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お世話になります、こちらこそが苦手です

世間様ではまだお盆休みだったりするかもしれないが、ツナ君が何時も行っている動物病院は開いている。

ツナ君が病気だと言うのでは無いが、実はフードが無くなりそうだ、地震の情報もあるし、人間はまだしも猫フードは沢山有った方が良い。

今日は行かねばならん、余り待っても居られないのだ。

解っているなら、もっと前に買って置けと言われそうだが、そこはぎりぎりまで宿題はしない方、ギリギリで生きているのだ。(偉そうだが誇れるものでは無い。)

夏で暑いから、絶対に皮膚の状態は悪くなる、でもショーツとパンツを変えたら、少しは良くなったので、曇り予報に行くのが良いだろう。

出掛けるとなると、ツナ君がニャーンと鳴いて付いてくる、いやあんたは行かんのよ、この暑い中外に出す気など無い。

身体を撫ぜて納得して貰おう、なーぜなぜ、なーぜなぜしているが、彼が納得するには時間が掛かりそうだ。

仕方ない、兎に角動物病院に電話しよう、もし閉まっていたら、ただのウオーキングに成ってしまう。

電話で聞くと、今日は開いていて、ツナ君用のフードも在庫が有るらしい。

ツナ君には申し訳ないが、無視して行くことにしよう、彼もそろそろ寝る頃合いだ。

家を出る前に水筒に水を入れる。

これでペットボトルの飲物も買わないし、環境にもお財布にも優しい私、なんて自分に言ってみる。

何時もこの行動を忘れて、何処かで何かを買っているのだから、自慢にはなるまい。

それでも、今日はちゃんとして居るのだから、今日くらいは自分に偉いねって言ってみる。

25分くらいは歩かないといけないので、覚悟を決めて歩き出す、ツナ君を連れて行く時にはタクシーで行くので、久しぶりに遠さを実感する。

昔は長女がツナ君を病院に連れて行っていて、車を手放してからは、抱っこキャリーで連れて行っていたのだから、きっと大変だったんだろうと再認識した。

動物病院は混んでいて、お盆休みとかは関係なく患畜さんが一杯だ。

おむつをしているワンちゃんが抱かれている。

「おむつしてるんですね?」と思わず聞く、私はワンちゃんは得意では無いので少し離れた所からだ。

「そうなんですよ、出血しているんで。」そうか出血でもおむつするんやな、老犬介護だけでは無いのだ。

スーパーのレジを始めた頃に知り合った方が、老犬介護をしていたと言っていた。

「老犬介護????家に居たら良いんじゃ無いの???」犬の介護ってのが解らなくて聞いた。

「子供が出来なくて、犬を飼って家に置いて仕事をしていたんだけど、ある日家に帰ったら、犬がとんでもない所に頭突っ込んでひんひん鳴いているんよ、それで医者に連れて行ったらボケてるって言われて、仕事辞めて介護したの。」そうなんや、仕事辞めるの勿体ないなとちと思う。

「仕事辞めたの勿体ないね、犬は仕方ないけど、家を整えてお留守番させたら良かったのに。」思わず口に出す。

「ホントにそうなんよ。」エ~同意すんの???

「その頃夫が単身赴任していたから、帰ってきたら一緒に介護かなとか考えていたら、不倫して離婚って事に成ったから、そんなの早く言って貰わんと仕事辞めてしまったんよ。」大変やな。

人生いろいろ、女も色々、犬だって色々咲き乱れるの~。

人間の介護も大変だけど、お犬様の介護も大変なんだそうだ、猫はどうなんやろ、思わずツナ君を見たよね。

少し待っていたら、こちらは早い目に用意が出来たと言われた、フードだけなら早いよね。

念のために沢山入るバックを持って行ったので、フードをぎゅうぎゅうにして帰って来る。

水筒に入れた水をペースを考えずに飲んでいたので、帰りは喉が渇く事に成る。

『喉乾いた~、でもここで買ってはいけない。』折角水筒に水を入れてきたのだから、このまま帰ろと思ったものの、次女の勤めるスタバが目に入る。

スタバでコーヒー入れて帰ろう、お財布には優しくないが、偶の贅沢も良いだろう。(ここで何のために水筒に水を入れたのかをすっかり忘れている。)

「こんにちは。」と言って注文する、ここで店長さんや年配の方だと、いつもお世話になっていますと声を掛けてくれる。

これが私はちょっとだけ苦手だ。

お世話になっています、こちらこそお世話になっていますと返すが、基本的には次女の問題だし、私がそこで変な返しをしたら、次女に迷惑が掛る。

長男が小さい時期に近所の子を叩いたので、本人にあやまりに行かせたら、そこのお母さんが怒って家に来た。

「私はね、子供同士なんやから、子供があやまりに来るよりも、お母さんに謝ってほしかった。」と言う訳だ。

でもさ、子供がした事は先ずは子供に問題意識持たせて、自分で謝りに行かせるべきでしょ。

私とは違う考えに、こちらも悩み深かったよね。

それ以来、子供や夫(元夫と結婚して居る時)の知り合いが、お世話になってますと言って、それにこちらこそって返すのが苦手だ。

私の言葉如何によって、子供や夫の付き合いに支障が出てしまうかも知れないしね。

私が個人的すぎるのかも知れないけどね。

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内山祥子
文を書くのを芸にしたいと思っています。 頑張って文筆家になります。 もし良かったらサポートお願いします。 サポートしていただいたら本を買うのに使います。 ありがとうございます。