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「2024.05.05」週刊書評まとめ:古い羅針盤137章

先週の評点:
「ありのままの自分: 大人の自己肯定感を育てる」(◎):近藤卓、 近藤伸子、「「女人の秘事 天然流指南4」(△):大久保智弘、「現代イギリス小説の子どもたち: 無垢と邪悪を超えて」(△):越朋彦、「新・教育の社会学: 〈常識〉の問い方,見直し方」(◎):苅谷剛彦, 濱名陽子他。
「ありのまま・・」は弱者にとって一番難物であるアイデンティティ確保の手段を自分と周囲の両方に仕訳けて、解説してくれる良書である。アイデンティティ無では社会では生きられない。少なくとも、幸福感が得られないからだ。「女人・・」は時代小説。未だに人気を博すという事は岩盤の読者層が居るのだろう。羨ましい限りだ。「現代・・」は子供をどう大人が表現するかを英知の源泉であるイギリス文化で検証する試みである。私などは、子供の世界は子供しか分からないはず。そんな諦観があるのだが。「新・・」は真摯に足元を踏み固めて、教育問題に取り組んでいる多くの人々が居る事に安心感を覚える良書である。教育とは教師だけの所管ではない。家庭も含めた社会全体がケアしなくてはならない重要事業だ。

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