セーフィー CPO 白石がプロダクト企画開発における挑戦的な取り組みを語る "AWS CPO Forum Tokyo"イベントレポート
こんにちは!セーフィー採用担当の中村です。
セーフィーで執行役員 企画本部本部長 兼 CPO(Chief Product Officer)を務める白石久也がSansan株式会社の西場正浩氏、フリー株式会社の東後澄人氏とともに、2024年8月8日に開催されたAWS CPO Forum Tokyoのパネルディスカッションに登壇しました。
三者三様のCPOの立場から、"CPOの役割は?" "ビジネスニーズと技術シーズの融合のための仕掛けとは?"などについて語り合った本セッション。録画配信なしのクローズドイベントですが今回特別に、セーフィーCPOの白石が語るプロダクト企画開発の舞台裏を紹介します。
今回の会場は恵比寿ガーデンプレイス、真夏の日差しが照りつける中、名だたる企業40社以上が参加。プロダクトマネージャー/リーダー界隈の盛り上がりを感じた熱いイベントのレポートをどうぞ!
トークセッションの前に、生成AIの活用事例やAmazon Web Services(以下AWS)内で重視する製品開発におけるMLP(Minimum Lovable Product)の解説といった新しい時代のプロダクト開発の在り方のトークパートがオープニング。
プロダクト開発の在り方を説くものでありながら、「この要素さえあれば顧客は喜ぶのではないか(逆に、それ以外の機能はついていなくてもいいのではないか)」といったエッセンシャルな考え方や、チームが素早く自立自転に動くために重きを置くチーム構造のお話を伺うことができ、人事の私にとっても非常に興味深い内容でした。
そしてメインの、”How CPO Drives Business ?“と題したパネルディスカッションがスタート!
三者三様の自己紹介の後、最初のテーマは…
”CPOになった背景、CPOとしての役割はなにか?”
“社内ニートみたいになっちゃった”そして、組織課題の解決からCPOに行きついた -プロダクトも規模も三者三様のCPOの共通点-
セーフィー白石)元々2022年にセーフィーに入社したときはCPOの肩書ではなくグループ子会社を立ち上げる立場の想定でしたが、事情が変わって子会社立ち上げの話がなくなり、社内ニートみたいな状態になっちゃって。(笑) さて、何をしよう”となったんです。
そこで、入社後に複数の役職者から組織課題の意見を聞くこともあったので、”組織課題を解決しよう”と考え、社内の部長以上の役職者全員にヒアリングして課題を深堀りしてみました。すると、セーフィーの組織が急激に大きくなり、組織構造が複雑になったことから問題が生じていることが鮮明に見えてきました。そこから、当時の経営陣に具体的な組織構造の改善を提案し、結果、改善案をベースにした新組織が組成され、組織課題の解決というスタートからプロダクトを創る責任者としてCPOに任命されて、今に至ります。
CEOが描く抽象的なビジョンを、CXO陣と対話しながら戦略として具現化するのが自分の役割
AWS松本)幅広い役割を担うCPOですが、権限移譲ってどうされていますか。
セーフィー 白石)セーフィーはハードウェアからソフトウェアまで幅広にやってますが、自分自身がインターネット業界出身なのもあってハードウェアなどの領域は現場の方が詳しい。だから自分は顧客の声を聞くための仕掛けづくりをしたり、週1程度の頻度で1on1をやって壁打ち役をやるなど、サポート役をやっています。
現場に1回走ってもらったら、口出しするのも最低限にして、自分で育ってもらえるように適度な距離感を保つように意識しています。
むしろ、自分のメインの役割はプロダクト部門の外の部門と連携して戦略を描く役割だと思っています。CEOの佐渡島は抽象的な大きな絵を描くのが大の得意。自分はその絵をプロダクト戦略として具現化することを意識しながら動いています。セーフィーはCSO(Chief Strategy Officer)がいないので、代わりにCXO陣で膝を突き合わせて議論して形にしています。
CTOとの密な連携。現場の営業メンバーから、”こんなこと実現できないか?”ってCTOに直接相談したりしているんですよ。
AWS松本)ビジネスニーズと技術シーズの融合のための仕掛けについて、新しい技術が出たからプロダクトを出すのが最適なのか、技術がレガシーでも顧客ニーズがあるならプロダクトを作るべきなのか考えをお伺いしたいです。
セーフィー白石)セーフィーには”あらゆる現場の課題を解決する”という考えがあるので、顧客の課題は何か、中でも一番インパクトの大きい課題は何なのかを深堀して動きます。CTOの森本は新しい技術が好きな人間なので、定期的に森本から新しい技術を共有してもらっていて、それが新しいプロダクトのヒントになったり、引き出しを増やす機会になっています。こんな風にプロダクト企画メンバーは引き出しを増やしておいて、顧客起点・ビジネスニーズでプロダクトを作れるようにしているんです。
社内全体の出社率は半分程度ですが、CTOの森本は週のほとんど出社していて、エンジニア以外の社員にも気軽に話しかけてくれたりするんです。すごく相談しやすくてありがたい。
企画や開発メンバーだけじゃなく、現場の営業メンバーから、”こんなこと実現できないか?”ってCTOに直接相談したりしているんですよ。仕掛けになっているというかCTOの存在がそういう形になってますね。
”映像”という共通項はブラさずにグループ全体でプロダクト開発をする。現在の体制で顧客課題に対して柔軟な提案ができるようになった。
AWS松本)プロダクトの共通化や個別化に悩まれる企業が多いですが、お三方はいかがでしょう。
セーフィー白石)共通化の話でいくとセーフィーも今年で創業10年ということもあり、溜まってきた技術負債の解消も意識してシステム全体のマイクロサービス化を進めようと思案中です。個別化の話でいくと、現場DXという括りの中でも各業界で全然課題がちがうんですよね。ただ、それらの課題に合わせてそれぞれ異なるプロダクトを開発しようとし過ぎると我々は”SaaS企業なのか?SIなのか?”となってしまう。その課題を解決するべく、今年グループ会社としてSIの会社(Kix株式会社)を作ったんです。
これによって、以前は”この課題はセーフィーのプロダクトで解決出来るけど、それはできない”という話しかできなかったわけですが、SI子会社ができたことで、顧客課題に対して「外部サービスも組み合わせたら解決できるよ」という話ができるようになったんです。SIの事業形態といってもセーフィーとKixは”映像”という共通項はブラさずにプロダクト開発をするようにしています。
企業規模、事業、プロダクトの方向性も、キャラクターも異なる三者の語りが大いに盛り上がったところで、最後に会場参加者から”CPOという役職の面白さとは?”というシンプルかつ気になる質問が挙がりました。
セーフィー白石)お客様の課題を解決する手段を先頭に立って考えられるところですね。東後さんの自由度の話にも繋がりますが、お客様の課題を解決するために、時には組織の課題を解決したりもする。課題を解決するためならいろんな手段を使えるのがCPOという役職の面白さですね。
顧客の声を聞き、CXOと密に連携しながら企画開発にフィードバックする仕組みを作ったり、SaaSとSIのシナジー効果を生み出したりと、CPOという職責の中には、大きな裁量権と影響力が秘められています。
セーフィーのプロダクト企画開発における挑戦的な取り組みが、CPO白石の言葉から垣間見えたトークセッションでした。
これからプロダクト企画開発に携わる方々にとって、セーフィーのプロダクト企画開発、面白そうだなと感じていただけたら幸いです!
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