネルギー価格と食料価格の変動、ヨーロッパをはじめとする国際的な需要の回復度合いなどを挙げた」。
・またベトナムのPMI(製造業購買担当者指数)は「直近5ヶ月で連続して50を超えた。輸出活動や海外直接投資(FDI)も順調に伸びており、さらに改正土地法(2024年8月1日発効)が不動産市場の展望に明るい兆しをもたらす見通し」と述べた。
■側面だけでは物事の全体像を掴めない。
・余談、PMIは「50を超えたら景気回復、経済状況が改善している」と読み取れることから、本報道結果を導く大きな指標となった事だろう。
・先日私の『note(ベトナムの夜明け前)』でもアジア開発銀行発表のベトナムGDP成長率予想を書き留めたが、概ね上述の数値とスタンスから専門家の温度差は近い事が伺える。
・物事の側面や一箇所を切り取っただけでは全体像を中々捉える事は出来ない。そういう意味では一箇所・側面である「PMI1ヶ月50」だけでなく、「PMI5ヶ月連続50」という数値を捉える事で全体像が朧気ながら徐々に見え始める。2024年第四四半期も是非50超えをキープし専門家には申し訳ないが、彼らの予想数値を良い意味で裏切ることを大いに願う。