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三つ編みに、平和への想いを馳せて。
子どもの頃に「赤毛のアン」に出会ってから、私はずっとアンに憧れてきました。
将来の夢も、「アンになりたい」と思っていました。おさげに、麦わら帽子と、パフスリーブ。アンの部屋も、紅茶の淹れ方も、ファッションも、全てが好きで、空を見ながら空想するのが大好きな子どもでした。
ところが、私はアンにはなれない、と思い始めます。そのきっかけが、「三つ編み」でした。
私が三つ編みをすると、太くて、お正月に見る、しめ縄のよう。2つに分けても、針金が入ったように、ピンと張ってしまいます。結局「赤毛のアン」に憧れるものの、公共の場はおろか、家でも三つ編みなんて似合わない、と避けてきました。
18歳、髪の毛が多すぎて、バイト中に髪留めが弾け飛んでいった事がありました。パーっと顔が赤くなるのが自分でもわかった瞬間に、目の前のアクセサリー店で、強そうなヘアークリップを販売しているのが見えました。
当時の私には高価だったけれど、これしかないと思いました。夕飯と、次の日のご飯代にしようと思っていたお金で買いました。手を挟むと痛いくらいに強力なバネが、ガッチリと髪の毛を留めてくれました。以降、20年にわたり続き、毎日私の髪の毛を支える「定番」になりました。
以降、スポーツでも、買い物でも、子ども達を追いかける時も、家でも、同じ髪型をしていました。
身長172cm
大きな私は、
洋服は
着れれば何でもいい、と思っていました。
そんな私の
唯一褒めて貰えるのが、クリップで留めた髪型でした。
だから執着していたのかな。
結局は物に頼っていたのかもしれません。
人生って色々あります。
私にも、
人生変えたくて、
どうにかしたい気持ちが溢れ出した事がありました。
頑張れば頑張るほど空回り。
もう一人ではどうにもならない、と思った時
「ファッションレスキュー」という名前を見つけました。
著書を拝読し、動画で拝見したり、
いつか政近さんにお会いしたい、と思い続けて数年。
ようやくお会いできた時の胸の鼓動。
「ファッションは知識、学ぶことができる」
「どう生きたいのか。」
「あなたは何者なのか。」
そこからが、ようやくスタート地点。
ああ、あの時の質問はこういう事か、今なら、こう答えるな、と後から、ジワジワ効いてくる場面もありました。
政近先生は、一般の人のもスタイリングを提供するパーソナルスタイリストという職業を日本で初めて創り上げた方。
言語化が苦手な私にも、表情一つを即座に読み取ってくださったり、アラブの土地へも想いを馳せて。同じ街に暮らしていますか?と思うくらいに、全てお見通し。
そして、政近先生のスタイリングとは。
身につけた瞬間、私は大丈夫、生きていかれると思えました。
そういう心震える装いです。
(この時の事は、また別の機会に書かせてください)
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あれから数年。
世界は変わり
世界中どこからでも
「マインドフル ファッション」を学べる
オンラインスクールを開校してくださいました。
もう、学びに遠慮は要りません。
この学びが、私の第二の転機になりました。
最初にクラスメートから「なんだか暗い」と気づかせて貰いました。理由はいくつかありますが、その中の一つに「髪型はどうかな」と話題になりました。
「疲れている人の様に見える」とは以前から言われた事がありました。
「この髪型好きだからな」と「まとめ髪って苦手だな、不器用だから」、このクリップでまとめればいいや、で留まっていました。
そう、ようやく変えられました。
不器用も不器用なりに。
最初から諦めたら、何にもならない。
マインドフル ファッションを学び始めたばかり。
まだ語れるほどでもないけど、
一歩一歩の実践を記録したいと思いました。
今日がその一歩です。
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奇しくも
ウクライナへの攻撃が始まった日が
私の40歳の誕生日でした。
成人式からの折り返し。
これも私の宿命ならば。
平和への祈りを、装いに込めたいと思いました。
おさげは好きじゃないって思っていたけれど
本当はそうしたかった。
蓋をしていた、自分の気持ちに気づいて
今日は三つ編みにしました。
私は歯科医院で働いています。
行く時はいつも同じ髪型と似たような洋服でした。
今日は三つ編みを頭の上で交差させてみました。
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側で見ていた夫が「ウクライナの人達の様だね、広島や長崎の少女も」と。
三つ編みは、誰か1人だけのものではない。
広島、長崎、そして沖縄のおさげを編んでいた学生服の少女達。
ロシアの女性たち。
ウクライナの女性達。
ベドウィン、砂漠の民。
ネイティブアメリカンの男女。
みんなの想い。
義理の母も、三つ編みをしています。
イラクの戦火を乗り越え
長期にわたる経済制裁の中
6人兄妹を育て上げた人。
「戦争と経済制裁しか知らない世代」に育った夫が
世界で一番好きな人です。
歯科医として働くも
インフレが進み
1ヶ月のお給料より、卵1ダースの方が高かった。
「働いても卵も買えないんだよ」
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お金がなくても、
卵が沢山買えないなら、鶏を飼えば良い。
1日に数個なら、ジャガイモと混ぜてオムレツにしたら、
家族全員がお腹いっぱいになれる。
知恵と勇気で、豪快に笑いながら生き抜いてきた。
そう、アンみたいに。
三つ編みから、広がる想いを受け止めて、そして
私も、繋げて行きたいと思います。
政近先生の本質に触れ
「マインドが服を着る。」を学んだ、
私なりのメッセージを込めて。
私は、戦争に反対です。
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