小谷紗恵子-Saeko Kotani-

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最近の記事

夜のつぶやき…やりたいことがわからないならとりあえずやってみる

何かを決断するには自分の中に揺るぎないものが必要なのかもしれない。 自分がどうしたいか分からず、周囲がどう思うかで選んできたため、人に意見をもとめすぎてしまう。 そんな私は「好きにすればいいよ」と言ってもらっても戸惑ってしまう。 強くなりたい。 後ろ盾のない決断と行動が出来るくらいに。 どんなに停滞を望んでも時は進む。 否が応でも引っ張られる。 戻れないからこそ挑むべきだ。 わかってる。 わかってるのに。 指針となるものが私にはない。 前はそれを嘆いて終

    • 小谷の裏話⑥誰でもいいからここから連れ出してほしい…現実逃避と洗脳

      「正社員」を捨て、傷病手当を受け取りながら長い「息抜き」に入った私は何を思ったのかライブ配信を始めた。そこに使ってしまったとてつもなく長く無駄な時間は私をどんどん社会から分離させ堕落させていった。「無理しなくていい」当たり前のように繰り返されるその言葉、未来のことは考えずに何も進まないことを許し甘やかしてくれる空間。これが私のはまった「沼」だ。そこは優しいようで悪意に満ちていた。 私はコミュニケーションが下手だ。誰かと長続きした事はほとんどなかった。そのくせしてひどく寂しが

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      • 小谷の裏話⑤社会人になれない私は障害者になった

        会社での仕事にはやりがいを感じていた。ただ周囲に好かれていない実感があった。 人の視線に怯えながら、絵を描く気力すらなくただ言われたことをやっていた。 入社3年目に入った頃、自分が他の人より仕事が遅いことやコミュニケーションが上手く取れないことに悩み、知能検査を受けた。その結果を知ることがよかったことなのかはわからない。

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        • 小谷の裏話④専門学校時代…自信喪失

          専門学校の入試は面接と作品提出のみだった。 面接の際、私の作品を見た校長は「デッサンを学んだって感じがする。上手いっちゃあ上手いですね」と苦笑した。この瞬間、僅かながらにあった自分の作品に対する自信やプライドが打ち砕かれた。 とにかく就職先が決まればいい。そう思いながら合格通知を受け入れた。 私は3年次編入を選んだ。そこで2年間学んだあとは就職しなければいけない。社会に出なければならない。プレッシャーを感じながらも自分なりに一生懸命勉学に励んだ。 各教員から気に入られ

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          小谷の裏話③就職から逃げた…私は「普通」がわからない

          大学3年生になって大学で就職についての講座が始まった。しかしなんとなく実感が湧かなかった。ただ時を重ねて就職する年齢になってしまったというだけで、特にやりたいこともなかった。 思えば今までの人生何かを自分で切り開くことなんてなかった。ただそのタイミングになったからという理由だけで進学先も決めて、いや決められていた。さもそれが自分のやりたいことだったと思いこまされて。 でもそのレールがなければ何もできなかった。「選ぶ」という能力が欠落していた。今回も就職のタイミングがきて当たり

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          小谷の裏話③就職から逃げた…私は「普通」がわからない

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          小谷の裏話②幼少期から抜毛が発覚するまで

          両親、いや「家族」にとっての私は出来損ない以外の何者でもなかったのかもしれない。両親の「理想」とかけ離れすぎた私。それ以上の姉と妹。 「家族」は私の存在を隠したがる。でも手帳から発せられる「恩恵」の光は両手を広げて受け止める。「貰えるものは貰っとけ」そう囁いては私から金銭的な意味で搾取してきた。私が迷惑をかけた、お金がかかった、そう言い続けられ私もそう思うしかなかった。罪悪感から生じる義務という鎖が私を沼のさらに深いところに引っ張った。「恩恵」の光は私に届くことはなく、手帳

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          小谷の裏話②幼少期から抜毛が発覚するまで

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          小谷の裏話①手帳を取得してから無職になるまで

          「精神障害者」それが私の肩書き。階級は2級。緑色の表紙のそれがもたらす「恩恵」を受けて生きるしかないんだと決め付けていたのは、他でもない私だった。 いつからか、未来について考えることをしなくなっていた。考えたくもなかった。自分に可能性があるとも思えなかった。「どこにも行けない」「無理だ」「だってそう言われたんだもの」呼吸するように、それが世界の真理かのようにぼやいて、それ以外の考えを取り入れようともしなかった。 そんな私が「令和の虎」に出演し、実家を出て一人暮らしを始め、バ

          小谷の裏話①手帳を取得してから無職になるまで

          みっともなくあがく

           昨年末から就活を始めた。個展を開催してから少しでも自分と似た境遇の人たちの背中を押せるような仕事が出来たらいいと思ったのがきっかけだった。意気込んでいくつか障害者の就労移行支援をしているところの職員に応募したが、ことごとく落ちてしまった。勿論応募するときにはクローズにしていたが、そもそも手帳持ちの私がその仕事に就くことへの「矛盾」に直面してしまった。  福祉関係の業界は基本的に経験や資格が必須で、これらは業務経験を積まないと取得できない。とにかく現場に出たいと思っていたが、

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